ヒューマンタッチ総研が独自分析 建設技術者の「2030 年 未来予測(2021 年版)」を公表 ~新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえた試算~
2021 年 1 月 21 日
ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、人材紹介事業を行うヒューマンタッチ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:髙本和幸、以下「ヒューマンタッチ」)が運営するヒューマンタッチ総研は、建設技術者不足問題について独自試算した建設技術者数の「2030 年未来予測(2021 年版)」をまとめました。
【本件のポイント】
・新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえて、建設技術者の将来の需給動向を予測
・「ベースライン成長」、「成長実現」、「ゼロ成長」の 3 つの経済成長パターンについて、建設技術者の将来需給数を試算
・ベースライン成長シナリオでは 30 年の不足数は 2 万人となるが、ゼロ成長シナリオでは 27 年に不足が解消され 30 年には 9 千人の過剰となる可能性も
■新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえて 2030 年までの建設技術者の需給動向を予測
新型コロナウイルス感染症の拡大が日本経済に与え続けている打撃は大きく、今後の建設技術者の需給動向にも大きな影響を与えると考えられます。
建設技術者の有効求人倍率をみると、2020 年 2 月以降 11 月まで 10 カ月連続で前年同月を下回っており、新型コロナウイ ルス感染症拡大が建設技術者の需給動向にも大きな影響を与えていることがわかります。
今回の未来予測では、新型コロナウイルス感染症拡大が建設技術者の需給バランスにどのような影響を与えるのかについて分析し、【A.ベースライン成長シナリオ】、【B.成長実現シナリオ】、【C.ゼロ成長シナリオ】の 3 つのシナリオにおける 2030 年までの人材需給ギャップを試算しました。
<建設技術者数の試算結果>
■建設技術者は 2030 年には 49 万 9 千人(2015 年比 105.0%)になると試算
建設技術者数の将来シミュレーションにおいては、2015 年の国勢調査における建設技術者数をベースとして、「新卒の建設技術職入職」と「他職種からの入職」を増加要因、「他職種への転職」と「定年による離職」を減少要因として、下記のような考え方で試算しました(図表①)。
その結果、建設技術者数は 2015 年の 475,200 人から緩やかな増加傾向が続き、2027 年には 500,360 人(2015 年 比 105.3%)に達しますが、その後は減少に転じて、2030 年には 498,826 人(2015 年比 105.0%)になると試算されました (図表②)。
出典:総務省「国勢調査」、文部科学省「学校基本調査」、厚生労働省「雇用動向調査」、総務省「労働力調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」、厚生労働省「高年齢者の雇用状況」等を参考にヒューマンタッチ総研にて試算
<建設技術者の需要数の試算>
■ベースライン、成長実現、ゼロ成長の 3 つのシナリオについて試算
建設技術者の需要数については、2020 年までは国土交通省の「2020 年建設投資見通し」(2020 年 10 月)における建設投資額をベースに試算し、2021 年以降については内閣府の「中長期の経済財政に関する試算」(2020 年 7 月)におけるベースラインケース及び成長実現ケースの GDP 成長率、消費者物価上昇率を使った試算に加えて、2021 年以降をゼロ成長とした 3 つのシナリオについて試算しました(図表③)。
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最終更新:2021/04/2013:33