「大成建設」のタグ一覧 (10件中1~10件を表示)
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大成建設と西尾レントオールが安全管理をテレワーク化!建機と人の接近もすぐわかる
年々、厳しくなる一方の人手不足を解決する手段として、現場業務のテレワーク化があります。その第一歩は、現場を写真や点群データなどで「デジタルツイン(デジタルの双子)」化してクラウドで共有し、現場にいなくても現場の状況がわかるようにする態勢を作ることです。大成建設は、この考え方を進化させて、現場にカメラやセンサー、作業者が装着するウエアラブルデバイスなどから、人や建機の動きなどのデジタルデータを収集し、リアルタイムにデジタルツイン化する「T-iDigitalField」を開発し、機能拡張を続けてきました。そして同社と西尾レントオールは、「T-iDigital Field」に、安全に関する情報を集約・一元管理して、現場の安全管理をテレワーク化できるアプリケーション「KIZUKIAI」を開発しました。現場にいなくても、ナ、ナ、ナ、ナント、建機と人の接近やクレーン過負荷などがリアルタイムにわかり、警報を出すことができるのです。(大成建設のプレスリリースはこちら) 安全管理をテレワーク化できるアプリ「KIZUKIAI」の概念図(以下の資料:大成建設) 建機と人の接近やクレーンの吊り荷状況、立ち入り禁止エリアへの侵入、仮設備の異常など、現場で発生したあらゆる警報を、現場はもちろん、外出先や遠隔地から、いつでもリアルタイムに確認でき、工事関係者間で情報共有が行えます。いわゆる「ヒヤリハット」の情報を、現場以外の人も含めて共有することで、「あの現場、今日はアラームが多いな」「なにかテンパってるんじゃないの」といった感じで、様々な工事関係者が安全について「気づき」合うことができるのです。こうしたシステムがあると「何か手伝おうか」といった気づかいの電話を現場担当者にかけたりするきっかけにもなりそうですね。ちょっとおかしいなと気づいた外部の人が、サポートの手をさしのべることで、現場でも安全第一で頑張ろうという気持ちになりそうです。 現場をリアルタイムにデジタルツイン化する「T-iDigital Field」の概念図 このほか、「KIZUKIAI」は警報などの安全情報を記録、分析する機能も持っています。警報の発生時刻や現場状況を分析して、作業手順や設備の見直しなど、適切な改善策を立案することができるのです。これは現場の動きをまるごとデータ化する、リアルタイムのデジタルツインならではの機能ですね。両社は今後、土木・建築現場を問わず、「KIZUKIAI」を様々な現場に導入し、機能の改良や新規開発を行っていく方針です。なお、「KIZUKIAI」や「T-iDigital Field」は、現実空間のデータをセンサーやネットワークを通じて仮想空間に収集し、データの分析や解析を行って、その結果を現実空間にフィードバックする「CPS(Cyber-PhysicalSystems)」という考え方に基づいています。現場をデジタルツイン化したデータは、安全管理だけでなく施工管理の「QCDSE」のすべてをテレワーク化し、AIやロボットの力を借りて働き方改革を実現するためのプラットフォームになりそうですね。 CPSの概念図
2022/07/06 10:38 株式会社イエイリ・ラボ
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大成建設がGNSSの届かないトンネル内で建機の自動運転に成功! 日本初の快挙
建設業の人手不足は今後、数十年にわたって厳しくなる一方です。そんななか、建設機械の自動運転技術が大手ゼネコンなどを中心に開発されています。大成建設もこのほど、国土交通省国土技術政策総合研究所の実大トンネル実験施設で、土砂運搬に使うクローラーダンプの自動運転技術の実証実験を行い、機能を確認しました。 国土交通省国土技術政策総合研究所の実大トンネル実験施設で行われた無人クローラーダンプの自動運転実験(以下の写真、資料:大成建設) 上の写真を見ると、無人建機が平らな道を何気なく走っているだけのように見えますが、何がすごいかというと、ナ、ナ、ナ、ナント、GNSS電波が届かないトンネル内での自動運転に日本で初めて成功したことなのです。