「遠隔操作システム」のタグ一覧 (11件中1~11件を表示)
-
コマツ -安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場の実現を加速- 建設機械向け遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」を販売開始
コマツ(代表取締役社長:小川啓之)とその子会社である株式会社EARTHBRAIN(代表取締役社長:小野寺昭則、以下、EARTHBRAIN)は、共同で開発した建設機械向けの遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」(以下、本システム)を、全国のコマツカスタマーサポート株式会社(代表取締役社長:粟井淳)にて販売開始しました。 本システムは、事務所などの安全・快適な環境から油圧ショベルを遠隔操作できるシステムであり、Smart ConstructionⓇの各種ソリューションと連携し、ダンプトラックの稼働をモニタリングしながら油圧ショベルを遠隔操作したり、1台のコックピットから複数の建設機械を切り替えて遠隔操作できます。遠隔操作に用いるコックピットには「インテリジェントサークル」タイプと「スペースシップ」タイプの2種類をラインナップし、お客さまのご要望に合わせて本システムを導入いただくことで安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場の実現に貢献します。 【コックピットイメージ:「インテリジェントサークル」タイプ(写真左)、「スペースシップ」タイプ(写真右)】 本システムは、総合建設業を営む株式会社廣瀨(代表取締役:廣瀬徳男、本社:新潟県新潟市、以下、廣瀨)に採用されています。同社では、ICT関連の最新技術の導入と積極的な活用を通じ、「建設業界のイメージ刷新」、「働き方改革、生産性向上」などを目指しており、それらの推進の一環として導入していただきました。 【廣瀨に提供したコックピット:インテリジェントサークル(写真左)とシステム対応の油圧ショベル(写真右)】 コマツとEARTHBRAINは2023年に本システムの量産に向けた現場での検証をオオノ開發株式会社(代表取締役会長:大野照旺、本社:愛媛県松山市、以下、オオノ開發)の協力のもと開始し、技術面・安全面での確認を進めてきました。この検証の中でオオノ開發からは「遠隔操作時の遅延も少なく、実機で操作しているのとほぼ遜色なく操作できるため、オペレーターが現場に行く必要がなくなり、安全性と生産性の向上につながる」との評価を頂きました。 このたびの本システムの販売開始により、更に多くのお客さまへの提供を加速していきます。本システムを導入する上での使用条件や環境はお客さま毎に異なるため、お問い合わせを頂いたお客さま毎の条件に合わせた仕様を検討し導入します。本システムをお客さまに提供することで、建設現場の安全性・生産性の向上や人手不足などの課題の解決に貢献していきます。 (参考)関連リリース 建設機械向け遠隔操作システムを開発、お客さまへの提供を開始管理番号 0018(3243)コマツ サステナビリティ推進本部コーポレートコミュニケーション部tel: 03(6849)9703mail: JP00MB_cc_department@global.komatsu※ニュースリリースに記載されている情報は発表時のものであり、予告なしに変更される場合があります。
2024/05/21 16:02 株式会社小松製作所
-
コマツ大阪工場内のデモンストレーションセンタがグランドオープン
