オリエンタル白石が圧気ケーソンのショベルを自動運転! 高圧室内をLiDARでデジタルツイン化
オリエンタル白石が施工したある現場では、現場の広さの割には“過剰”な数のタワークレーンが配置されていました。そして、現場事務所では、ずらりと並んだモニターの前で多くの人が仕事に集中していました。
現場の大きさの割には、多くのクレーンが立ち並んだ現場(特記以外の写真、資料:オリエンタル白石)
現場事務所にはモニターがぎっしりと並び、多くの人が作業に集中していた
彼らはいったい、何をしているのかというと、現場の地下に配置された30台もの油圧ショベルを、
ナ、ナ、ナ、ナント、
遠隔操作で掘削
していたのです。
現場の地下に配置された30台のショベル。現場事務所からの遠隔操作で掘削していた
クレーンが配置されたコンクリート躯体は、「ニューマチックケーソン」と呼ばれるものです。その底部の作業室は高圧の空気で満たされており、地下水が入ってこないようにしながら地盤を掘削します。
掘削した土砂は、「マテリアルロック」という、圧気が漏れない二重ふた構造の部分を通って外部に排出し、ケーソン自体を少しずつ、地盤に沈めていきます。
ニューマチックケーソンのイメージ図。底部の空間に高圧の空気を満たし、地下水が入ってこないようにして掘削する
1960年代のニューマチックケーソン工事。高圧室内に人や建機が入って作業していた
1960年代までは、高圧室内に人や重機が入って掘削作業を行っていました。しかし、高圧室の気圧は現場によっては7~8気圧にも達することがあるため、“潜水病”とも呼ばれる減圧症を防ぐため、作業終了時には長時間をかけての減圧が必要でした。
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