2020年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)

2019/07/2515:56配信

1.当四半期決算に関する定性的情報

(1)経営成績に関する説明

 当連結グループは、2017年度からの中期経営計画「CONNECT TOGETHER 2019」に掲げる経営施策を推進しており、今年度が最終年度となります。お客さまの事業課題である「安全性向上」「生産性向上」「ライフサイクルコスト(燃料費・維持費・修理費等を含む費用)低減」に繋がるICT・IoTを活用した解決策を「Solution Linkage」と位置付け、その開発・提供を引き続き推進しています。
 また、従来からの事業に加えH-E Parts社、Bradken社のマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品サービス事業の強化を推進しています。米国のACME社への出資やイギリスのSynergy Hire社設立に続いて、中国でもレンタル事業強化を進めており、今後更にアジア・大洋州でも順次海外展開を図っていきます。このように当社は、新車販売以外での収益拡大を図るべくバリューチェーン(新車販売以外の事業である部品サービス、ソリューションビジネス、レンタル等の事業)の深化を推進中です。
 部品サービス事業においては、特に「ConSite」の浸透を図っており、建設機械業界初となった、センサによりオイルの状態を遠隔で検知しエンジンや油圧機器の故障予知を行う「ConSiteOIL」等をメニューに加え、お客さまのライフサイクルコストの低減に寄与しています。
 マイニング事業については、日立グループとの協業により高度な車体安定化制御を実現したリジッドダンプトラックAC-3シリーズの拡販に努めるとともに、鉱山運営の効率化に貢献するマイニング機械の運行管理システムの提供や自律運転技術(AHS)の開発に積極的に取り組んでおり、今年度中の商用化をめざし、オーストラリアのホワイトヘイブン社と協業を進めています。

 当第1四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年6月30日)の売上収益は、上記のさまざまな取り組みを推進し、一部市場が減速傾向となるなか建設機械ビジネスおよびソリューションビジネスの双方で伸びたものの、円高基調で推移した為替の影響を受け、2,346億9千6百万円(前年同期増減率△2.3%)となりました。
 利益項目については、為替の影響および売上の減少に伴い、調整後営業利益は229億2百万円(同△17.0%)、営業利益は236億7千4百万円(同△7.9%)、親会社株主に帰属する四半期利益は136億4千6百万円(同△13.1%)となりました。

 各セグメントの業績は次の通りです。

①建設機械ビジネス
 当第1四半期連結累計期間における油圧ショベル需要は、中国・アジア大洋州・インド・中東・アフリカ・中南米などにおいて前年同期を下回りました。一方で、マイニング機械需要は鉱山会社の投資増加を受け、前年同様に高い水準で推移しています。
当第1四半期連結累計期間の売上収益は、新車販売と、部品サービスを中心とするバリューチェーンの双方で伸びたものの、為替の影響を受け、2,112億7千1百万円(前年同期増減率△2.4%)となりました。
 調整後営業利益は、為替の影響などで、207億3千6百万円(同△21.5%)となりました。
②ソリューションビジネス
 当事業は、2016年度に連結子会社化した、主としてマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品サービス事業を行うBradken社とサービスソリューションを提供するH-E Parts社で構成されています。
当第1四半期連結累計期間の売上収益は、米州やロシアCIS等でマイニング機械向け売上が堅調に推移したものの為替の影響を受け、240億2千4百万円(前年同期増減率△0.3%)となりました。
 調整後営業利益は、昨年度までに実行した事業構造改革の効果などにより、21億6千6百万円(同83.2%)となりました。
 なお、上記、①②の売上収益については、セグメント間調整前の数値です。

 当第1四半期連結累計期間の業績は以下のとおりです。

当第1四半期連結累計期間の業績

※調整後営業利益は、連結損益計算書に表示している営業利益からその他の収益及びその他の費用を除いた日立グループ統一の利益指標です。

販売先地域別の売上収益は以下のとおりです。

販売先地域別の売上収益

(2)財政状態に関する説明
① 資産、負債及び資本の状況
[資産]

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて、△1.9%、124億9千6百万円減少し、6,613億9千2百万円となりました。これは主として営業債権が173億1千8百万円減少したことによります。
非流動資産は、前連結会計年度末に比べて、7.1%、364億4千5百万円増加し、5,478億1千3百万円となりました。これは主として当連結会計年度期首からのIFRS16号適用により、使用権 資産が534億3千万円増加したことによります。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて、2.0%、239億4千9百万円増加し、1兆2,092億5百万円となりました。



[負債]

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて、0.1%、5億9百万円増加し、4,711億3千2百万円 となりました。
非流動負債は、前連結会計年度末に比べて、20.3%、349億5千9百万円増加し、2,069億3千1百万円となりました。これは主として当連結会計年度期首からのIFRS16号適用により、リース 負債が457億9百万円増加したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて、5.5%、354億6千8百万円増加し、6,780億6千3百万円となりました。



[資本]

資本合計は、前連結会計年度末に比べて、△2.1%、115億1千9百万減少し、5,311億4千2 百万円となりました。



② キャッシュ・フローの状況に関する分析

当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は564億8千5百万円となり、当連結 会計年度期首より108億6千2百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要 因は次のとおりです。



[営業活動に関するキャッシュ・フロー]

 当第1四半期連結累計期間の営業活動に関するキャッシュ・フローは、四半期利益155億3千8百万円をベースに、減価償却費97億5千3百万円、売掛金及び受取手形の減少63億1千5百万 円を計上する一方、買掛金及び支払手形の減少82億8千7百万円、棚卸資産の増加208億5千万円、法人所得税の支払133億4千9百万円等の計上がありました。
この結果、当第1四半期連結累計期間は163億2千4百万円の支出となったものの、支出は前 第1四半期連結累計期間に比べて104億7千3百万円減少しました。



[投資活動に関するキャッシュ・フロー]

 当第1四半期連結累計期間の投資活動に関するキャッシュ・フローは、主として、有形固定資 産の取得92億5千8百万円があったことで110億4百万円の支出となり、前第1四半期連結累計期間と比べて62億1千3百万円支出が増加しました。
これにより、営業活動に関するキャッシュ・フローと、投資活動に関するキャッシュ・フロー を合計したフリー・キャッシュ・フローは273億2千8百万円の支出となりました。



[財務活動に関するキャッシュ・フロー]

 当第1四半期連結累計期間の財務活動に関するキャッシュ・フローは、主として、短期借入金 の増加636億3千7百万円、社債及び長期借入金の減少306億1千5百万円、配当金の支払(非支 配持分株主への配当金を含む)121億2千5百万円等があったことにより180億2千5百万円の収 入となり、前第1四半期連結累計期間と比べて136億7千2百万円収入が減少しました。



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最終更新:2019/11/2018:09

日立建機日本株式会社