2024年04月26日 コマツ(社長:小川啓之)は、4月1日、コマツ大阪工場(以下、大阪工場)内にリニューアルしたデモンストレーションセンタ(以下、デモセンタ)をグランドオープンし、お客さまの受け入れを開始しました。デモセンタは、大阪工場内に立地している強みを生かし、大阪工場の最新製品の性能や最新技術をダイレクトにお客さまにPRすることを目的としています。見学ルームの眼前に広がるデモフィールドでは、ドローンによる3次元測量を活用したスマートコンストラクションⓇやICT建機の各種機能、コマツが開発した遠隔操作システムによるデモンストレーションなどを間近でご覧いただけます。 【デモフィールドの全景】 大阪工場は、コマツの主力工場のひとつであり、20トンクラスを中心とした中・大型油圧ショベルや中・大型ブルドーザーなどの開発・生産を行っています。世界初となるハイブリッド油圧ショベルやICT油圧ショベルも同工場で開発されました。また、遠隔操作が可能な油圧ショベルや鉱山向け大型ブルドーザーの開発なども行われています。 大阪工場では、2023年度に、国内外のお客さまや株主の皆さまなど、約5,800名の方々にご来工いただき、品質と信頼性を追求するコマツのものづくりの現場を見学いただき、ご好評を頂いています。このたび、お客さまが工場見学をされた際の製品デモンストレーションへのご要望にも対応するため、デモフィールドを従来比約3倍の3,440㎡としました。これにより、最新技術を搭載した製品の性能を中心に、お客さまの現場における価値創造に向けたコマツの取り組みについても、より効果的に発信していきます。 【見学ルーム(正式名称:イノベーションデモンストレーションルーム)】 コマツは中期経営計画「DANTOTSU Value – Together, to“The Next”for sustainable growth」 に掲げている、ダントツバリュー(収益向上とESG課題解決の好循環を生み出す顧客価値の創造)を通じて、未来の現場に向けた次のステージに踏み出し、サステナブルな未来を次の世代へつないでいくため、新たな価値創造を目指していきます。 ※ニュースリリースに記載されている情報は発表時のものであり、予告なしに変更される場合があります。
2024/04/26 15:24 株式会社小松製作所
-
コマツ 建設機械向け遠隔操作システムを開発、お客さまへの提供を開始
-安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場の実現を加速- 2023 年 4 月 14 日コマツ株式会社 EARTHBRAIN コマツ(代表取締役社長:小川啓之)とその子会社である株式会社 EARTHBRAIN(代表取締役社長:小野寺昭則、以下、EARTHBRAIN)は、建設機械向けの遠隔操作システムを共同で開発し、2023 年 3 月よりお客さまへの提供を開始しました。2023 年上期を目途に量産に向けた現場での検証を完了し、段階的に市場導入を進め、お客さまの現場の安全性・生産性の向上に貢献していきます。 【遠隔操作システムのイメージ】 国内の建設現場では人手不足やオペレーターの高齢化などが深刻化しており、建設機械の遠隔操作に対するニーズは年々高まっています。コマツは従前より、安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場の実現を目指し、遠隔操作システムの開発に取り組んでおり、2020 年には 5G を用いた建設・鉱山機械の遠隔操作に関する実証実験を国内で初めて成功させました。 このたび提供を開始した本システムは、従前開発したコンセプトを着実に量産化するため、90 年代に雲仙普賢岳の復旧工事で活躍するなど実績のあるコマツのラジコン仕様車をベースに開発しました。遠隔操作の信号をラジコン操作用に変換し、信号を伝えるためのソフトウェアとコントローラーを新規開発して組み合わせることで、品質と信頼性の高い遠隔操作システムとして商品化を目指しています。 また、EARTHBRAIN が開発した遠隔操作用コックピットでは、建設機械から送られた高精細映像により、前後左右や作業機を確認しながら、実際の運転席同様に、臨場感のある遠隔操作を行うことができます。遠隔操作に必要な現場の映像や制御信号の送受信には、NTT コミュニケーションズ株式会社の協力のもと、高速・大容量・低遅延を特長とした 5G を利用しており、建設現場と遠隔操作拠点間を 5G およびクラウド基盤 (「docomo MEC™ 」 ※1、「MEC ダイレクト™ 」 ※2)で接続します。 