(大成建設のプレスリリースはこちら)GNSS(全地球測位システム)の電波が届かないトンネル内では、自動運転のために必要な位置情報を取得するために自動追尾式のトータルステーションなどの使用が考えられます。しかし、障害物や曲線部などでは光波が遮られるため、長距離での使用が難しいという課題がありました。この難問を解決するため、大成建設は無人建機に搭載したセンサーの計測情報から建機の自己位置を推定するとともに、周辺の地図を作成する「SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)」という技術を活用し、「T-iDraw Map」というシステムを開発しました。 センシング装置で取得したデータをもとに作成した環境地図と建機の自己位置。トンネル内の地図情報が緑点と青点で示され、建設機械位置と走行予定ルートが赤点と青線で示されている このシステムが開発されたため、GNSSの電波が届かないトンネル内や地下室などでも、あらかじめ設定したルート上を自動運転できる道が開けました。また、予定した走行ルート上に想定外の障害物があった場合も、センサーで障害物を認識し、自動で回避ルートを作成し、減速走行するようになっています。現場では施工状況に応じて、建機や資材の位置が時々刻々と変化するので、こうした柔軟なルート変更を自動的に行えるのは安心・安全につながりますね。この自動運転システムは、国内の道路トンネル建設現場でも実証実験が行われました。 実際のトンネル建設現場で行われた自動運転の実証実験 大成建設は今後、「T-iDraw Map」による無人建設機械の自動運転を施工中のトンネル現場に順次導入するとともにホイール式の建設機械への適用を進めていく方針です。そして、将来的には屋内や地下での自動運転や、災害発生時における探査・点検への適用範囲拡大、そして無人・有人の建設機械が協調して制御する同社の「T-iCraft」システムとの連携を図り、さらなる生産性や安全性の向上を目指していくとのことです。GNSSに頼らない位置計測技術ができたことは、トンネル現場はもちろん、建築現場の自動化にも大きな前進と言えそうですね。
2021/06/15 13:33 株式会社イエイリ・ラボ
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大成建設が自動建機の連携プレー! 有人建機にもシステムが指示
大成建設が施工する東京都稲城市の造成現場に、バックホー、クローラーダンプ、ブルドーザー、振動ローラーが勢ぞろいしました。 造成現場に勢ぞろいした建機群(以下の写真、資料:大成建設) これらの建機は、それぞれ、「掘削・積み込み」「運搬」「敷き均し」「転圧」の工程を同時並行で行いますが、ナ、ナ、ナ、ナント、 すべて自動運転 で動くのです。(大成建設のプレスリリースはこちら)これだけ異なる種類の建機が“密”に並んでいると、お互いに衝突したり、作業を邪魔したりしないか心配になりますが、その心配はいりません。というのも、これらの建機は大成建設が開発した自動運転建機の協調運転を制御する「T-iCraft」というシステムで協調運転を行っているからです。その一連の動作を、下記のパラパラ写真でご覧ください。 バックホーで土砂をクローラーダンプに積み込む ブルドーザーのもとに土砂を運ぶクローラーダンプ。その間、振動ローラーは締め固めを続けている ブルドーザーの手前で止まるクローラーダンプ くるりと荷台を180度回転させる そして土砂をダンプ 再びバックホーのもとに戻るクローラーダンプ
2021/02/12 16:43 株式会社イエイリ・ラボ
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JIG-SAW と酒井重工業は大成建設の自動建機協調制御システム「T-iCraft ®」と 連携し他の建設機械との協調運転の実証実験に成功
