「最近の機械貿易動向(5 月)~機械輸出額 3 ヶ月連続で前年同月比増加~」

2021/07/3016:00配信

(2)為替・営業日動向 5 月は 1.6%の増加要因、6 月は 1.5%の増加要因~

1)2021 年 5 月1 ドル=108.9 円となり、前年に比べ 1.7%の円安となった。また、対ユーロ131.3 円 と前年に対して 13.1%の円安となり、合わせて約1.6%の為替増加要因となった。営業日は前年と同じため、合計で約 1.6%の増加要因となる。5 月の輸出額は 55.4%増であったことから、実質的伸び率52.9%増と4ヶ月連続で対前年同月比増加となった(2021 年 4 月 40.9%増)。 

2)6月1 ドル=109.5 円で前年比 1.6%の円安、対ユーロ133.2 円で前年比 11.3%の円安となり、合わせて約 1.5%の為替増加要因となった。営業日は前年と同じため、合計で約1.5%の増加要因となる。

(3)地域別動向~2 ヶ月連続 6 地域向け全てで前年同月比二桁増加~ 

機械輸出額の地域的動きをみると、①全体の 23.7%を占める北米向けでは、約 45%を占める自動車 (3.7 倍)、産業機械(33.4%増)、軽電気機械(2.5 倍)、建設機械(94.0%増)、重電気機械(98.3%増)が増加し、 前年同月比約 2.3 倍となった。②11.0%を占める EU(英国を除く 27 ヶ国)向けは、29%を占める自動車(2.0 倍)や産業機械(55.9%増)、理化学用機器等軽機械(66.6%増)、重電気機械(2.0 倍)、民生用電子機械 (98.4%増)等が増加して76.3%の増加となり、③24.6%を占める中国向けでは、電子ディバイス(8.3%減)等が減少したものの、27%を占める産業機械(28.6%増)や 16%を占める自動車(21.0%増)、軽電気機械(20.4% 増)、重電気機械(21.9%増)等が増加して 17.4%増となった。④11.1%を占める韓国・台湾向けは、産業機械 (2.1%増)、電子ディバイス(27.8%増)、自動車(33.9%増)、重電気機械(18.6%増)、光学機械(44.4%増)等が増加して 16.6%増となり、⑤14.3%の ASEAN・南アジア向けは、インドネシア(2.4 倍)、フィリピン(81.9%増)、マレーシア(77.3%増)、パキスタン(2.7 倍)、インド(2.2 倍)向け等が大きく増加し、業種でも自動車(2.6 倍)、産業機械(42.0%増)、電子ディバイス(22.2%増)、軽電気機械(49.9%増)等が増加して 58.7%増となった。⑥14.0%のその他地域向けでは、大洋州(2.5 倍)、アフリカ(91.4%増)向け等ほとんどの地域が大きく増加し、業種でも約62%を占める自動車(2.5 倍)、12%を占める船舶(25.4%増)、5%の建設機械(98.1%増)等が増加して91.4%の増加となった。⑦2021 年 5 月は、各地域とも前年同月比で増加している。その中で中国と韓国・台湾向けの伸び率が他の地域向けに比べて低いのは、昨年同月の輸出金額が一昨年同月に比べて大きく減少していなかったためである。(2020 年 5 月の伸び率:中国 4.5%減、韓国・台湾 6.1%増)

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最終更新:2021/07/3016:42

日本機械輸出組合