日立建機 油圧ショベルに3Dマシンガイダンス機能を後付けする 「Solution Linkage MG」の販売を開始
CT施工を簡易に取り入れ、建設現場の生産性を向上
3Dマシンガイダンスモニタを見ながらの施工イメージ
日立建機株式会社(執行役社長:先崎 正文/以下、日立建機)は2024年5月より日本国内向けに、標準仕様の油圧ショベルに3Dマシンガイダンス機能を提供する後付けキット「Solution Linkage MG(ソリューションリンケージ マシン ガイダンス)」(以下、本キット)の受注を開始します。
3Dマシンガイダンスは3次元設計データとバケットの位置情報を比較し、その差をガイダンス(案内)する機能です。対象機種は20tクラスの油圧ショベルZX200-7から開始し、順次拡大します。本キットの販売価格は450万円*1です。
*1: 消費税・取付費別
建設業は少子高齢化を背景とする労働力不足が問題となっており、その解決にはICTやIoTを活用して生産性を高めていくことが重要です。国土交通省は調査・測量から設計、施工、検査、維持管理、更新までの全ての建設生産プロセスでICTなどを活用する「i-Construction」を推進しており、特に建設機械については2022年10月からICT建設機械等認定制度*2が始まるなど、ICT建機を活用した生産性の向上は近年より一層進められています。日立建機はお客さまにICT施工を活用いただけるよう製品・ソリューションのラインアップを拡充し、調査・測量から納品までの工程をサポートするなどしてICT施工の普及拡大に取り組んできました。
*2: ICT建機および従来の建設機械に後付けで装着するICT機器を認定する制度
本キットはICT建設機械等認定制度で認定されており、日立建機の油圧ショベルに後付けすることで、お客さまは油圧ショベルをICT建機としてご使用いただくことができます。油圧ショベルに取り付けたセンサから得るデータを活用して、モニタに設計図面と比較したバケットの位置・角度をわかりやすく表示しオペレータをガイダンスすることで、お客さまの施工をサポートします。後付けで導入できるため、ICT施工をこれから始めるお客さまや、複数台のICT建機を求めているお客さまなど幅広い層に活用いただくことができます。
■主な特長
1.高性能な測位システムを採用し、安定した現場運用を実現
安定した現場運用を実現するため、優れたマルチパス処理技術を備えた4周波マルチGNSS*3システムを採用しました。
*3: Global Navigation Satellite System。GPSなどの衛星測位システムの総称。
2.見やすい・使いやすい3Dマシンガイダンスモニタ
お客さまの声をもとにガイダンスモニタを独自開発しました。新技術であるゴーストアングルは設計図面と比較したバケットの位置・角度や車体の正対角度などの情報を直感的に把握できるよう色や音でわかりやすくガイドし、オペレータの迅速・正確な施工をサポートします。
3.ウェブアプリで車体とデータをかんたん管理
ウェブアプリでICT施工に必要な設定やステータス確認などを行うことができるため、車体の設定やトラブルの対応で現場に出向く手間を大幅に削減します。また施工終了後には施工履歴データをダウンロードし、出来形管理帳票に活用いただけます。
4.土量進捗ビューワで施工土量を把握
本キットには土量進捗ビューワ「Solution Linkage Ryube(ソリューションリンケージリューベ)」の機能も付帯します。3次元データから切盛土量や土量進捗率が自動で計算されるため、お客さまはPCやタブレットを使ってブラウザ上で日々の土量進捗を手軽に把握することができます。
3Dマシンガイダンスモニタ
なお、日立建機は、第6回建設・測量生産性向上展「CSPI-EXPO」(2024年5月22日(水)~24日(金)、場所:千葉県・幕張メッセ)において、「Solution Linkage MG」を取り付けた油圧ショベルを展示する予定です。
日立建機はお客さまのニーズに合わせてICT・IoTソリューション「Solution Linkage」を提供し、お客さまの「安全性向上」「生産性向上」「ライフサイクルコスト低減」という課題の解決に貢献します。
最終更新:2024/05/1516:44