2021 年 2月 9日 JIG-SAW 株式会社(本社:東京都千代田区、以下:JIG-SAW)と酒井重工業株式会社(本社:東京都港区、以下:当社)が共同で取り組むロードローラ向け自動操縦等の機能を実用搭載する業界標準機 「Auto-Drive Synchronized Control System(略称:ASCS) for Compaction Equipment※」プロジェクトは 大成建設株式会社(本社:東京都新宿区、以下:大成建設)が開発した自動建機協調制御システム 「T-iCraft ®」と連携し、本振動ローラを含む、他3種類の建機(バックホウ、クローラダンプ、ブルドーザ) との協調制御の実証実験を東京都稲城市の南山造成作業所で実施し成功致しました。 本実証実験により ASCS が短期間で他社の協調制御システムと容易に連携しうる高い汎用性を持つことを確認致しました。 引き続き当プロジェクトは、様々な企業・事業体と連携し、業界標準機の実現に向けて取り組んでまいります。※ASCS for Compaction Equipment プロジェクトについて 当プロジェクトは、下記のとおり、i-Construction分野における盛土等の土木構造物に求められる品質 (剛性・密度等)に重大に影響する締固め工程で用いられる締固め機械に関する自律・制御並びにこれらの自動操縦等の機能を実用搭載する業界標準機開発を目的としています。 JIG-SAW と当社は 2015 年より共同でロードローラ向けの自律走行・操縦システムの共同研究開発及び実証を継続して実施してまいりました。これは当社の建機(ロードローラ)と JIG-SAW が開発する自律走行・操縦ソフトウェアを連携稼働させるもので、実用化・製品化を目指して取り組んできておりましたが、研究開発及びテスト等のプロセスを経て、2019年内に実際の走行・稼働を実現場で実証することが可能なレベルとなりました。 これらを踏まえ、業界標準機を開発するという位置づけを明確にし、より広い範囲で関連業界各社との連携を目指し、JIG-SAW と当社の共同開発を 2019 年 6 月に自動操縦プロジェクト「Auto-Drive Synchronized Control System(ASCS)」の一環として、締固め機械向けに「Auto-Drive Synchronized Control System(ASCS)for Compaction Equipment」を正式な共同開発プロジェクトとする覚書に調印をしています。 プロジェクトは今後もより広範囲での共同体としての展開を予定しています。 なお、当プロジェクトでは、すでに大林組に協力しております総務省の5G 総合実証実験や大成建設のプロジェクト等にも参加しており、今後も建設会社の各プロジェクトへの参画を通じてその機能拡張や実用化に向けた取り組みを強化してまいります。
2021/02/10 12:55 酒井重工業株式会社
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JIG-SAW と酒井重工業による自動操縦標準機開発プロジェクトに大成建設が参画
2020年6月12日 この度、JIG-SAW株式会社(本社:東京都千代田区、以下:JIG-SAW)と酒井重工業株式会社(本社: 東京都港区、以下:当社)が共同で取り組むロードローラ向け自動操縦等の機能を実用搭載する業界標準機「Auto-Drive Synchronized Control System(略称 ASCS) for Compaction Equipment ※」プロジェクトに大成建設株式会社(本社:東京都新宿区)の参画が決まりました。引き続き当プロジェクトは、様々な企業・事業体と連携し、業界標準機の実現に向けて取り組んでまいります。なお、当プロジェクトへの建設会社の参画は3社目となります。 ※ASCS for Compaction Equipment プロジェクトについて 当プロジェクトは、下記のとおり、i-Construction分野における盛土等の土木構造物に求められる品質 (剛性・密度等)に重大に影響する締固め工程で用いられる締固め機械に関する自律・制御並びにこれら の自動操縦等の機能を実用搭載する業界標準機開発を目的としています。 JIG-SAWと当社は2015年より共同でロードローラ向けの自律走行・操縦システムの共同研究開発及び実証を継続して実施してまいりました。