全産業活動指数(2019年6月分)
経済産業省
2019年6月の全産業活動指数は前月比低下、内訳3活動もすべてが低下。第2四半期は前期比上昇も、モノ取引関連事業のすう勢は依然復調せず、全体の基調には「足踏みがみられる」を継続。
2019年6月は前月比低下も活動量は高水準域を維持、すう勢も上昇傾向を継続
2019年6月の全産業活動指数は、前月比マイナス0.8%と4~5月の大型連休効果の反発もあり、3か月ぶりの低下となりました。指数値は106.0と、今基準内のリーマンショック後としては最高値となる活動量にまで復帰した5月と比べれば下落となりましたが、それでも106台の高い水準域を維持しています。
第2四半期は、前期比0.5%と2期ぶりに上昇、指数値は106.4となりました。第1四半期の低落分を取り戻し、四半期ベースでは今基準内のリーマンショック後としては最高値だった2018年第4四半期と同等となる活動量に戻しました。
傾向値(後方3か月移動平均値)の推移をみると、今年1月に高い活動域を維持しつつも低下方向に転じ、以降、低下方向への動きが続いていましたが、年度明けとなる4月から再度上昇傾向に変化しています。低落期からの復活度という点においても、同等の位置に復帰したことがみてとれます。
3活動とも前月比低下、鉱工業生産の低下インパクトが突出
6月の結果を産業別にみると、鉱工業生産は前月比マイナス3.4%、サービス産業活動は前月比マイナス0.1%、建設業活動は前月比マイナス1.0%と、いずれも3か月ぶりの低下でした。ここ1年ほどは、期末月には3活動すべてが低下ということが多かったのですが、今回も同様の傾向がみられます。
6月の全産業活動の低下に、最も大きく寄与したのは鉱工業生産で、その低下インパクトは全体のマイナス0.8%のうちマイナス0.68%と、他の2活動と比べ突出しています。
第2四半期は、3活動すべてが前期比上昇、単月の動きと相反する動きをみせています。サービス産業活動は、四半期ベースの今基準内最高値を記録したほか、建設業活動も比較的高い水準域を維持しています。
持ち直しの動きにある全産業活動には、2019年6月においても足踏みがみられる
2019年6月は、ここ2か月の反発的動きもあり、内訳3活動すべてが前月比低下でした。なかでも鉱工業生産の低下インパクトが突出したものでした。ただ、四半期ベースでみれば、第2四半期は3活動とも前期比上昇で、サービス産業活動や建設業活動は高い活動水準域にあります。
各指数の基調判断は、鉱工業生産は「一進一退」、サービス産業活動は「持ち直しの動きにあるが、一部に弱さがみられる」と、双方とも判断を据え置いています。建設業活動も「持ち直しの動き」を維持しているものとみられます。
全産業活動全体では、6月は3か月ぶりの前月比低下でした。ただ、指数値は高い水準域を維持しており、3か月移動平均で測る「すう勢」も上昇方向にあり、第2四半期も前期比上昇し第1四半期の低落分を取り戻しています。他方、国内製造物を中心としたモノ(有形財)取引関連の低調な動きは続いており、未だ復調には至らない状況にあります。
これらを総合的に判断し、2019年6月時点の全産業活動は、持ち直しの動きの範ちゅうにありつつも、「足踏みがみられる」に据え置くこととします。
その他、結果の概要については、下記をご確認ください。
全産業活動指数 結果概要
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/zenkatu/html/b2010_201906j.html
経済産業省 大臣官房 調査統計グループ 経済解析室
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出典:経済産業省(https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/archive/kako/20190822_1.html)
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最終更新:2019/11/2018:09