AIやCIMでさらに進化!熊谷組が小トンネル用自動吹き付け機を開発
模擬トンネルによる吹き付け実験。オペレーターが吹き付けた部分
教示運転により吹き付けシステムが自動再生で再現した部分
作業中に吹き付け量が一定せず、負荷変動があると、吹き付け厚の誤差が大きくなりがちです。
そこでノズル回転部の油圧モーターの制御には、素早い回転角度の変化に対応する高精度位置検出装置を使って、比例電磁油量弁を適切に制御することによって負荷変動を最小限に抑えています。
自動吹き付け機システム構成図。ノズル回転部には高精度位置検出装置を使うことで負荷変動を最小限に抑えている
熊谷組では、トンネル施工時の生産性向上や作業環境の改善を目指して、
次世代トンネル技術
の開発を進めており、今回の自動吹き付け機はその第一弾となります。
今後、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)管理システムと連動しながら、i-Constructionを目指す中核技術としての開発や実用化試験を続けていきます。
来年度の現場導入に向けて最新のICT(情報通信技術)やAI(人工知能)も導入した自動吹き付け機を製作中とのことです。
さらに小断面施工機械に特化したKIT(Kumagai Innovative Tunnel Project)プロジェクトを立ち上げ、吹き付け機のほか削孔機や積み込み機などを含めた建機シリーズの開発も並行して進めていくとのことです。
山岳トンネルの分野は、機械化により東海道新幹線時代に比べて生産性が10倍以上に上がっていますが、さらにAIやCIMなどの技術を導入することで、生産性はさらに上がっていきそうですね。
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最終更新:2020/01/1009:08