最近の機械貿易動向(6 月)~機械輸出額8 ヶ月連続減少~

2019/09/0211:47配信

2.機械貿易動向
(1)機械輸出入動向~輸出は8 ヶ月連続減少、輸入も4 ヶ月ぶりに減少~

1)全商品輸出額の約64%%を占める6 月の機械輸出額は4 兆1,993 億円、8.0%減と8 ヶ月連続で減少し(5 月7.1%減)、その水準は、リーマンショック前(2008 年6 月)と比べると87.8%となって、前月に比べて5.9 ポイント改善した(5 月81.9%)。なお、為替・営業日要因を除いた実質的伸び率は2.7%減であった。
2)一方、全商品輸入額の約32%を占める機械輸入額は、1 兆9,292 億円、4.0%減と4 ヶ月ぶりに減少し(5月4.1%増)、リーマンショック前(2008 年6 月)の水準に比べ、16.7%増となっている。



機械貿易動向



(2)為替・営業日動向~6 月は5.4%の減少要因7 月は3.1%の増加要因~

1)2019 年6 月は1 ドル=109.0 円となり、前年に比べ0.7%の円高となった。また、対ユーロは122.4 円と前年に対して4.9%の円高となり、合わせて約0.7%の為替減少要因となった。営業日は前年に比べて1 日少ないため、約4.8%の減少要因となり、合計で約5.4%の減少要因となる。5 月の輸出額は8.0%減であったことから、実質的伸び率は2.7%減と再び前年同月比減少となった(5 月2.2%増)。
2)2019 年7 月は1 ドル=108.0 円で前年比2.5%の円高、対ユーロは121.8 円で前年比5.5%の円高となり、合わせて約1.6%の為替減少要因となった。営業日は前年に比べて1 日多いため、約4.8%の増加要因となり、合計で約3.1%の増加要因となる。
3)2019 年8 月は、対ドルが8 月28 日17:00 時点の105.7 円とすれば、5.1%の円高、また、対ユーロは117.3 円で9.2%の円高となり、合わせて約3.1%の為替減少要因となる。営業日は前年に比べて2日少ないため、約8.7%の減少要因となり、合計で約11.6%の減少要因となる。




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(3)地域別動向~北米向け以外の5 地域向けが減少~

1)機械輸出額の地域的動きをみると、①全体の26.6%を占める北米向けでは、約48%を占める自動車(1.4%増)をはじめ、産業機械(25.0%増)、航空機部品(4.5%増)、建設機械(17.3%増)等が増加し、4.5%増となった。②22.2%を占める中国向けでは、自動車(0.9%増)等が増加したものの、産業機械(17.4%減)、電子ディバイス(5.3%減)、軽電気機械(10.9%減)、重電気機械(6.4%減)等が減少して10.2%減となり、③15.2%のASEAN・南アジア向けは、パキスタン(40.9%減)、インド(12.0%減)、マレーシア(11.8%減)、インドネシア(10.3%減)等が二桁の減少となり、業種でも、自動車(15.4%減)、産業機械(1.1%減)、電子ディバイス(7.5%減)等が減少して6.8%減となった。④12.4%を占めるEU 向けは、約38%を占める自動車(7.0%増)が増加したものの、産業機械(11.4%減)、軽電気機械(2.8%減)等が減少して10.3%減となり、⑤9.3% を占める韓国・台湾向けは、産業機械(13.1%減)、電子ディバイス(11.6%減)、自動車(0.7%減)等が減少して10.9%減となった。⑥14.4%のその他地域向けでは、中南米(27.6%減)、中近東(20.6%減)、大洋州(18.0%減)、アフリカ(10.5%減)向けが二桁の減少となり、業種でも、自動車(17.1%減)、船舶(35.9%減)、産業機械(28.7%減)等が大きく減少して20.4%減となった。
2)また、リーマンショック前の2008 年6 月の地域別輸出額と比較すると、中国、ASEAN・南アジア、北米向けが100%を超え、韓国・台湾向けが80%台、EU 向けが70%台、その他地域向けが50%台となった。



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最終更新:2019/11/2018:09

日本機械輸出組合

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