「最近の機械貿易動向(12 月)~機械輸出額 26 ヶ月ぶり対前年同月比増加~」
Ⅱ トピックス
2020 年の機械類の韓国向け輸出と台湾向け輸出は、それぞれ 14.4 億円と 13.0 億円とほぼ同じ規模 となっている。また、韓国・台湾ともに輸出において、半導体等の製造装置と電子ディバイスが大きな割合を占めている。
その中にあり、2020 年の機械類の輸出額において、韓国向けが前年比 3.6%増となっていることに対し、台湾向けは 1.9%増にとどまっており、半導体製造装置の輸出額が、韓国向けが前年比 53.5%増加してい る一方で、台湾向けは前年比 11.1%減となっている。2020 年の半導体製造装置の対前年同月比においても、2 月以降は韓国向けの伸び率が台湾向けの伸び率を上回っており、両国においては、半導体製造装置の輸出動向が機械類の輸出動向に大きな影響を与えている。特にサムスン電子、SKハイニクス(以上韓国)、TSMC、UMC(以上台湾)等のグローバルで上位の半導体メーカーが両国には存在し、それらの動向が日本からの輸出動向を左右しているということが言えよう。
* 台湾向けの半導体製造装置の輸出額については、2020 年は 2017 年、2018 年と比較して増加しており、高い 水準を維持していることから、2020 年に前年比で減少しているのは、2019 年に大きく伸びたことの反動と考え ることができる。
Ⅲ 個別動向
1. 全商品貿易動向~輸出は 25 ヶ月ぶりに対前年同期比で増加、輸入は 20 ヶ月連続で減少~
1) 2020 年 12 月の全商品輸出額は 6 兆 7,062 億円、前年同月比(以下同じ)2.0%増と 25 ヶ月ぶりに対 前年同月比増加した(11 月 4.2%減)。これは、約 21%を占める輸送用機器(2.7%減)が減少したものの、 約 20%の一般機械(0.3%増)をはじめ、約 19%の電気機器(6.6%増)、約 12%のプラスチック等化学製品 (10.0%増)等が増加したためである。
2) 輸入額は 5 兆 9,566 億円、11.6%減と 20 ヶ月連続で対前年同月比減少した(11 月 11.1%減)。これは、 全輸入額の約 18%を占める電気機器(0.2%増)や 11%の一般機械(1.3%増)が増加したものの、約 17% の原粗油等鉱物性燃料(36.3%減)、約 10%の医薬品等化学製品(7.7%減)や約 9%の原料別製品(1.0% 減)等が減少したことによる。
3) この結果、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、6 ヶ月連続で黒字(7,496 億円、11 月は 3,661 億円の黒字)となった。
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最終更新:2021/02/1918:21