三菱ふそう 2種類の水素駆動の大型トラックコンセプトモデルを Japan Mobility Show 2025で世界初公開

2025/10/2210:57配信

  • 水素エンジン搭載大型トラック「H2IC」および液体水素搭載燃料電池大型トラック「H2FC」のワールドプレミアを「Japan Mobility Show 2025」で実施
  • カーボンニュートラル輸送の実現に向けたソリューションとして、2種類の水素駆動大型トラックのコンセプトモデルを「JMS 2025」で展示


三菱ふそうトラック・バス株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長・CEO:カール・デッペン、以下 MFTBC)は、2025年10月30日(木)から11月9日(日)にかけて東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「Japan Mobility Show 2025(以下、JMS 2025)」(主催:一般社団法人 日本自動車工業会)にて、水素で駆動する大型トラック2種類のコンセプトモデルのワールドプレミアを行います。

MFTBCは、水素を燃焼させるエンジン(内燃機関)で駆動する水素エンジン搭載大型トラック「H2IC」、燃料電池システムで駆動する燃料電池大型トラック「H2FC」の2種類のコンセプトモデルを「JMS 2025」で世界初公開します。水素が持つ高いエネルギー量という特性により、長い航続距離や短い充填時間が可能になるため、重量物運搬や長距離輸送を伴う商用車のカーボンニュートラル化を実現する上で、水素は有効な手段であると当社は考えています。

水素エンジン搭載大型トラック「H2IC」は、ディーゼルトラックと共通のコンポーネントや技術を流用することで、より早くスムーズな水素車両への移行を可能にする車両です。水素エンジン技術は、特に高い出力が必要となる建設用車両などの用途に適した車両です。「H2IC」は、圧縮水素ガスを燃料として使用しています。

液体水素搭載燃料電池大型トラック「H2FC」は、燃料電池システムが水素を電力に変換し、電気モーターを駆動させて走行する燃料電池トラックです。「H2FC」は、水素を液体状態で搭載しています。「H2FC」は、圧縮水素ガスと比べてより密度が高い液体水素を使用することで、最大1,200キロメートルの航続距離*¹を実現し、15分以内での充填が可能です。またディーゼル車と同等サイズのリヤボディを確保し、積載スペースへの制限もありません。
*¹MFTBC社内評価に基づく(車両総重量25トン車、液体水素タンク容量80kg)

「H2FC」は、国内初*²のサブクール液体水素(subcooled liquid hydrogen: sLH2)充填*³用の液体水素タンクを搭載した燃料電池大型トラックです。ダイムラートラック社が産業ガス、および水素インフラ構築技術の先駆者であるリンデ・エンジニアリングと共同開発したsLH2充填技術は、液体水素を扱う上でこれまで課題であったボイルオフガス(蒸発した水素ガス)を再液化することで、ボイルオフガスを排出する必要がなく、液体水素の充填が行える充填方式です。sLH2は車両走行時もボイルオフガスの排出を削減します。さらに、sLH2は圧縮水素ガスを使用する際に水素ステーションに必要な設備を大幅に簡素化できることから、インフラコストの削減にも貢献し、水素社会の実現にも貢献します。
*²MFTBC調べ、2025年10月時点
*³ 液体水素をポンプで加圧しながら車両に搭載された液体水素タンクに充填することで、液体水素タンク内のボイルオフガス(蒸発した水素ガス)が再液化され、ボイルオフガスを排出する必要がなく、急速に充填を行う液体水素の新しい充填技術です。

MFTBCは液体水素を国内で唯一供給する*⁴岩谷産業株式会社(本社:大阪・東京、社長:間島寬、以下 岩谷産業)とsLH2充填技術の国内での確立を目指して、共同で研究を進めています。sLH2充填技術は、ISO規格化に向けて、関係者間で議論されています。日本国内では、MFTBCはsLH2充填に関する技術、規制及び商用化に関する共同研究を岩谷産業と取り組んでおり、sLH2充填技術の日本での確立に向けて取り組みを進めています。MFTBCはまた、同技術の国内での確立を実現するために、外部企業・機関との協力体制の構築を図っています。「JMS 2025」のMFTBCブースでは、岩谷産業とのパネルディスカッションや水素技術に関する展示を通じて、同技術について詳しくご紹介します。
*⁴ 2025年10月現在

電気小型トラックのフロントランナーとして、MFTBCは大型トラックの次世代のゼロエミッション車両においても主導していくことを目指しています。当社ブースでは、MFTBCが描く輸送の未来を実現するためのソリューションの展示を通じて、お客様やパートナーと実現していく輸送の未来を体験頂けます。

最終更新:2025/10/2211:05

三菱ふそうトラック・バス株式会社

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