これは当社の建機(ロードローラ)とJIG-SAWが開発する自律走行・操縦ソフトウェアを連携稼働させるもので、実用化・製品化を目指して取り組んできておりましたが、研究開発及びテスト等のプロセスを経て、2019年内に実際の走行・稼働を実現場で実証することが可能なレベルとなりました。 これらを踏まえ、業界標準機を開発するという位置づけを明確にし、より広い範囲で関連業界各社との連携を目指し、JIG-SAWと当社の共同開発を 2019年6月に自動操縦プロジェクト「Auto-Drive Synchronized Control System(ASCS)」の一環として、締固め機械向けに「Auto-Drive Synchronized Control System(ASCS)for Compaction Equipment」を正式な共同開発プロジェクトとする覚書に調印をしています。プロジェクトは今後もより広範囲での共同体としての展開を予定しています。 なお、当プロジェクトでは、すでに大林組に協力して総務省の5G実証実験にも参加し、成功を収めておりますが、今後も引き続き、このようなプロジェクトへの参画を通じてその機能拡張や実用化に向けた取り組みを強化してまいります。
2020/06/15 17:15 酒井重工業株式会社
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30年以上も発電!大成建設とカネカが太陽光発電パネル付き外装材を開発
太陽光発電は地球環境保護だけでなく、地震や台風などの自然災害時の停電対策としてもニーズが高まっています。しかし、これまでは建物の屋上に設置される場合が多く、スペースが限られたり、設置が難しかったりといった課題がありました。そこで大成建設とカネカは、こうした太陽光発電の制約をなくす画期的な外装システム「T-Green Multi Solar」を開発しました。ナ、ナ、ナ、ナント、 外壁や窓で太陽光発電 ができる外装材なのです。(大成建設のプレスリリースはこちら) 建物の外壁や窓で太陽光発電が行える外装システム「T-Green Multi Solar」の設置イメージ(以下の資料:大成建設、カネカ) このシステムには、太陽電池モジュールを外装パネル化した「ソリッドタイプ」と、窓ガラスにストライプ状の太陽電池を配置した「シースルータイプ」があります。一般的な外装材と同等の耐久性を持っており、太陽電池と外装材が一体化しているため施工が楽なほか、30年以上にわたって発電することが可能です。ソリッドタイプは外壁部に設置するもので、太陽光モジュール付きものの銀色の電極線が外から見えないように、高い意匠性を有しています。 ソリッドタイプは電極線が見えないようなセル構造を採用し、意匠性が高くなっている また、シースルータイプは窓部に設置するもので、高い発電効率だけでなく採光、眺望、遮熱、断熱の機能も持っています。 窓部に設置するシースルータイプ。発電のほか採光、眺望、遮熱、断熱の機能も持っている これらの機能を実現するため、複層ガラス構造になっています。内側のガラスにはLow-E膜が施されており、近赤外線を反射することで遮熱性能を高めています。この反射光も 太陽電池の裏側 を使うことで、表裏同時発電を行って発電効率を高めているのです。 Low-E膜で反射された近赤外線も発電に利用する なお、太陽電池モジュールには結晶シリコンタイプを利用しており、カネカによると発電効率は世界最高の24.37%にも達しているとのことです。つい10年前には十数パーセントもあれば高性能という感じでしたが、20%を大幅に上回るとは太陽電池の性能向上も目覚ましいですね。両社は今後、都市型ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)を実現する技術として、環境経営やBCP(事業継続計画)に取り組む企業、災害時の居住継続機能を強化したい集合住宅などに、このシステムを積極的に提案していくとのことです。
2019/12/20 15:52 株式会社イエイリ・ラボ
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新たな“建機ロボ”が登場!大成建設がクローラーダンプの自動化に成功