今後は、本システムを既に導入しているオオノ開發株式会社(代表取締役会長:大野照旺、本社:愛媛県松山市)の協力のもと、量産に向けて技術面・安全面での最終検証を進め、お客さま毎、現場毎に異なる遠隔操作ニーズに柔軟に対応していく予定です。 なお、本システムは Smart Construction Fleet および Smart Construction Retrofit との連携も可能となっており、これらのサービスと連携した場合には、ダンプへの積み込み作業の作業効率最大化や、建機操作におけるさらなる安全性向上が期待できます。 今後コマツと EARTHBRAIN は、今年度内の本システムの量産に向けて、現場での活用における機能の改善やさらなるシステムの高度化に取り組むことにより、未来の現場での新たな価値創造を目指してまいります。※1 「docomo MEC」は、5G 時代に求められる MEC(Multi-access Edge Computing)の特長である、 低遅延、高セキュリティなどの機能を持つドコモのクラウドサービスです。※2 「MEC ダイレクト」は、ドコモが提供する接続端末とクラウド基盤を直結して通信経路を最適化することで、5G による低遅延・高セキュリティ通信を実現するサービスです。*「docomo MEC」「MEC ダイレクト」は株式会社 NTT ドコモの商標です。
2023/04/14 18:32 株式会社小松製作所
-
遠隔操作で河川敷に巨大彫刻! “Google Mapsに残る仕事”に国交省も全面協力
昨日(2021年12月20日)の12時半から、YouTubeで山梨県の河川敷から30分ほどの実況中継が行われました。番組のタイトルは「建設機械×Digital 建設機械が動かすのは土だけじゃない、人の心だって動かす」という熱いものです(現在は録画が見られます)。現場リポーターを務める湯澤工業(山梨県南アルプス市)の常務取締役、湯沢信氏らは、1年前も同様に「2021 SMILE」という巨大メッセージを、南アルプス市内の釜無川河川敷に彫刻しました。(詳しくは、2021年1月4日付のイエイリラボ記事を参照) 2021年12月20日の12時半から始まった実況中継(以下の資料:湯澤工業、多数の協力者) 現場リポーターを務める湯澤工業の常務取締役、湯沢信氏 現場では数台のICT建機が稼働していた(左)。巨大な「2」の彫刻が見える 「2022 POWER」の完成予想図 この番組の企画は、2022年の新年を迎えるにあたり、河川敷に「2022POWER」という巨大なメッセージを、ICT建機で彫刻しようというものです。しかし、今回は前回よりもかなりチャレンジングな企画になっていました。ナ、ナ、ナ、ナント、無人建機を遠隔操作して、この彫刻を施工しようというのです。 現場からやや離れた場所に設置されたバックホーの遠隔操作システム 遠隔操作システムの座席には、現場の建機からの振動がフィードバックされる振動台が付いている(左)。遠隔操作システムはハイエースの中に設置され、どこでも移動できる
2021/12/21 16:23 株式会社イエイリ・ラボ
-
鹿島、JAXAが“月面テレワーク実験”に成功! 1000km先の振動ローラーを遠隔操作
最近、油圧ショベルやクローラーダンプ、タワークレーンなどの、テレワークを目的とした遠隔操作システムが続々と開発されています。鹿島建設が鹿児島県南種子町で施工中の造成現場でも、このほど無人の振動ローラーが登場し、遠隔操作の実験が行われました。 鹿島建設の現場に登場した無人振動ローラー(以下の写真、資料:宇宙航空研究開発機構、鹿島建設) 無人振動ローラーの遠隔操作を行うオペレーター 1000km以上離れて行われた遠隔操作実験のイメージ 遠隔操作を行うコックピットは、神奈川県相模原市のJAXA相模原キャンパスに設置されました。距離から言うと、2021年5月14日付けのイエイリ・ラボブログ記事で紹介した、キャタピラージャパンによる日米間の遠隔操作実験より短いですが、構想のスケールが違います。