最近の機械貿易動向(1 月)~機械輸出額 15 ヶ月連続減少~
Ⅲ 個別動向
1. 全商品貿易動向~輸出は 14 ヶ月連続で減少、輸入は 9 ヶ月連続減少~
1) 2020 年 1 月の全商品輸出額は 5 兆 4,312 億円、前年同月比(以下同じ)2.6%減と 14 ヶ月連続で減少した(12 月 6.3%減)。これは、約 25%を占める輸送用機器(2.1%減)をはじめ、約 18%を占める一般機械 (9.5%減)、約17%の電気機器(1.1%減)、約12%のプラスチック等化学製品(4.5%減)、鉄鋼・非鉄金属等原料別製品(1.9%減)等が減少したためである。
2) 輸入額は 6 兆 7,444 億円、3.5%減と 9 ヶ月連続で減少した(12 月 4.9%減)。これは、全輸入額の約22%を占める原粗油等鉱物性燃料(3.7%減)をはじめ、約15%の電気機器(8.3%減)、約11%の医薬品等化学製品(8.2%減)、約10%の一般機械(2.9%減)、原料別製品(6.6%減)等が減少したことによる。
3) この結果、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、3 ヶ月連続で赤字(1 兆 3,132 億円、12 月は 1,546 億円の赤字)となった。
2.機械貿易動向
(1)機械輸出入動向~輸出は 15 ヶ月連続、輸入は 4 ヶ月連続で減少~
1)全商品輸出額の約63%を占める 1 月の機械輸出額は 3 兆 4,128 億円、3.8%減と15ヶ月連続で減少し(12 月 6.5%減)、その水準は、リーマンショック前(2008 年 1 月)と比べると78.0%となって、前月に比べて4.3ポイント悪化した(12 月 82.3%)。なお、為替・営業日要因を除いた実質的伸び率は5.6%増であった。
2)一方、全商品輸入額の約31%を占める機械輸入額は、2 兆 939 億円、5.8%減と 4 ヶ月連続で減少し(12 月 1.6%減)、リーマンショック前(2008 年 1 月)の水準に比べ、22.0%増となっている。
(2)為替・営業日動向~1 月は 5.6%の増加要因、2 月は 3.0%の増加要因~
1)2020 年 1 月は 1 ドル=109.3 円となり、前年に比べ 0.1%の円安となった。また、対ユーロは 121.8 円と前年に対して 2.6%の円高となり、合わせて約 0.1%の為替減少要因となった。営業日は前年と同じで あるが、中華圏における春節の影響を考慮すると、約8.8%の減少要因となり、合わせて約8.9%の減 少要因となる。1 月の輸出額は3.8%減であったことから、実質的伸び率は5.6%増と5 ヶ月ぶりに前年同月比増加となった(12 月 9.2%減)。
2)2020 年 2 月は 1 ドル=109.5 円で前年比 0.2%の円高、対ユーロは 120.5 円で前年比 3.5%の円高となり、合わせて約 0.3%の為替減少要因となった。営業日は前年に比べて 1 日少ないこと及び中華圏に おける春節の影響を考慮すると、約 3.3%の増加要因となり、合計で約3.0%の増加要因となる。
3)2020 年 3 月は、対ドルが 3 月 11 日 17:00 時点の 105.0 円とすれば、前年比 5.6%の円高、また、 対ユーロは 118.9 円で 5.5%の円高となり、合わせて約 3.1%の為替減少要因となる。営業日は前年に 比べて 1 日多いため、約5.0%の増加要因となり、合計で約 1.7%の増加要因となる。
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最終更新:2020/03/1814:56