最近の機械貿易動向(2 月)~機械輸出額 16 ヶ月連続減少~

2020/04/2515:43配信

(3)地域別動向~中国、韓国・台湾向けを除き、4 地域向けで前年同月比減少~


1)機械輸出額の地域的動きをみると、①全体の26.1%を占める北米向けでは、軽電気機械(27.4%増)等が増加したものの、49%を占める自動車(7.5%減)や航空機部品(5.2%減)等が減少し、3.6%となった。②20.6%を占める中国向けでは、産業機械(15.8%減)が大きく減少したものの、自動車(8.1%増)や電子ディバイス(22.8%増)等が増加して1.9%となり、③14.6%のASEAN・南アジア向けは、ベトナム(27.4%増) 向けが大きく増加したものの、インドネシア(20.8%減)、インド(10.3%減)、パキスタン(11.1%減)向け等が二桁の減少となり、業種でも電子ディバイス(33.2%増)、軽電気機械(11.3%増)、船舶(16.5%増)等が増加したものの、24%を占める自動車(2.3%減)、産業機械(10.9%減)等が減少して0.2%となった。④10.7%を占める EU(英国を除く 27 ヶ国)向けは、39%を占める自動車(8.0%減)をはじめ、産業機械(14.2%減)、軽機械(2.3%減)、建設機械(2.0%減)等が減少して 10.2%の減少となり、⑤10.1%を占める韓国・台湾向けは、自動車(7.0%減)等が減少したものの、産業機械(7.8%増)、電子ディバイス(27.5%増)等が増加して 8.4%となった。⑥16.1%のその他地域向けでは、アフリカ(23.7%増)、大洋州(8.8%増)向け等が増加したものの、中南米(19.2%減)、ロシア東欧等(9.2%減)向け等が減少し、業種でも、自動車(1.7%減)、船舶(0.9%減)、産業  機械(6.0%減)等が減少して4.2%減少となった。⑦なお中国、韓国・台湾向けの出荷が前年同月比増加しているのは、春節により営業日が昨年より 5 日程増えていることが影響していると考えられ、さらに韓国向けにおいては、昨年受注された韓国の 5G 半導体用製造装置の出荷が大きく増加している(1.6 倍)ことも要因として考えられる。

2)また、リーマンショック前の 2008 年 2 月の地域別輸出額と比較すると、中国、ASEAN・南アジア向けが100%を超え、韓国・台湾向けが 90%台、北米向けが 80%台、その他地域向けが 70%台、EU27 向けが 60% 台となった。

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最終更新:2020/04/2515:47

日本機械輸出組合