ナ、ナ、ナ、ナント、地球から月面の建機を遠隔操作することが目的に行われた実験なのです。(宇宙航空研究開発機構、鹿島建設のプレスリリースはこちら) 月面での無人化施工イメージ この実験は宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)と鹿島建設が共同で行ったものです。実験の内容は、JAXA相模原キャンパスから、1000km以上離れたJAXA種子島宇宙センターの振動ローラーを遠隔操作し、さらに自動運転に切り替えて所定の範囲の締め固めを行うというものでした。 JAXA種子島宇宙センターの造成現場 遠隔操作の手順。月面のクレーターに見立てた仮想障害物を遠隔操作で回避して現場にたどり着き、自動運転に切り替えて25m×15mの範囲を締め固める
2021/05/20 13:00 株式会社イエイリ・ラボ
-
【動画付き】キャタピラーが日米間で遠隔操作に成功! 建機オペは国際テレワークの時代へ
2021年5月12日~14日、千葉・幕張メッセで2年ぶりとなる「建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」が徹底したコロナ対策のもとに開催され、大いににぎわっています。 2年ぶりに開催された「建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」の会場(以下の写真:家入龍太) 285社、1400小間という大規模な展示会で、イエイリの目を引いたのは、建機オペのテレワークを可能にする遠隔操作技術でした。カナモト、ユナイトのブース(ブース番号:I-11)では、竹中工務店や鹿島建設が採用しているタワークレーンの遠隔操作システム「TawaRemo」や後付けの遠隔操作システム「KanaTouch」のコックピットが展示されていました。 「TawaRemo」(左)や「KanaTouch」(右)のコックピット コベルコ建機のブース(E-11)では、約300km離れた札幌市から帯広市内のバックホーを遠隔操作した時の記録ビデオが展示され、アクティオのブース(E-10)では長距離Wi-Fiや携帯電話回線で重機を遠隔操作するシステムが展示されていました。 コベルコ建機のブース(左)とアクティオのブース(右)での遠隔操作に関する展示物 また、日立建機のブース(I-80)では、加藤組、日立建機日本、西尾レントオールが5G回線を使用して広島市内での実証実験に使用した「遠隔操作用マルチコックピット」と模型のバックホーやダンプトラックを接続したデモを行い、人気を集めていました。 日立建機のブースでは「遠隔操作用マルチコックピット」(左)と模型の建機を接続したデモが人気を集めていた
2021/05/14 12:14 株式会社イエイリ・ラボ
-
コベルコ建機が重機作業をテレワーク化! オペのクラウドマッチングに向け現場を可視化
コベルコ建機は2018年から「誰でも働ける現場」をテーマに掲げ、中長期的な研究開発を進めています。重機の遠隔操作システム「K-DIVE」もその中核を担うシステムです。開発のロードマップを3つのステップに分け、これまで「近距離での遠隔操作」(ステップ1)、「遠距離での遠隔操作」(ステップ2)の開発を行ってきました。2020年には、約300km離れた北海道の札幌市と帯広市の間で、光ファイバーケーブルを経由して建機を遠隔操作する実証実験なども成功させています。 2020年に北海道札幌市と帯広市の間で行われた建機の遠隔操作実証実験イメージ(以下の資料、写真:特記以外はコベルコ建機) 札幌市にいるオペレーター(左)が、約300km離れた帯広市のバックホー(右)を遠隔操作することに成功した そして、最終段階のステップ3では、テレワークの重機オペレーターと現場を、ナ、ナ、ナ、ナント、クラウドマッチングで仲介することにより、特定の人・場所・時間などの制約を受けずに、施工できるようにするというのです。(コベルコ建機のプレスリースはこちら) K-DIVEが最終的に目指すイメージ。