旧都城市民会館を輪切り!3Dスキャンの報告会で驚異の内部構造が明らかに
建物の内外を計測して作った点群データを輪切りにしてみると、いろいろなことがわかってきました。現在の劇場は外側と内側に2つの建物がある“入れ子構造”になっているのが一般的です。
ところが、予算をギリギリまで削減して建設した旧都城市民会館は、一つの建物を天井板で上下に仕切ることにより、この機能を実現していたのです。
例えば、舞台の上には「どんちょう」がつり下げられていますが、点群の断面を見てみると、一番高い部分を使ってどんちょうがそのまま上に引き上げられる設計になっていることがわかります。
舞台の上部に残っていた巨大などんちょう
群データの断面を見ると、どんちょうの収納部(1)は建物が一番高くなっている部分であることがわかる
また、映写技師や照明技師などが舞台をコントロールする制御室は、天井板の裏のスペースを使って、つり下げるように設置されていたことがわかります。
このほか、客席下のスラブ構造や屋根の厚さなども、点群データを切ってみればよくわかります。
客席下のスラブ断面。厚さも計測できる
今回のクラウドファンディングで、5万円の寄付をした人には、この高精細の生点群データがプレゼントされます。ただ、サイズが大きいので、寄付した人のパソコンのスペックに応じて、適宜、“間引き”したデータを用意してくれるそうです。
ちなみに、もし、この点群データ化をKUMONOSが一般の業務として請け負って場合、
料金は約400万円
とのことです。それがわずか5万円で手に入るとは、超おトクですね。
クラウドファンディングの終了までに、5万円を寄付した人は12人います。もう、締め切りは過ぎましたが「追加申し込みもOK」とのことですので、生点群データが欲しくなった方は、gluonやKUMONOSに問い合わせてみてはいかがでしょうか。
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最終更新:2019/11/2018:09