【動画付き】新工法で世界をリード!大林組が3Dプリンターで曲面ベンチを建設
通常のコンクリート構造物と違って、3Dプリンターは部材断面内に中空部分を自由自在に作ることができます。これを実現するために、3Dプリンターには材料の吐出を途中で
止めたり、再開したり
できる制御機構を新たに搭載しました。
3Dプリンターが造形するためにアームなどを動かすデータは、造形するものの3Dモデル(ポリゴンモデル)から、自動的に書き出すソフトを開発しました。
また、部材断面から強度に影響の少ない部分を中抜きし、中空部分を設ける設計には「トポロジー最適化」という手法を使っています。
今回のベンチ製作に当たっては、断面の50%を中抜きしています。
トポロジー最適化による部材の中抜きイメージ
3Dプリンターの開発に当たった大林組とデンカの技術者たち
それから、よく聞かれるのが実物の建物を造る3Dプリンターはいくらくらいするのかということです。
今回、大林組が開発した3Dプリンターは、アームに安川電機製のロボットアームを使用するなど、ほとんどが工場のオートメーション化などに使われる汎用パーツです。そのため、ハード作成の部品代としては「数百万円のレベル」と、意外にも安いのです。
しかし、3Dプリンターとして機能させるには、制御ソフトや材料の配合など、ソフトの部分がカギとなるそうです。
海外が先行している3Dプリンターによる建設ですが、今回の大林組による新工法の開発によって、技術面で海外をリードしたかもしれませんね。
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最終更新:2019/11/2018:09