BIMのフロントローディングを徹底追求!清水建設が「Shimz DDE」を本格運用
例えば、この建物の窓には様々な方向を向いたフィンが付いています。「室内を明るく保ちながら日射を遮り、近隣の建物との見合いを軽減する」といった課題を、Shimz DDEによってフィンの角度をいろいろ変えてシミュレーションすることで最適なパターンを見つけ出しました。
窓にはいろいろな方向を向いたフィンが付いている
窓のフィンの角度を選ぶための検討例
また、建物の天井には、梁が格子状に組み合わされた「ワッフルスラブ」があります。軽快な構造にするため、スラブ厚を薄くしながらも、梁の強度を確保するという検討を行う際に、構造要素の各諸元をパラメーター化してシミュレーションを繰り返し、最適化しました。
研修センターの天井に設けられた格子状の「ワッフルスラブ」
軽快な構造を実現するためにShimz DDEで行った最適化検討
これだけ高度なシステムなので、使いこなせる人は限られているのかと思いきや、アルゴリズムデザインラボ(本社:東京都渋谷区)などの協力で、社内研修システムを整備、展開した結果、
既に200人近くの設計者
が高度なスキルを身につけたそうです。
清水建設は、中期経営計画(2019~2023)に基づき、「設計施工一貫BIM」の構築を進めています。Shimz DDEで作成された3Dモデルは、設計・施工BIMにデータ連携されます。
設計・施工一貫BIMにおける「Shimz DDE」の位置づけ
さらに今後はShimz DDEにAI(人工知能)などの最新技術も取り込んでいくとのことです。BIMやシミュレーションの生産性がさらに進化しそうですね。
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最終更新:2019/11/2018:09