鹿島のトンネル自動化施工がいよいよ実用化段階へ! 実坑道での施工に挑戦

2021/10/0812:32配信

土木工事の中でも、山岳トンネル工事は長年の経験と勘がモノを言う世界でした。しかし、技術革新はトンネル分野にも迫りつつあります。

鹿島建設は作業環境が厳しく、坑夫の経験に頼っていた「切羽」と呼ばれる掘削最前面の施工を自動化する「A4CSELクワッドアクセル for Tunnel」という技術の開発に取り組んできました。

山岳トンネルの自動化施工技術「A4CSEL for Tunnel」のイメージ(以下の資料、写真:鹿島建設)

その結果、今では、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

ダイナマイトの装薬や発破

 

を除く作業の機械化や自動化を実現するまでになったのです。(鹿島建設のプレスリリースはこちら

山岳トンネル自動化施工技術「A4CSEL for Tunnel」の紹介ビデオ


その技術開発は、発破用の穴を掘る「穿(せん)孔」作業や、ロックボルト打設作業の自動化から始まりました。

2018年からは自社で模擬トンネルまで作って、吹き付けコンクリート施工の自動化に取り組み、切羽面や坑壁面、支保工裏側と、異なる部位にきめ細かく吹き付ける技術を開発しました。

その結果、設定した厚さの±2cmという高精度施工や、ノズルワークの改善で、コンクリートのはね返り率を30%削減するといった成果を上げたのです。


コンクリート自動吹き付け機

支保工裏にも丁寧に自動吹き付けする技術を開発した

さらに2020年からは、発破後の土砂をホイールローダーですくってトンネル外に搬出する「ずり出し」の自動化にも取り組みました。2車線くらいの道路トンネルの場合、1回発破を行うと、切羽とベルトコンベヤーの間を50回くらい往復走行する必要があり、オペレーターにとって苦渋作業だったからです。

そこでコマツ製のホイールローダー「WA470」を同社と共同開発し、土砂のすくい取りからバック走行、ホッパーへの投入まで、一連のずり出し作業の完全自動化に成功しました。

GPS(全地球測位システム)の電波が届かない坑内での自動運転には、「坑内GPS」と高精度スキャナーなどで自己位置推定と周辺地図を同時に作成する「SLAM」という技術を採用しました。

無人のホイールローダーにパソコンで指示を送る現場技術者

無人でずり出しを行う自動ホイールローダー。右上に坑内設置の高精度スキャナーが見える

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