最近の機械貿易動向(10 月)~機械輸出額 24 ヶ月連続対前年同月比減少~
Ⅲ 個別動向
1.全商品貿易動向~輸出は 23 ヶ月連続、輸入は 18 ヶ月連続で対前年同月比減少~
1) 2020 年 10 月の全商品輸出額は 6 兆 5,658 億円、前年同月比(以下同じ)0.2%減と 23 ヶ月連続で対前年同月比減少した(9 月 4.9%減)。これは、約19%を占める電気機器(4.6%増)や約12%を占めるプラスチック等化学製品(8.2%増)が増加したものの、約 24%を占める自動車等輸送用機器(1.9%減)をはじめ、約 18%の一般機械(2.8%減)、約 10%の鉄鋼・非鉄金属等原料別製品(3.7%減)等が減少したためである。
2) 輸入額は 5 兆 6,941 億円、13.3%減と18ヶ月連続で対前年同月比減少した(9 月 17.4%減)。これは、全輸入額の約19%を占める電気機器(3.5%減)をはじめ、約 14%の原粗油等鉱物性燃料(38.5%減)、約 11%の医薬品等化学製品(3.4%減)や約10%の一般機械(3.9%減)等が減少したことによる。
3) この結果、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、4 ヶ月連続で黒字(8,717 億円、9 月は 6,878 億円の黒字)となった。
2.機械貿易動向
(1)機械輸出入動向~輸出は 24 ヶ月連続、輸入は 13 ヶ月連続で対前年同月比減少~
1)全商品輸出額の約 64%を占める10 月の機械輸出額は 4 兆 2,073 億円、0.3%減と 24 ヶ月連続で対前年同月比減少した(9 月 5.2%減)。なお、為替・営業日要因を除いた実質的伸び率は4.1%減であっ た。
2)一方、全商品輸入額の約 35%を占める機械輸入額は、2 兆 99 億円、8.1%減と 13 ヶ月連続で対前年同月比減少した(9 月 14.4%減)。
(2)為替・営業日動向~10 月は 4.0%の増加要因、11 月は 6.6%の減少要因~
1)2020 年 10 月は 1 ドル=105.5 円となり、前年に比べ 2.1%の円高となった。また、対ユーロは 123.7 円と前年に対して 4.3%の円安となり、合わせて約 0.8%の為替減少要因となった。営業日は前年に比べ て1日多いため、約 4.8%の増加要因となり、合わせて約 4.0%の増加要因となる。10 月の輸出額は0.3%減であったことから、実質的伸び率は 4.1%減と 9 ヶ月連続で前年同月比減少となった(9 月 10.0%減)。
2)2020 年 11 月は 1 ドル=104.7 円で前年比 3.7%の円高、対ユーロは 123.3 円で前年比 2.3%の円安となり、合わせて約 1.7%の為替減少要因となった。営業日は前年に比べて 1 日少ないため、約 5.0%の減少要因となり、合計で約6.6%の減少要因となる。
3)2020 年 12 月は、対ドルが 12 月 15 日 17:00 時点の 104.1 円とすれば、前年比 4.5%の円高、また、 対ユーロは 126.3 円で 4.9%の円安となり、合わせて約 1.9%の為替減少要因となる。営業日は前年と同じため、合計で約1.9%の減少要因となる。
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最終更新:2020/12/2812:37