最近の機械貿易動向(2 月)~機械輸出額 16 ヶ月連続減少~
Ⅲ 個別動向
1. 全商品貿易動向~輸出は 15 ヶ月連続、輸入は 10 ヶ月連続で減少~
1)2020 年 2 月の全商品輸出額は 6 兆 3,213 億円、前年同月比(以下同じ)1.0%減と15 ヶ月連続で減少した(1 月 2.6%減)。これは、約 17%を占める電気機器(9.8%増)や、約 11%を占める鉄鋼・非鉄金属等原料別製品(4.1%増)が増加したものの、約 24%の自動車等輸送用機器(4.1%減)、約 19%の一般機械(8.8%減)等が減少したためである。
2)輸入額は5 兆2,125 億円、13.9%減と10 ヶ月連続で減少した(2 月3.5%減)。これは、全輸入額の約25% を占める原粗油等鉱物性燃料(9.8%減)をはじめ、約 14%の電気機器(18.6%減)、約 12%の医薬品等化学製品(5.4%減)、約 9%の一般機械(25.4%減)、原料別製品(17.9%減)等が減少したことによる。
3)この結果、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、4 ヶ月ぶりに黒字(1 兆 1,088 億円、1 月は 1 兆 3,132 億円の赤字)となった。
2.機械貿易動向
(1)機械輸出入動向~輸出は 16 ヶ月連続、輸入は 5 ヶ月連続で減少~
1)全商品輸出額の約 64%を占める 2 月の機械輸出額は 4 兆 227 億円、1.8%減と 16 ヶ月連続で減少し(1 月 3.8%減)、その水準は、リーマンショック前(2008 年 2 月)と比べると 84.8%となって、前月に比べて6.8 ポイント改善した(1 月 78.0%)。なお、為替・営業日要因を除いた実質的伸び率は 5.0%減であった。
2)一方、全商品輸入額の約 29%を占める機械輸入額は、1兆 4,943 億円、19.3%減と 5 ヶ月連続で減少し(1 月 5.8%減)、リーマンショック前(2008 年 2 月)の水準に比べ、0.9%増となっている。
(2)為替・営業日動向~2 月は 3.3の増加要因、3 月は 3.1の増加要因~
1)2020 年 2 月は 1 ドル=109.5 円となり、前年に比べ 0.2%の円高となった。また、対ユーロは 120.5 円と前年に対して 3.5%の円高となり、合わせて約 0.3%の為替減少要因となった。営業日は前年に比べて1 日少ないこと及び中華圏における春節の影響を考慮すると、約 3.7%の増加要因となり、合わせて約3.3%の増加要因となる。2 月の輸出額は 1.8%減であったことから、実質的伸び率は 5.0%減と再び前年同月比減少となった(1 月 5.6%増)。
2)2020 年 3 月は 1 ドル=108.0 円で前年比 2.9の円高、対ユーロは 119.2 円で前年比 5.3%の円高となり、合わせて約 1.8%の為替減少要因となった。営業日は前年に比べて1 日多いため、約 5.0%の増加要因となり、合計で約 3.1%の増加要因となる。
3)2020 年 4 月は、対ドルが 4 月 14 日 17:00 時点の 107.6 円とすれば、前年比 3.2%の円高、また、対ユーロは 117.7 円で 6.0の円高となり、合わせて約 2.0%の為替減少要因となる。営業日は前年に比べて 1 日多いため、約 5.0%の増加要因となり、合計で約 2.9%の増加要因となる。
- 2
- 4
タグ
最終更新:2020/04/2515:47