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スマホが基準局に?!ソフトバンクが個人向けRTK-GNSSサービス開始

2020/08/1718:27配信

国土交通省の「i-Construction」施策では、道路や堤防などの3Dモデルを使って建設機械を自動制御し、盛り土や切り土を施工する「ICT土工」が行われています。

このとき、建機の位置を計測するのにGNSS(全地球測位システム)を使いますが、精度を数センチメートル程度まで高めるために、位置が分かっている「基準局」を別に設置し、位置の補正情報を建機に送る「RTK-GNSS」という方式を使う必要があります。

基準局の設置には、高価なGNSS測量機が必要なほか、時間も1時間はかかるので、RTK-GNSSを使うのにネックとなっていました。

基準局からの補正情報を使ったRTK-GNSS測量のイメージ図(資料:国土交通省九州地方整備局のウェブサイトより)

こうした手間をなくそうと、ソフトバンクの子会社であるALES(本社:東京都港区)は、2020年8月7日に「センチメートル級測位サービス」を個人ユーザー向けに開始しました。

ソフトバンクが全国3300カ所以上に設置している基準局(独自基準点)のデータで作られた補正情報を

ナ、ナ、ナ、ナント、

スマートフォン

で利用して、すぐにRTK-GNSSが使えるのです。(ALESのプレスリリースはこちら

「センチメートル級測位サービス」の提供イメージ(資料:ALES)

ソフトバンクの独自基準点は全国で3300カ所以上ある(資料:ソフトバンク)

いわば、手元のスマホを“基準局”として使う感覚でしょうか。

これはソフトバンクが法人向けに提供している高精度測位サービス「ichimill」と同様なサービスを、ALESが個人向けに提供するものです。

利用には、RTK測位対応のGNSSアンテナやGNSS受信機、Ntrip方式(※)で補正情報を受信するためのアプリ、そしてインターネット接続が可能なスマホなどが別途必要です。

※Ntrip:補正情報をインターネット経由で送受信する通信プロトコルの一種

サービスの利用手順は、次の通りです。

(1)RTK測位対応のアンテナや受信機を測位したい機器に設置し、各機材の電源を入れる。

(2)スマホなどでNtripクライアントアプリを操作し、各機材と連携する。

(3)Ntripクライアントアプリで「ALES配信システム」と接続し、各機材がインターネットに接続されていることを確認する。

(4)すると、GNSSアンテナで受信したGNSS信号が、アプリを通して「ALES配信システム」へ送信される。そのデータとソフトバンクの独自基準点が受信した信号を基に、「ALES配信システム」が補正情報を生成してGNSS受信機に配信する。

つまり、スマホさえあれば、どこでもすぐにRTK-GNSSを使った施工や測量ができるというわけですね。基準局があちこちにあるので、長距離を移動しながら測量する場合も、基準局を途中で切り替える「ハンドオーバー」によって作業を中断する必要がありません。

気になる利用料金ですが、1つのID当たり

年間3万6000円(税別)

とリーズナブルです。

建設業での用途としてはICT土工や、タブレット端末とBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を使った“地下構造物の透視”、HoloLensなどのMR(複合現実)デバイスを使った出来形管理や墨出し、そしてドローン(無人機)や3Dレーザースキャナーによる測量など、いろいろと使えそうですね。