全産業活動指数(2019年7月分)

2019/09/1915:30配信

経済産業省



2019年7月の全産業活動指数は前月比上昇、内訳3活動では鉱工業生産とサービス産業活動が上昇。モノ取引関連事業のうち事業者向け取引には復調の兆しもみられるが、全体の基調は「足踏みがみられる」を継続。

2019年7月は前月比上昇、活動量も高水準域を維持


 2019年7月の全産業活動指数は、前月比0.2%と2か月ぶりの上昇となりました。今年4~5月の大型連休効果の反動的な動きは、全産業全体への影響としては6月のみにとどまった模様です。指数値は106.2と、今基準内のリーマンショック後としては最高値となる活動量にまで復帰した5月と比べれば小さいのですが、ここ4か月はいずれも106台の高い活動水準を維持しています。

全産業活動指数推移

 傾向値(後方3か月移動平均値)の推移をみると、今年1月に高い活動域を維持しつつも低下方向に転じ、以降、低下方向への動きが続いていましたが、年度明けとなる4月から再度上昇傾向に変化しました。7月は僅かに下降したもののほぼ横ばいで推移し、低落期からの復活度という点においては、今年に入り傾向値が低下に転じる前の昨年12月とほぼ 同等の位置を維持していることがみてとれます。



3活動では鉱工業生産とサービス産業活動が上昇


 7月の結果を産業別にみると、建設業活動は前月比マイナス1.4%と2か月連続の低下でしたが、鉱工業生産は前月比1.3%と2か月ぶりの上昇、サービス産業活動は前月比0.1%と3か月ぶりの上昇でした。
 7月の全産業活動の上昇に、最も大きく寄与した鉱工業生産ですが、先月6月が前月比マイナス3%台半ばであり、すう勢という視点では、このところ横ばい気味での推移という状況にみえますので、完全に復調したというまでには至っていないようです。ただ、サービス産業活動の卸売業が2か月連続上昇で、前年同月比も8か月ぶりにプラスとなるなど、このところ動きが弱かったモノ取引のうち、事業者向け取引には、復調の兆しもみえてきました。なお、一般消費者向けのモノ取引にあたる小売業では、梅雨明けの遅れなどの天候要因もあり、弱い動きは続いています。

全産業活動指数の業種別寄与度



全産業活動には、依然として足踏みがみられる


 2019年7月は、内訳3活動のうち鉱工業生産とサービス産業活動が前月比上昇でした。3活動を横断的にみれば、このところ動きの弱かったモノ取引のうち、事業者向け取引は僅かながらも復調の兆しがみえてきました。サービス産業活動も、例年にない大型連休の反動的動き、消費疲れともいうべき動きも最小限にとどまり、天候のマイナス要因もあった割には、微増ながらも前月比上昇でした。建設業活動も、今年前半の強い勢いは影を潜めましたが、それでも最近としては大きめの活動量を維持しています。
 各指数の基調判断は、鉱工業生産は「一進一退」と判断を据え置いていますが、サービス産業活動は「高い水準で横ばい」と、やや判断を下方修正しています。建設業活動も、「持ち直しの動き」の範ちゅうにあるものとみられます。

 全産業活動全体では、7月は2か月ぶりの前月比上昇でした。指数値は依然として高い水準域を維持しており、3か月移動平均で測る「すう勢」も、上昇の勢いは衰えた感がありますが、それでもこの高い水準を維持しつつ横ばい気味に推移しています。

 これらを総合的に判断し、2019年7月時点の全産業活動は、持ち直しの動きに「足踏みがみられる」に据え置くこととします。


その他、結果の概要については、下記をご確認ください。

全産業活動指数 結果概要
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/zenkatu/html/b2010_201907j.html
問合せ先
経済産業省 大臣官房 調査統計グループ 経済解析室
電話: 03-3501-1511(代表)(内線2854)、03-3501-1644(直通)
FAX : 03-3501-7775
E-MAIL : qqcebc@meti.go.jp

出典:経済産業省(https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/archive/kako/20190919_1.html)

最終更新:2019/11/2018:09

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