テレワーカーの重機オペレーターと現場をクラウドでマッチングし、特定の人や場所、時間の制約なしに現場で働けるようにする これが実現すると、例えばある造成現場で稼働するバックホーに、今日は札幌のオペレーター、明日は広島のオペレーターというように、手の空いているオペレーターが日替わりで乗って働くことも可能になるのです。しかし、現場作業をテレワーク化するためには、その現場の状況をよく把握しておく必要があります。例えば、重機周辺の現場状況や埋設物の有無、土の形や体積などです。急斜面や水たまりなどに気を付ける必要があります。そこでコベルコ建機は、ドローンによる3D点群計測などを展開するセンシンロボティクス(本社:東京都渋谷区)と協業し、現場の見える化システムの開発で協業することになりました。
2021/04/28 16:35 株式会社イエイリ・ラボ
-
タワークレーン運転士を地上勤務に! 竹中、鹿島が遠隔操作システムで働き方改革
建築現場で活躍するタワークレーンの運転士は、現場に出勤した後も、最大50mの高さになる運転席まではしごを使って上り下りしなければなりません。想像しただけでも、大変そうですね。ところがこのほど、東京都内で施工中のある建築工事では、タワークレーンの運転士がナ、ナ、ナ、ナント、“地上勤務”を命じられたのです。(竹中工務店、鹿島建設のプレスリリースはこちら) 地上勤務を命じられたタワークレーン運転士(以下の写真、資料:竹中工務店、鹿島建設) 運転士の新しい職場となったプレハブ建物 建物の内部に設けられた簡易コックピット 運転士の新しい職場は、地上に設置されたプレハブ建物です。その中には、「簡易コックピット」があり、クレーンを操作するためのレバーやフットスイッチが設けられています。運転士はクレーンの運転席から送られてくる複数台のカメラ映像や、荷重などの動作信号、異常信号を表示する各種モニターを見ながら、現場クレーンをここから遠隔操作するわけです。 都内のある建築現場で稼働するタワークレーン(左)。運転席にはだれも乗っていない この遠隔操作システムは「TawaRemo」というもので、竹中工務店と鹿島建設、アクティオ、カナモトが共同開発しました。4社は2019年9月から実機での検証を開始し、2020年1月には通常の積み込み、積み下ろし作業を遠隔操作で問題なく行えるようになりました。そして、2020年6月には、大阪に設置した専用コックピットから、名古屋の現場にある大型タワークレーンの遠隔操作に成功したことも発表したのです。(詳しくは、2020年6月17日付けのイエイリラボブログ記事を参照) 大阪から名古屋のタワークレーンを遠隔操作するのに使われた専用コックピット つまり今回、運転士が地上勤務になったということは、テレワークへの第一歩として、現場での上下移動がなくなる働き方改革が実現したわけですね。このシステムは2021年8月には大阪市内で施工中の建築現場にも導入し、効果を検証します。さらに、清水建設も加えた3社体制で実工事への普及・展開を加速していきます。そして、いろいろな現場で稼働するタワークレーン遠隔操作を集約して行う拠点を構築するため、官庁などとの協議も進めていくとのことです。きっと、そのうち、クレーン運転士は住んでいる場所に関係なく、全国各地のいろいろな現場で働けるようになるに違いありませんね。
2021/04/14 16:35 株式会社イエイリ・ラボ
-
鉱山現場の安全性・生産性向上を目的に、超大型油圧ショベル自律運転の開発に向けた実証実験を開始
