2023年度 産業機械の受注見通し

2023/04/0317:00配信

1.ボイラ・原動機

2022年度

内需は、製造業の自家発電設備の更新需要が堅調に推移したものの、大型バイオマス発電の新規案件が減少したことに加え、火力発電設備の更新需要も減少しており、 前年度比10.0%減の7,947億円と見込んだ。

外需は、中国、中東、南アメリカで火力発電設備の更新需要が増加したものの、東南アジア、北アメリカが前年度に大型設備を受注していた反動減もあって減少したことから、前年度比±0%の3,850億円と見込んだ。 

内外総合では、前年度比7.0%減の1兆1,798億円と見込んだ。

2023年度

内需は、自家発電設備の低・脱炭素化や、電力各社の火力発電のトランジションに向けた新技術導入等の需要拡大に期待するものの、燃料や資機材の価格高騰に伴う設備投資の先送り等、慎重な姿勢が伺えることから、前年度比20.0%減の 6,358億円と見込んだ。 

外需は、アジア等で引き続き電力需要の増加が見込まれ、日本勢が注力している混焼技術への注目が高まっているものの、化石燃料への投資抑制が続く中で増加は見込みがたく、前年度±0%の3,850億円と見込んだ。 

内外総合では、前年度比13.5%減の1兆208億円と見込んだ。 


2.鉱山機械

2022年度

内需は、鉄鋼の破砕設備や建設のトンネル関連設備が増加しているものの、非鉄金属、金属製品の破砕設備の減少により、前年度比±0%の207億円と見込んだ。 

外需は、アジア、中東、ヨーロッパ、南アメリカで増加しているものの、前年度に アフリカで資源開発設備の受注が複数あった反動により、前年度比20.0%減の 18億円と見込んだ。 

内外総合では、前年度比2.0%減の226億円と見込んだ。 

2023年度

内需は、都市開発やインフラ整備、国土強靱化に伴う建設関連の需要増により、前 年度比15.0%増の238億円と見込んだ。 

外需は、アジアを中心に新型コロナで停滞していた資源開発、インフラ整備等に伴う需要が増加し、前年度比15.0%増の21億円と見込んだ。 

内外総合では、前年度比15.0%増の260億円と見込んだ。


3.化学機械

(冷凍機械、環境装置のうち大気汚染防止装置と水質汚濁防止装置を含む) 

2022年度

内需は、石油精製や鉄鋼の脱炭素設備の導入や、非鉄金属の設備更新、半導体工場向けの水処理設備が増加し、また、下水・汚泥処理装置等の公共投資も高水準を維持し、前年度比5.0%増の9,163億円と見込んだ。

外需は、アジアの化学・石化製品や天然ガス関連、中東の天然ガス関連、ヨーロッパの化学・石化製品や天然ガス関連、北アメリカの天然ガス関連など、ロシアを除くすべての地域で増加しており、前年度比80.0%増の4,070億円と見込んだ。

内外総合では、前年度比20.4%増の1兆3,233億円と見込んだ。

2023年度

内需は、医薬品サプライチェーン強化や再エネ・蓄電関連の先端素材の増産投資の他、鉄鋼等の脱炭素化投資の拡大、半導体関連の水処理設備の需要増、水素・アンモニア・SAF・メタネーション等の進展により民需が増加し、また、地方自治体の下水・汚泥処理設備の発注量も前年度並みとなり、前年度比5.0%増の9,621億円と見込んだ。

外需は、天然ガス関連の投資拡大、水素・アンモニア関連プロジェクトの増加、半導体の投資再開やEVバッテリー等の投資拡大により、前年度比50.0%増の 6,105億円と見込んだ。

内外総合では、前年度比18.8%増の1兆5,726億円と見込んだ。

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最終更新:2023/04/0317:23

一般社団法人 日本産業機械工業会