検討時間が4分の1に!国交省の「BIM/CIM事例集」にみる効果
i-Constructionの「頭脳」とも言えるBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)は、実際のプロジェクトでどんな効果をもたらしているのでしょうか。
国土交通省は、「BIM/CIM事例集」を、2019年11月にPDF形式のデータを無料公開しました。
「BIM/CIM事例集」の目次(左)と1ページにまとめられた各事例(右)(以下の資料:「BIM/CIM事例集」より)
早速、ダウンロードして見たところ、
ナ、ナ、ナ、ナント、
全国各地から24の事例
について、検討時間や資料作成、合意形成などの実例が、1ページずつにまとめられているのです。(BIM/CIM事例集のダウンロードはBIM/CIMポータルサイトから)
各事例の「効果」の欄を見てみると、「現場説明が60分かかっていたのが10分に短縮された」(Case4)、「道路の線形検討の時間が4分の1になった」(Case7)、「構造物の取り合い確認が7日から3日に短縮された」(Case17)など、“劇的”な効果の数々が並んでいます。
3Dのわかりやすさを生かした検討については次のようなものがありました。
Case6では、建設技術研究所が道路線形の変更による法面勾配の確認や安全対策などの検討を、詳細度300のCIMモデルで行ったところ、検討にかかわる時間が約4分の1に短縮されたそうです。
Case6:CIMモデルで行った検討の例
また、Case17では川田工業が橋梁上部高の主構造と付属物の取り合いについての確認作業が、従来の2次元図面だと7日程度かかるところ、CIMを活用した結果3日程度に短縮されたことが報告されています。
Case17のCIMによる桁端部本体と付属物の取り合い確認
Case17で報告された検査路と排水管との干渉改善
Case14では、オリエンタルコンサルタンツが橋梁の施工計画資料作成や照査、修正で作業日数を3分の2程度に短縮したほか、4Dを活用した施工計画で重機の配置や動線などの確認が簡単になったとのことです。
Case14。4Dによる施工計画で、重機の配置や動線を容易に確認できた
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最終更新:2019/12/0216:28