「最近の機械貿易動向(12 月)~機械輸出額 26 ヶ月ぶり対前年同月比増加~」
2.機械貿易動向
(1)機械輸出入動向~輸出は 26 ヶ月ぶりに前年同月比増加、輸入は 2 ヶ月ぶりに対前年同月比減少~
1)全商品輸出額の約 63%を占める 12 月の機械輸出額は 4 兆 2,433 億円、0.8%増と 26 ヶ月ぶりに対前 年同月比で増加した(11 月 3.0%減)。なお、為替・営業日要因を除いた実質的伸び率は 2.8%増であ った。
2)一方、全商品輸入額の約 35%を占める機械輸入額は、2 兆 1,101 億円、2.9%減と 2 ヶ月ぶりに対前年同月比減少した(11 月 3.1%増)。
(2)為替・営業日動向~12 月は 1.9%の減少要因、1 月は 7.7%の増加要因~
1)2020 年 12 月は 1 ドル=104.1 円となり、前年に比べ 4.4%の円高となった。また、対ユーロは 125.1 円と前年に対して3.8%の円安となり、合わせて約1.9%の為替減少要因となった。営業日は前年と同じ ため、合計で約1.9%の減少要因となる。12 月の輸出額は 0.8%増であったことから、実質的伸び率は 2.8%増と 2 ヶ月連続で前年同月比増加となった(11 月 3.9%増)。
2)2021 年 1 月は 1 ドル=103.6 円で前年比 5.3%の円高、対ユーロは 126.5 円で前年比 3.9%の円安となり、合わせて約 2.3%の為替減少要因となった。営業日は前年と同じであるが、中華圏における春節の影響を考慮すると、約10.3%の増加要因となり、合計で約 7.7%の増加要因となる。
3)2021 年 2 月は、対ドルが 2 月 10 日 17:00 時点の 105.5円とすれば、前年比 3.7%の円高、また、対ユーロは 128.0 円で 6.2%の円安となり、合わせて約1.4%の為替減少要因となる。営業日は前年と同じであるが、中華圏における春節の影響を考慮すると、約9.5%の減少要因となり、合計で約10.8%の減少要因となる。
(3)地域別動向~中国、韓国・台湾向けを除き、4 地域向けで前年同月比減少~
機械輸出額の地域的動きをみると、①全体の 23.7%を占める北米向けでは、52%を占める自動車(4.5% 増)等が増加したものの、産業機械(14.2%減)、軽機械(3.3%減)、航空機部品(43.7%減)等が減少し、0.6%の減少となった。②10.4%を占めるEU(英国を除く27ヶ国)向けは、産業機械(5.6%増)、理化学用機器等 軽機械(1.6%増)等が増加したものの、33%を占める自動車(17.4%減)等が減少して 2.1%の減少となり、③ 25.5%を占める中国向けでは、25%を占める産業機械(2.8%増)、17%を占める自動車(4.8%増)、14%の電子 ディバイス(2.2%増)等が増加して 4.5%増となった。④11.2%を占める韓国・台湾向けは、半導体製造装置 等産業機械(14.1%増)、電子ディバイス(7.4%増)、自動車(4.3%増)等が増加して11.1%増となり、⑤13.6% の ASEAN・南アジア向けは、シンガポール(32.5%増)、マレーシア(9.9%増)、パキスタン(81.9%増)が増加 したものの、インドネシア(32.8%減)、フィリピン(8.8%減)、タイ(5.6%減)等が減少し、業種でも電子ディバイ ス(7.6%増)、電気・電子計測器等軽電気機械(5.5%増)が増加したものの、21%の産業機械(8.1%減)、自動 車(6.7%減)等が減少して 0.1%の微減となった。⑥14.0%のその他地域向けでは、大洋州(24.1%増)向け等 が増加したものの、中近東(23.0%減)、中南米(8.9%減)向け等が減少し、業種でも産業機械(0.3%増)が増 加したものの、62%を占める自動車(5.0%減)、船舶(25.5%減)、軽電気機械(3.0%減)等が減少して4.7%の減少となった。⑦12 月は、中国、韓国・台湾向けが前年同月比で増加し、EU、ASEAN・南アジア向けに おいて減少率が縮小し、機械輸出全体として前年同月に比べて増加した(26 ヶ月ぶり)。
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最終更新:2021/02/1918:21