2022年度 産業機械の受注見通し

2022/03/2412:26配信

1.ボイラ・原動機

2021年度

 内需は、製造業の自家発電設備等の更新需要に回復が見られ、電力からの火力発電の更新需要が前年度を底として持ち直し、前年度比+5.0%増の9,196億円と見込んだ。

 外需は、火力発電設備の更新需要が増加し、特に東南アジアで大型プロジェクトを受注しており、前年度比+50.0%増の3,689億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比+14.9%増の1兆2,885億円と見込んだ。 

2022年度

 内需は、水素、アンモニア、CCS等の本格的な導入には今暫く時間がかかり、火力発電や自家発電設備の大規模な改修工事は限定的であることに加えて、大型バイオマス発電設備の新規案件が減少することから、前年度比△10.0%減の8,276 億円と見込んだ。

 外需は、脱炭素化の流れから化石燃料の投資抑制が続く中、アジア等での老朽化設備の高効率化やLNG火力への移行等に伴う需要の増加は見込みがたく、前年度△15.0%減の3,135億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比△11.4%減の1兆1,412億円と見込んだ。


2.鉱山機械

2021年度 

 内需は、鉄鋼、非鉄金属、金属製品、鉱業からの需要が回復し、前年度比+10.0%増の276億円と見込んだ。

 外需は、アジア、中東、アフリカからの資源開発・都市開発に伴う需要増により、 前年度比+300.0%増の27億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比+17.8%増の304億円と見込んだ。

2022年度

 内需は、素材産業の設備投資や、国土強靱化・自然災害関連の公共工事に伴う建設関連の需要増により、前年度比+5.0%の290億円と見込んだ。

 外需は、アジアでの資源開発、インフラ整備等に伴う需要が増加するものの、前年度にアフリカの資源開発関連で複数の受注があった反動により、前年度比△5.0% の26億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比+4.1%増の317億円と見込んだ。


3.化学機械 (冷凍機械、環境装置のうち大気汚染防止装置と水質汚濁防止装置を含む) 

2021年度

 内需は、医薬品を含む化学工業や、半導体関連の情報通信機械向けの増加に加え、 官公庁の下水・汚泥処理等のインフラ整備も増加したことから、前年度比+10.0% 増の8,816億円と見込んだ。

 外需は、アジア、中東、北アメリカ、ロシア・東欧で減少し、更に前年度に中東向けの天然ガス関連の大型プロジェクトの受注があった反動減もあり、前年度比 △60.0%減の4,392億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比△30.5%減の1兆3,208億円と見込んだ。

2022年度

 内需は、医薬品や半導体分野、再エネ・蓄電関連の先端素材の増産投資の他、製造業の既存設備の省エネ対策等により民需が緩やかに増加すると共に、官公需も下水汚泥のエネルギー化(熱回収等)に伴う更新需要が続くとみて、前年度比+2.5%増 の9,036億円と見込んだ。

 外需は、LNG関連投資の再開や、水インフラ関連プロジェクトの増加、半導体関連やEVバッテリー等の投資拡大により、前年度比+50.0%増の6,588億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比+18.3%増の1兆5,625億円と見込んだ。

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最終更新:2022/03/2416:19

一般社団法人 日本産業機械工業会