日野自動車 商用EV「日野デュトロ Z EV」導入から稼働まで 全台EV化推進「グリーンコープ」を支える「CUBE-LINX」
2. 商用EV稼働に不可欠な環境
商用EVの導入にあたっては、車両の手配だけでなく、充電設備や設置工事の手配、電力契約など検討すべきことが多数あります。CUBE-LINXでは、充電器の必要台数の算出やメーカーの選定、受電設備・工事業者の手配、補助金申請など、商用EV導入にあたって必要になる面倒な手続きをワンストップでサポートします。

―――グリーンコープ様がCUBE-LINXの「商用EV・設備導入コンサルティングサービス」やエネルギーマネジメントシステム「エモ助」を導入したきっかけは。
グリーンコープでは、カーボンニュートラル達成に向けすべての車両をEVに切り替える必要があると2021年11月に考えました。しかし、すべてEVに切り替える前例がなく、どのように充電器の設置と運用を進めていくべきか不安がありました。
CUBE-LINX様は現地を視察したうえで、走行距離や稼働時間などの情報をもとに充電計画をシミュレーションし、充電器の最適な設置台数を提案してくれました。
エネルギーマネジメントシステムにより効率的に充電できることで、車両1台に対し充電器1台を設置するのではなく車両台数より普通充電器台数が少なく最も稼働効率が高いプランを選定できました。
充電管理システムを私たちのニーズに寄り添ったかたちでご提案いただいたことにより、配送現場も混乱することなくEVの導入ができました。車や荷物の移動を妨げない充電器や、簡単に取り扱える機器の提案も良かったです。(棚町さん)
―――新設した宗像支部では充電設備にどのような工夫をしましたか。
建屋に面して駐車するトラックに向け天吊り型の充電器を採用しました。これにより車両を充電器にぶつけるなどの構内の接触事故がゼロになりました。障害物がないため構内作業も効率的に行えています。(棚町さん)
天井にあることで車両を動かす時に充電器の位置を気にしなくていいのが大きな利点です。(河野さん)

荷物の積み下ろしや車両の走行を妨げない天吊り型の充電器

―――さらには、建屋や倉庫にプラットホームを設けないことで、超低床の日野デュトロ Z EVの稼働により適した拠点になりました。
配送トラックすべてに日野デュトロ Z EVを導入した宗像支部は、建屋・倉庫の床面と地上レベルに段差がないフラット形式を採用しました。他の拠点では80センチ高のプラットホームを使用していますが、フラット形式の採用によりプラットホームから転落する労災事故の減少や建設費用の削減が実現しました。(棚町さん)
プラットホーム形式で駐車できるのはプラットホームの幅に合う台数のみですが、段差のないフラット形式では一度により多くのトラックを停められます。積み下ろし時にトラックを入れ替える作業がなくなり、業務効率もアップしました。(染矢さん)

建屋の床面と地上レベルに段差がないフラット形式
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最終更新:2025/06/1215:55