2026年度 産業機械の受注見通し
4.タンク
2025年度
内需は、燃料アンモニア受入設備計画やLNGタンク増設など大型案件の形成が相次ぎ、前年度比+500.0%の970 億円を見込んだ。国内LNG新設は限定的ながら、既設基地の機能向上や老朽対策が進み、民間設備投資の復調も追い風となった。一方で、材料費・人件費の高騰、現場技能者の不足、作業員の高齢化といった課題は依然大きい。
外需は、前年度比+1600.0%の117億円を見込んだ。中東・アジアでのLNGタンク需要拡大、エネルギー転換に伴う天然ガス回帰、国産ガス枯渇によるLNG依存増加といった構造要因に加え、円安による採算改善が寄与した。一方で、政情不安、ファイナンス、環境クリアランスなどにより案件の最終投資決定(FID)が遅れる傾向も続いた。
内外総合は前年度比+544.9%の1,087億円を見込んだ。
2026年度
内需は、前年の急増後も燃料アンモニア・LNG関連需要が底堅く、横ばい(前年度比±0%)の970 億円が見込まれる。ただし、建設費の高騰や工期長期化、作業員不足により、投資判断は慎重化している。民間設備投資の大型案件は継続するが、脱炭素関連の一部は施工時期の延期もみられる。
外需は−5.0%の111億円と小幅減の見通し。LNG案件自体は多数存在するものの、政情不安・資材高・金利上昇・海外企業との競争激化などにより、2025年度の急増分が一巡する形となる。また、中国景気減速によるエネルギー需要後退、脱炭素投資判断の遅れも抑制材料である。
内外総合では、前年度比−0.5%の1,081億円と実質横ばいの見通しとなる。
5.プラスチック加工機械
2025年度
内需は、自動車向け投資凍結、半導体の在庫調整、物価・原材料高による投資抑制が重なり、前年度比−15.0%の661億円と見込んだ。射出成形機では、省人化・自動化、省エネ更新、AIサーバー関連の小型機需要はあったものの、自動車・生活関連など主要分野の停滞が上回った。押出機も石化業界の再編や投資延期が続き低調であった。
外需も−10.0%の1,392億円と減少を見込んだ。中国のデフレ基調、北米の関税施策、欧州の補助金終了などが需要を押し下げた。一方、インドの設備意欲や東南アジアへの生産シフト、AIデータセンター向け電子部品需要などプラス材料はあったが全体の回復には至らなかった。
内外総合では、前年度比−11.7%の2,054億円と見込んだ。
2026年度
内需は、前年度比+2.5%の678億円と小幅に回復する見通しである。射出成形機では、自動車の緩やかな回復、電子部品・光通信の堅調さ、生成AI関連の設備需要、省人化・GX関連の更新が押し上げ要因となる。押出機は後ろ倒し案件の具体化や次世代材料向け投資に期待があるが、石化大手の投資抑制が続き慎重な市況である。
外需も前年度比+2.5%の1,427億円と小幅増で、中国の電気・電子分野の堅調、インド・東南アジアの強い設備意欲、北米の金利低下による投資回復期待が追い風となる。ただし、関税政策、地政学、値下げ圧力など、地域ごとに不確実性は残る。
内外総合では、前年度比+2.5%の2,105億円と、小幅な持ち直しが見込まれる。
6.ポンプ
2025年度
内需は、脱炭素化を見据えた設備投資や公共インフラの更新・補修が堅調で、前年度比+2.5%の3,805億円と見込んだ。国土強靭化による更新需要が続く一方、建設コスト上昇や鉄鋼業の低迷、非効率石炭火力廃止に伴うアフターサービス減少などが伸びを抑えた。
外需も前年度比+2.5%の1,385億円と小幅増を見込み、中東・アジア・北米のオイル&ガスやLNG市場、中国電力市場の堅調さ、東南アジアのインフラ更新が支えとなった。一方、北米の建設コスト高・人手不足、欧州の不安定なエネルギー環境、中国の不動産不況などが回復を抑制した。
内外総合では、前年度比+2.5%の5,191億円と見込んだ。
2026年度
内需は、企業の脱炭素・老朽設備更新、2026年度からの国土強靭化新5か年計画、DX投資などが継続し、前年度比+2.5%の3,900億円が見込まれる。ただし、資材・人件費高騰による工事先送りが残り、伸びは緩やかとなる。
外需は、前年度比+10.0%の1,524億円と内需を上回る増加を見込み、北米データセンター向け需要、LNG市場の回復、アジア・中東の石油化学市場の堅調さ、中国の電力市場の活発さが追い風となる。ただし、関税政策や中国の建築設備市場の低迷といった不透明要因も続く。
内外総合では、前年度比+4.5%の5,424億円が見込まれる。
- 3
- 5
タグ
最終更新:2026/03/2714:15