2020年7月16日 実証実験で使用する予定の超大型油圧ショベル EX3600-7(右) 日立建機株式会社(本社:東京都台東区、執行役社長:平野 耕太郎/以下、日立建機)は、将来の鉱山現場の安全性・生産性向上を目的に、超大型油圧ショベル自律運転の開発に向けた実証実験をオーストラリアの鉱山において2021年度から開始します。 具体的には、まず、オペレータの労働環境の改善、安全を確保するため、超大型油圧ショベルの遠隔操作システムを開発します。この遠隔操作システムには、実機にオペレータが搭乗した時と同等の作業性を確保するため、他の鉱山機械との衝突を回避するなど運転支援システムを組み込みます。続いて、掘削・積込などの作業の一部を自動化し、遠隔オペレータ 1 人が複数の超大型油圧ショベルを運用できるシステムを開発します。段階的に開発を進め、最終的には自律運転機能を有する超大型油圧ショベルの開発をめざします。 いずれのシステムも超大型油圧ショベルEX-7シリーズに後付できる仕様とし、鉱山現場のお客さまが保有する現行機を活用しながら、将来における鉱山現場の自律型オペレーションに対応できるようにします。 鉄鉱石や銅をはじめとする鉱物資源は、世界の産業活動を支えており、これらを採掘する鉱山現場は、24 時間 365 日、安定した稼働が求められます。一方、超大型油圧ショベルのオペレータは 周辺機械との接触や車体の安定性などに留意しながら、効率よく鉱物資源の掘削と積込を行うため、複雑な操作を長時間にわたり繰り返す必要があります。超大型油圧ショベルの運用における安全性 や生産性は、オペレータの技能や経験に大きく左右されるため、オペレータの技能に左右されない生産体制の構築とオペレータの作業負担の軽減は、鉱山現場での重要な課題の一つとなっています。 日立建機グループでは、1970年後半から鉱山機械事業に参入して以来、超大型油圧ショベルの高い信頼性と耐久性を強みとしてきました。一方、1992年の雲仙普賢岳の噴火災害復旧工事を契機に建設機械の遠隔操作技術を用いた無人化施工について技術開発を進め、2013年には、 業界に先駆けてインターネット回線を介して、北海道・浦幌試験場にある油圧ショベルを、約 800 ㎞ 離れた茨城県土浦市から遠隔で操作するなど、長距離から遠隔操作するための要素技術の開発を進めてきました。この たび 、超大型油圧ショベルの自律運転に向けて、お客さまのニーズを反映した開発を進めるため、実際の鉱山現場における実証実験を開始することにしました。 超大型油圧ショベルの自律運転は、単独での導入も可能であることに加え、大規模鉱山で多くの導入実績がある子会社の Wenco International Mining Systems Ltd.(以下、ウェンコ社)の鉱山運行管理システム(FMS:Fleet Management System)との連携も可能です。自律運転する超大型油圧ショベルがダンプトラックや他の機器と情報のやり取りをすることで高い安全性と生産性 の両立をめざします。 ■運転支援システム 実機にオペレータが搭乗した操作に比べて、遠隔操作では車体の周辺状況や車体の傾斜などを把握しにくいため、遠隔操作を行うオペレータの負担軽減を図る接触回避システムと車体安定度監視システムを実機に搭載して実証実験を行います。さらに、ウェンコ社がバケット内の鉱物の重さを計量するペイロード機能の開発を進め、同時に実証実験を行う予定です。実証実験を通じて実際のお客さまのニーズを反映することで、超大型油圧ショベルの遠隔操作および運転支援の技術をさらに高めます。これらの運転操作支援システムは、超大型油圧ショベルEX-7シリーズに後付でき、実機に搭乗して操作の安全性を高めるシステムとして2022年度中の商用化を予定しています。 ■ダンプトラック自律走行システム(Autonomous Haulage System:AHS)との連携 日立建機は、2009年からAHSに関する研究を始め、現在ではオーストラリアのホワイトヘイブン社のモールスクリーク石炭鉱山にて、リジッドダンプトラック6台が、24 時間体制で自律走行を開始しています。 大規模な鉱山オペレーションにおいては、多種多量の有人・無人の車両が混在するため、運行管理に必要な無線通信を安定して制御する必要があります。日立建機のAHSは、ウェンコ社のFMS上で稼働しており、日立グループのさまざまな技術を活用し、最大100台規模の車両を管制可能な拡張性を持っていることが大きな特長です。 