今後、数十年にわたって続く日本の生産年齢人口の減少に対応するためには、これまでのように人に頼った建設業では立ち行かなくなりそうです。ではどうするか? 答えはロボットにできる作業はロボットに、AI(人工知能)でできる作業はAIに任せ、人間は人間しかできない作業に集中するという、人間と機械の協働体制を構築していくしかありません。こうした背景を受けて、大成建設とクローラーダンプメーカーの諸岡(本社:茨城県龍ケ崎市)は、画期的なマシン「T-iROBO Crawler Carrier」を開発しました。「クルクルキャリアシリーズ」と呼ばれる諸岡の360°全旋回クローラダンプ「MST-2200VDR」(最大積載量11トン)をナ、ナ、ナ、ナント、自動運転クローラーダンプに進化させてしまったのです。(大成建設のプレスリリースはこちら) 自動運転クローラーダンプの運転試験。左側の油圧ショベルはオペレーターが乗っているが、右側のクローラーダンプは自動運転する(特記以外の写真:大成建設、諸岡) この自動運転クローラーダンプは、土砂を指定されたルートで運搬し、排土したあと、再度積み込み場所に戻る一連の運搬作業をすべて自動的に行うことができます。走行ルートは出発点と到着点、走行経路を座標で入力するほか、一度、人間が乗って友人走行する「ティーチング」操作によって覚え込ませることができます。両社が実際の造成現場で行った検証試験では、長さ200mの走行路を平均時速5kmで1時間当たり7~8回、合計約40m3の土砂を運搬することができました。安全面もしっかり考慮されています。クローラーダンプにはカメラやセンサーが搭載されており、AIによる画像処理技術によって人を認識し、距離に応じて減速や緊急停止を行います。そして人が見えなくなると5秒後に、自動運転を再開します。また、走行路内に障害物があった場合は、自動的に迂回(うかい)したり、停止したりすることができます。試験では走行路に人形を設置して減速や緊急停止ができることや、迂回・停止の機能も確認しました。なお、人体検知システムや自動走行システムは、パナソニック アドバンスストテクノロジー(本社:大阪府門真市)のモビリティー技術を活用しています。 リアルな作業員型人形を使用した人体検知システムの試験 人との距離によって減速や緊急停止が行えることも確認した このほか、運搬作業や安全性に関する様々な情報を5G回線で送受信することもできるようになっています。5Gとは、2020年から本格的なサービスが開始される予定の「第5世代通信システム」のことです。大量の情報を高速、低遅延、多接続によって通信することができるもので、建設現場でも様々な用途に活用できます。検証試験では、可搬型の5G設備を用いた自動運転も行い、その性能を確認しました。大成建設ではキャタピラージャパンと提携して、巨岩を自動的に小割りする「T-iROBO Breaker」や、バックホーとダンプトラックを連携させて土砂をダンプトラックに積み込む作業の自動化などにも取り組んでいます。 バックホーによる掘削・積み込み作業の自動化(写真:キャタピラージャパン) これらの自動運転が行える建機は、形こそ建機ですが、実質的には“建機型のロボット”と言っても過言ではありませんね。
2019/12/11 12:48 株式会社イエイリ・ラボ
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VR化で座って作業も!大成建設がトンネルのコンクリ吹き付け作業を革新
山岳トンネルの掘削最前線(切り羽)では、掘りたての山肌が崩れてこないようにするため、コンクリートを吹き付けて固める作業が行われています。 これまでは、コンクリート吹き付け機のリモコンを持った作業者が切り羽近くに立ち、山肌への吹き付け状況を目で確認しながら、吹き付け機を操作していました。 しかし、作業者にとってこの作業は、切り羽からの土砂崩落や吹き付け材の跳ね返り、発生する粉じんなどに見舞われる危険で過酷なものでした。 そこで大成建設は、コンクリート吹き付け作業の安全性向上と環境改善を実現するため、コンクリート吹き付け作業の遠隔操作技術「T-iROBO Remote Shotcreting(ティーアイロボ・リモート・ショットクリーティング)」を開発しました。 