日立建機 AI解析技術でさらなる鉱山運営の最適化をめざし、カナダのリズミックに出資

AI解析技術を活用した鉱山向けソリューションの展開イメージ
日立建機株式会社(執行役社長:先崎 正文/以下、日立建機)はこのたび、カナダのRithmik Solutions Ltd.(CEO:ロス・バリチーヴィ氏/以下、リズミック)に300万米ドル(約4億2,600万円)を出資しました。本出資により、リズミックのAI解析技術を日立建機の鉱山向けソリューションに活用し、鉱山現場の生産性向上と環境負荷低減に貢献するソリューションの提供をめざします。
鉱山会社のお客さまは、安全性の向上、エネルギーマネジメントを含むライフサイクルコストの低減、環境負荷の低減を図りながら、資源採掘の生産性を最大化させるために複雑なオペレーションをしています。日立建機は2025年4月より「LANDCROS Connect Insight(ランドクロス コネクト インサイト)」の提供を開始し、ほぼリアルタイムの稼働データ解析を通じて、鉱山運営の効率化を支援しています。
リズミックは、AIを活用した鉱山機械のアセットヘルス管理と稼働データ分析に強みを持っています。2024年8月~2025年7月に鉱山現場で行った実証試験では、ダンプトラック40台と超大型油圧ショベル6台の稼働データを分析し、設計に基づく基準値とリアルタイムの稼働データを比較し、異常検知や予防措置の精度を定量的に評価しました。その結果、機械の異常兆候の早期検知、予防措置が可能となり、ダウンタイムや燃料消費の抑制により、生産性向上と環境負荷の低減に寄与することが確認できました。
今後、リズミックのAI解析技術と「LANDCROS Connect Insight」の連携に向けた検討を開始し、稼働データのさらに高度な分析をめざします。従来の設計値に基づく分析に代わり、AIが機械の稼働状況を学習し、機械ごとに最適な基準値を自動で設定します。これにより、従来以上に高精度なアセットヘルスと運用の管理が可能になります。
日立建機がリズミックに出資した資金は、継続的な技術開発やお客さまのサポート力の強化、マーケティング活動などに活用される予定です。日立建機グループは今後も、鉱山運営の最適化と持続可能性の向上に向けた取り組みをさらに推進していきます。
■リズミック CEO ロス・バリチーヴィ氏 コメント
イノベーション、オペレーショナル・エクセレンス、協働への思いについて、私たちと同じ価値観を持っている日立建機と協業できることを光栄に思います。日立建機のグローバルなプレゼンスと、リズミックのマイニングでの分析における高度な専門性を融合させることで、世界中のお客さまにこれまでにない性能、信頼性、そして持続可能性を提供していきます。このパートナーシップは、スマートマイニングの進歩に向けた重要な一歩となります。
■日立建機 執行役常務 マイニングビジネスユニット長 福西 栄治 コメント
今回の出資は、日立建機がめざしている、さまざまなパートナーとオープンなデジタルプラットフォームを構築していくための重要な一歩です。リズミックのAIを活用した高度なデータ解析技術と日立建機の知見を組み合わせることで、より柔軟なソリューションをお客さまへ届け、鉱山現場の生産性向上と環境負荷低減に貢献します。
■リズミック概要

■関連情報
・2025年12月1日 リズミック ニュースリリース Hitachi Construction Machinery Invests in Rithmik Solutions to Accelerate Open, AI-Driven Mining Innovation
・2024年9月2日 日立建機ニュースリリース 鉱山操業の効率を高めるソリューション「LANDCROS Connect Insight」を提供開始
■商標注記
・LANDCROSは、日立建機株式会社の登録商標です。
最終更新:2025/12/0210:15