三菱ふそう 今日と明日のふそう車を形づくる 「デザイン・エッセンシャルズ」を開催

2021/04/1412:45配信

展示車両 

※展示車両はすべてコンセプトモデルであり、今後の開発計画を示すものではありません。  


● モジュールトラック「I.RQ」 (Intelligent.Rescue Truck) 

「I.RQ」 は、燃料電池で駆動する緊急車両です。そのデザインは、現行の小型トラック「キャン ター」の高床式4WDモデルから着想しています。このモデルは、起伏の多い地形で優れた性能を発揮し、市場でユニークな地位を築いています。「I.RQ」は、豪雪地帯や山岳地域などの困難な状況における救助活動を安全に行えるように、悪路における強みを自動運転機能でさらに強化しています。

ボディとシャシの連結部分はモジュール方式で、ボディ、シャシ、アクスルのメインコンポーネントをモジュール化することで、状況や目的に応じた車両に換装可能です。つまり、一台の車両でさまざまな状況や環境に対応できます。例えば自然災害の際、まずは塞がれた道路からがれきを片付けるダンプのボディを搭載し、その後同じ日のうちに被害者に食料や衣料を運ぶためのシンプルなバンのボディに換装できます。 

これらの特徴によって、「I.RQ」は将来の緊急車両の効率と効果を高める手段を提案します。 単体で活動するだけでなく、他の複数の車両と接続し、共同で任務にあたることもできます。 さらに「I.RQ」には、「I.RQ」に先立って被害者に応急処置キットを運んだり、特に困難な状況において初期調査を行ったりする自動ドローン「ヘリドロイド」を搭載できるよう想定されています。


● 輸送用ドローン「ヘリドロイド」 

「ヘリドロイド」は、将来の輸送用ドローンの可能性の一つです。  

ダイムラー・トラックの「世界を動かすすべての人のために」との企業目標に沿って、MFTBCは常に輸送の形についてあらゆる可能性を前向きに検討しています。川崎のデザインオフィス 「デザインセンター」に籍を置くデザイナーはすでに、将来商用車は路上を走行するだけでなく、 空を飛ぶというビジョンも描いています。「ヘリドロイド」はこの可能性に対するMFTBCの提案です。 

「ヘリドロイド」は救助シーンを想定して設計されていますが、他の状況でも有用です。既存車両による路上での横方向の動きと組み合わせて、「ヘリドロイド」は、垂直移動によって解決できるニーズに対応し、より優れた移動ソリューションを提供します。例えば、地上の車両から高層マンションの上階までの距離を簡単にカバーすることで、都心部でのドライバーの作業負荷を軽減するといったことが想定されます。

翼長1.8 メートルの「ヘリドロイド」は、ボディ下部のコンパートメント内にモノを入れて運びます。自動で飛行し、操作者や荷物を受け取る人、救援対象者などとのコミュニケーションが可能な デジタルパーソナリティを持っています。 

MFTBCのアドバイスデザインチームはまた、「ヘリドロイド」のデザインにおいても、シンプルさ を追求しています。車両がより統一されて見えるだけでなく、より高いエネルギー効率とユーザーの安全にもつながります。


● 将来のドローン「マンタ」 

「マンタ」は将来のドローンのもう一つのコンセプトです。 

ここでも、ふそうデザインの中核となる原則「シンプルさの追求」が重視されます。車両など工業製品の部品がより高い水準で統合されるのに伴い、製品全体の形は通常、よりシンプルかつ球形になる傾向があります。これは経時的な技術的進歩を反映していることが多く、スマー トフォンや航空機がこの動向の一般的な例として挙げられます。「デザイン・エッセンシャルズ」 で発表された「マンタ」の形は、シンプルさを追求する姿勢の具体例です。ただ、「マンタ」の高度に統合された形は、未来的な外見だけでなく、その滑らかな表面によって、飛行中のより高い輸送効率と、動力源が機体内部に統合されていることによる安全向上にもつながります。

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最終更新:2021/04/1416:01

三菱ふそうトラック・バス株式会社