このシステムを使うと、作業者は切り羽から離れた場所で ナ、ナ、ナ、ナント、 イスに座ったまま 超ラクにコンクリート作業が行えるのです。(大成建設のプレスリリースはこちら) 切り羽付近に配置された2台のカメラ映像が、HMDに送られ、作業者は臨場感あふれる立体映像を見ながら作業できる 切り羽でのコンクリート吹き付け状況を確かめるのは、作業者が着けたヘッドマウントディスプレー(HMD)に送られてくるステレオ映像です。 切り羽付近には魚眼レンズ付きカメラを2台収めたカメラボックスやLED投光器が配置されており、そこで撮影された超リアルな切り羽の映像がHMDに送られてくるのです。これは同社が2016年に開発した「T-iROBO Remote Viewer」というシステムを活用しています。 作業者はこの立体映像を見ながら、吹き付け作業を行います。首を上下左右に振ると、映像の方向もそれに同期して上下左右に変化するため、切り羽近くにいるような遠近感や臨場感をもって作業が行えます。 切り羽付近に配置された2台のカメラ映像が、HMDに送られ、作業者は臨場感あふれる立体映像を見ながら作業できる 切り羽に吹き付け中の作業を撮影するカメラやLED投光器 吹き付け作業が切り羽の左右に移動すると、カメラボックスとLED投光器はレール上を移動し、常に吹き付け作業が行われている方向をとらえます。 また、魚眼レンズは超広角の映像を撮影できるため、カメラの方向を頻繁に切り替える必要はありません。カメラの移動は、吹き付けホース介添え者が補助します。 大成建設はこのシステムを実際の山岳トンネ工事(南山造成 読売ランド線トンネル築造工事)で使用し、HMDを使って安全かつ効率的に吹き付け作業が行えることを確認しました。 今後は全国の山岳トンネル工事に展開しながら改良を進め、 切り羽での無人化施工 の実現を目指すとのことです。 カメラで撮影した離れたところの映像を、あたか目の前にあるように見るという点では、VR(バーチャルリアリティー)の一種と言ってもよさそうですね。 大成建設ではソフトバンクと組んで、第5世代移動通信システム「5G」を活用した建設機械の制御などにも取り組んでいます。5G時代になるとカメラで撮影したリアルな映像を、さらに離れた場所で見たり建機の操作に使ったりと“遠隔型VR”の用途はさらに広がってきそうです。
2019/07/18 09:12 株式会社イエイリ・ラボ
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大成建設のBIMノウハウを集大成!Revit対応パッケージ「BooT.one」が登場
大成建設と言えば、“日本のBIM元年”と言われる2009年より前から、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用に取り組んで来た企業です。 BIMの草創期から、同社の中でオートデスクのBIMソフト「Revit」を活用し、図面や建具表を作るテンプレートや、設計の際に必要となるBIMオブジェクト(ファミリ)などの社内BIM規格を地道に整備する作業の中心にいたのが、大成建設BIMソリューション室長の高取昭浩氏です。 大成建設BIMソリューション室長の高取昭浩氏(以下の写真、資料:特記以外は大成建設) 例えば、日経BP社が2008年に約半年間にわたって行ったBIMの特訓講座の連載、「BIMブートキャンプ2008」では、“タカトリ参謀”として第7回に登場して指導しています。 「BIMブートキャンプ2008」のウェブサイトと、連載の第7回に“タカトリ参謀”として登場した高取氏(右下)(資料:当時の画面キャプチャーより) 高取氏を中心とする「チーム高取」が10年以上にわたり、大成建設で蓄積してきたBIMのテンプレートやファミリ、コマンドなどのノウハウは、相当な価値です。 その貴重な知的財産がRevitユーザーなら誰でも使えるようになりました。2019年7月1日、大成建設と応用技術は、Revit対応のアドインパッケージを ナ、ナ、ナ、ナント、 「BooT.oneブート.ワン」として発売 したのです。(大成建設のプレスリリースはこちら) 「BooT.one」のカタログ。