自律運転する超大型油圧ショベルが、ダンプトラックや他の機器と情報のやり取りをすることで、 将来における鉱山現場の自律型オペレーションにおいても、高い安全性と生産性の両立をめざします。 日立建機グループは、これまでも、お客さまの身近で頼りになるパートナーとして、社会課題を解決するソリューション「Reliable solutions」の実現に取り組んできました。今後も、世界中の鉱山業界のお客さまに、ICT、IoTを活用した超大型油圧ショベルの長距離遠隔操作および自律運転をめざした開発を推進し、お客さまの求める、より高い安全性と鉱山運営の生産性の向上に貢献していきます。 ■お問い合わせ先 日立建機株式会社 ブランド・コミュニケーション本部 広報・IR 部 広報グループ 〒110-0015 東京都台東区東上野二丁目 16 番 1 号 電話:03-5826-8152 ニュースリリース記載の内容は、発表日現在の情報であり、その後予告なしに変更される場合もありますので、ご了承ください。
2020/07/16 15:53 日立建機日本株式会社
-
クレーン運転もテレワークの時代へ!竹中・鹿島が大阪~名古屋間で遠隔操作
建設機械のIT化が進む今でも、昔ながらの肉体労働が必要な仕事も残っています。例えば、ビル現場でよく見かけるタワークレーン。そのオペレーターは、タワーのてっぺんにある運転席まで、最大50mもの高さを毎日、はしごを使って上り下りしなければなりません。そのため、一度、運転席に座ったら仕事が終わるまで1日中、運転席で過ごしています。このクレーン運転の業務を“働き方改革”するため、竹中工務店と鹿島は、建機レンタル会社のアクティオ、カナモトと共同で画期的なシステム「TawaRemo」を開発しました。タワークレーンを地上の専用コックピットから、ナ、ナ、ナ、ナント、遠隔操作できるようにしたのです。(竹中工務店、鹿島のプレスリリースはこちら) タワークレーンの操作に使う専用コックピット(以下の写真、資料:竹中工務店、鹿島) タワークレーンの運転席には、複数台のカメラを設置しておきます。その映像を地上に送信し、コックピットの前に置かれたモニター画面に映し出します。また、荷重などの動作信号や異常信号を表示する専用モニターもあります。そして、タワークレーンの運転席にはクレーンの振動や揺れを計測するジャイロセンサーも取り付けてあり、その信号もコックピットの座席に送って、ゲームの“フォースフィードバック”システムのように体感することができます。こうした設備により、オペレーターは地上にいながら、まるで空中の運転席にいるような感覚で、タワークレーンを遠隔操作できるというわけです。 タワークレーンの遠隔操作システム「TawaRemo」の全体イメージ図 4社は2019年9月からこのシステムを実際のクレーンで検証を開始し、通信環境やコックピットの仕様変更などの改良を続けてきました。さらに驚くべきことに、大阪に設置したコックピットから名古屋のタワークレーンを操作し、材料の積み込みや積み下ろし作業を遠隔操作で行えることを確認したのです。微妙な操作が求められるタワークレーンを、約140kmもある大阪~名古屋間で「テレワーク運転」したというのはスゴイですね。通信システムには、NTTドコモの「4Gアクセスプレミアム回線」(閉域ネットワーク)を活用し、高いセキュリティーが保たれています。今後は操作性を向上させるため、5G回線の導入も検討しています。また、カナモトが開発した通信システム「KCL」も活用し、セキュリティーの強化と低遅延での操作を実現しました。コックピットの地上化は、運転席への往復時間がなくなることによる生産性向上や省力化だけでなく、若手オペレーターにベテランオペレーターが付いて指導しやすくなるため、技術伝承のメリットもあります。竹中工務店と鹿島は2020年9月までに、関係官庁と協議しながら現場での試行を繰り返すとともに、コックピットの増産やタワークレーンへのシステム搭載を進め、2020年度中に本格的な運用を始める方針です。また、アクティオも自社保有のクレーンにシステムを順次、導入するほか、カナモトもコックピットや通信システムのレンタル運用保守を担当するとのことです。タワークレーンの運転も今後、テレワーク化が急速に進んでいきそうですね。
