2021年度 産業機械の受注見通し

2021/03/2615:52配信

1.ボイラ・原動機

2020年度

 内需は、バイオマス燃料等を使用する自家発電設備の受注が増加したものの、電力からの火力発電の更新需要の落ち込みにより、前年度比85.0%の8,601 億円と見込んだ。

 外需は、アジアやヨーロッパで火力発電設備の受注が減少したことから、前年度 比70.0%3,122億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比80.4%1兆1,723億円と見込んだ。

2021年度

 内需は、大型バイオマス発電設備の発注が一服すると見られるものの、火力発電 や自家発電設備の高効率化に向けた改修工事の増加に加え、既存設備の維持・更新 需要が底堅く推移し、前年度比102.5%8,816億円と見込んだ。

 外需は、アジア等での老朽化設備の高効率化や、LNG 火力への移行等の需要が増加し、前年度比125.0%3,902億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比108.5%1兆2,719億円と見込んだ。


2.鉱山機械

2020年度

 内需は、窯業・土石や鉄鋼からの受注が減少したものの、建設からのインフラ整備用の大型設備の受注が下支えした形となり、前年度比100.0%180億円 と見込んだ。

 外需は、中東で過去の受注のキャンセル等が発生した他、アフリカ等での減少により、前年度比70.0%13億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比97.1%193億円と見込んだ。

2021年度

 内需は、コロナ下で先延ばしにされた素材産業の設備投資の持ち直しに加え、国土強靱化・自然災害関連の公共工事に伴う建設関連の需要が底堅く推移するものの、前年度に大型設備を受注していた反動により、前年度比95.0%171億 円と見込んだ。

 外需は、アジアのインフラ整備等の回復に伴う需要増により、前年度比 110.0%15億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比96.1%186億円と見込んだ。


3.化学機械

(冷凍機械、環境装置のうち大気汚染防止装置と水質汚濁防止装置を含む)

2020年度

 内需は、コロナ禍を背景にした医薬品関連を含む化学工業の需要増に加えて、電子・デバイス関連の情報通信機械で増加が見られたものの、食品工業、紙・パ、鉄 鋼、電気機械、電力等の減少により、前年度比90.0%7,788億円と見込んだ。

 外需は 、 中東で大型プロジェクトの受注があったことから、 前年度比300.0%8,725億円と見込んだ。 

 内外総合では、前年度比142.8%1兆6,514億円と見込んだ。 

2021年度 

 内需は、官公庁からの下水処理関連の更新需要が減少するものの、医薬品関連の投資継続の他、半導体・電子部品や自動車関連、その上流にあたる素材分野の設備投資の持ち直しにより、民需が緩やかに回復し、前年度比105.0%8,177億円と見込んだ。

 外需は、コロナ下で先送りされていた環境インフラ投資の回復や、電子部品・自動車産業の回復に伴う化学・石化関連の投資再開等を見込むものの、石油・ガス関連のプラント市場の冷え込みに加え、前年度の大型プロジェクトの反動減により、前年度比70.0%6,107億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比86.5%1兆4,285億円と見込んだ。


4.タンク

2020年度

 内需は、電力・ガス業の増加があったものの、石油・化学からの減少により、前年度比100.0%194億円と見込んだ。

 外需は、アジアからの更新需要が底堅く推移し、受注金額としては前年度並みの、前年度比100.0%64億円と見込んだ。 

 内外総合では、前年度比100.0%259億円と見込んだ。

2021年度

 内需は、石化燃料の削減に向けた代替燃料の貯蔵設備の需要増を見込むものの、 製油所の縮小等に伴い老朽化対策等の維持・更新等が減少していることから、前年度比95.0%185億円と見込んだ。

 外需は、樹脂等の石油化学製品の生産が増加している化学・石化関連での需要増 により、前年度比105.0%68億円と見込んだ。

 内外総合では、前年度比97.5%253億円と見込んだ。

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最終更新:2021/03/2617:41

一般社団法人 日本産業機械工業会