コマンドツール、テンプレート、ファミリ、活用ガイドラインの4つのカテゴリーからなるBIM規格が含まれている 「BooT.one」とは、大成建設が社内で蓄積してきた「BIM規格」のノウハウを、応用技術の「to BIM」ブランドとして提供するRevit用のアドインパッケージで、コマンドツール、テンプレート、ファミリ、活用ガイドラインの4つのカテゴリーのデータが含まれています。 社内でBIMを活用するときに問題となるのが、BIMモデルの作り方や詳細度、属性情報などが個人のスキルや方法によってバラバラになってしまうことです。 「BooT.one」を使うことで、同じルールで整合性の取れたBIMモデルや図面を作成することができ、Revitによる設計業務の生産効率を高めることができるのです。 例えば、60個以上のコマンドや、約3000個の厳選されたファミリ、そして様々な図面や数量表を作成するためのテンプレート、材質を表現するマテリアルなどが含まれています。 モデリングや図面作成の効率を上げるためのコマンド群 図面やパースを作成するためのテンプレートの例 仕上げ表などの数量集計を行うテンプレートの例 BIMモデルのサンプルも付属している
2019/07/03 10:31 株式会社イエイリ・ラボ
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複数の建機を自動連携!キャタピラーと大成建設が無人化施工の実現目指す
大成建設は工事現場の生産性を上げるため、ここ数年「T-iROBO」シリーズと呼ばれる様々な建設ロボットを開発してきました。 現場を無人清掃する「T-iROBO Cleaner」やダム湖に潜って湖底を可視化する「T-iROBO UW」、コンクリート床版の鉄筋結束を自動化する「T-iROBO Rebar」、床仕上げを行う「T-iROBO Slab Finisher」などを紹介してきました。 その大成建設は、土工の生産性をさらに高めるため、キャタピラージャパンとタッグを組み、 ナ、ナ、ナ、ナント、 複数の建機を自動連携 させた無人化施工の実現を目指す取り組みを始めたのです。(キャタピラージャパンのプレスリリースはこちら) 開発のベースマシンとなるのは、電子制御が可能なキャタピラージャパンの次世代油圧ショベル「Cat320」で、掘削やダンプトラックへの積み込み作業などを自動化する技術開発に着手しました。 複数の建機による無人化施工を目指すベースマシンとなる油圧ショベル「Cat320」(以下の写真:キャタピラージャパン) 両社は開発の第一段階として、2014年に開発した巨岩を自動的に小割りする「T-iROBO Breaker」にCat320を実装し、2018年6月に作動テストを行いました。 その結果、Cat320は本体の改造なしで自律割岩システムを作動させることができ、直径1.5m級の岩を90%以上の高い精度で自律作業を行うことができました。 第一段階として実施した自律制御による割岩作業 続いて、第二段階として2018年7月から土砂ピットの掘削とダンプトラックへの積み込み作業を自動化するアルゴリズムの開発を行い、熟練工の運転技術をデータ化。基本的な掘削・積み込み作業の自動化と、ダンプトラックとの連携に注力してきました。 第二段階として取り組んだ自律制御による掘削・積み込み作業の自動化 Cat320には「CAN(Controller Area Network)」と呼ばれるネットワーク規格を採用しており、建設機械内部の各システムやセンサーを統合・連携させた制御が可能になっています。 今回の開発では、CANと外部との相互通信をシンプルかつ高速に行えるようにしました。さすが、もともとICT化が進んだマシンを使うと、無人化施工の技術開発もスピーディーに進みそうですね。 今後、キャタピラージャパンは AIの活用も視野 に入れて、建設機械の作業自動化や無人化施工技術の確立を目指していくとのことです。 土工現場も自動車工場と同じように、無人のロボ集団が黙々と施工を行う時代が、すぐそこまで来ているのかもしれませんね。
2019/05/07 14:59 株式会社イエイリ・ラボ
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