2020/06/17 13:24 株式会社イエイリ・ラボ
-
5Gと複数建機で道路造成に成功!KDDI、大林組、NECが実証実験
「高速・大容量」「低遅延」「多接続」という特徴を持つ、第5世代移動通信システム「5G」は、建設現場の生産性向上にも大きく寄与することが期待されています。これまで建設業界では、建設機械の遠隔操作を5Gで行う実験が行われてきましたが、さらに一歩前進する成果がこのほど得られました。KDDI、大林組、日本電気(NEC)は2020年2月3日から2月14日の間、川上ダム(三重県伊賀市)の建設現場の一部を使って5Gによる工事の実証実験を行いました。その結果、5Gで3台の建設機械を遠隔操作し、1台の自動運転振動ローラーと連携させることにより、ナ、ナ、ナ、ナント、道路造成工事の施工に成功したのです。(KDDI、大林組、NECのプレスリリースはこちら) 5Gでリアルタイムに建機を遠隔操作するオペレーター(以下の写真、資料:KDDI、大林組、NEC) 5Gによる遠隔操作で掘削した土を積み込む油圧ショベル(右)とクローラキャリア(左) 5Gによる遠隔操作で土を敷きならすブルドーザー(右)と自動運転で転圧する振動ローラー(左) 現場には5G基地局を設置し、無線で各建機や建機に搭載された多数のカメラなどとつなぐとともに、遠隔施工管理室とは「無線エントランス」という80GHz帯の高速無線伝送システムで接続しました。5Gで遠隔操作した3台の建機は、油圧ショベル、クローラキャリア、ブルドーザーです。離れたところにある遠隔施工管理室にいるオペレーターが5Gを通じて、土砂の掘削や運搬、敷きならしという一連の動作を行いました。これらの建機にはそれぞれ、前方映像用の2Kカメラが3台ずつと全方位カメラが1台ずつ搭載されています。さらに現場には、計8台の2Kカメラと工事エリア全体を見渡せる4K3Dカメラも設置されました。カメラの多さにビックリですね。また、振動ローラーには自動運転システムが搭載されており、転圧作業の指示や転圧結果、品質を5Gでリアルタイムに伝送しました。このほか、これら4台の建機にはGNSS(全地球測位システム)で建機の位置や施工状況、設計値との差を、5Gで遠隔施工管理室に伝送。施工結果をリアルタイムに把握できるようにしました。 現場に設置された5G基地局と、各建機やカメラ、遠隔施工管理室は5Gによる無線通信でつながっている さらに現場には3Dレーザースキャナーを2台設置して、施工現場の土砂量や造成結果データを計測し、そのデータも5Gで遠隔施工管理室にリアルタイムに送りました。これだけ多数の建機を遠隔操作するだけでなく、多数のカメラや3Dレーザースキャナーのデータをリアルタイムに伝送できるとは、さすが5Gですね。将来は、オフィスビルなどから遠隔操作したり、1人のベテランオペレーターが複数の建機や現場での施工に同時に対応したりすることも目指しているとのことですから、ビックリです。
2020/02/17 15:40 株式会社イエイリ・ラボ
- 1
- 1
新着お知らせ
ニュースアクセスランキング
-
1
三菱ふそう 燃費性能を向上した新型6R30エンジンを搭載し、フルモデルチェンジした大型トラック「スー...
2023/10/2611:31 三菱ふそうトラック・バス株式会社
-
2
BHP 社サウス・フランク鉄鉱山(西オーストラリア ピルバラ地区)へ 41 台の超大型ダンプトラック...
2019/09/0511:12 株式会社小松製作所
-
3
国交省がiPhoneによる点群計測を正式採用へ! 小規模ICT施工への2022年度導入を目指す
2021/09/0817:30 株式会社イエイリ・ラボ
-
4
清水建設の新東名現場を直撃! そこは“i-Constructionの総合商社”だった
2020/11/0417:50 株式会社イエイリ・ラボ
-
5
三菱ふそう 金沢支店を移転しオープン
2021/07/2618:12 三菱ふそうトラック・バス株式会社