日野自動車 <インタビュー>現場従業員の声を反映した新ワーキングウエア 社風変革を実感

3. 「作業者の意見が受け入れられた」
ワーキンググループのメンバーは検討の過程を次のように振り返りました。
新田工場 トランスミッション製造部 小野寺靖さん
意見をたくさん出し合い、多くの人が納得するいいものができたと思います。ユニフォームメーカーの方が工場に足を運び、作業者に話を直接聞いてくれたこともあり、第一線で働く人の意見が受け入れられたと感じました。
私は数カ月間、試着して業務を行いました。私たちの仕事はしゃがむことが多いですが、ストレッチ性があり動きやすいので違和感なく動けました。スタイリッシュな見た目は同僚から好評で、「いつ導入されるの?」と多くの人の期待を感じました。

羽村工場 ものづくり支援部 岩本紗蘭さん
ワーキンググループでは、プロジェクトリーダーが明るく引っ張ってくれたので、和気あいあいとしていて意見を出しやすかったです。現場で働く従業員は、ボタン1つ、ファスナー1つでもクルマを傷つけてしまうおそれがあると考えます。そのような細かい仕様に現場で働く人の意見を反映したことは、会社として風土改革の大きなチャレンジをしていると感じました。ボトムアップ型の今回は、私自身もやりがいを持ちながら関わることができました。
日野の代表取締役社長であり人事機能を統括するCHROの小木曽は次のとおり感想を述べました。
CHRO 小木曽聡
今回、日野で働く仲間が協力し合って自主的に実施できたことの意味が大きいと考えています。工場で働く人からオフィスで働く人まで、みんなが一緒になって、身近で大切なワーキングウエアについて検討を続け、素晴らしいものに仕上げてくれました。このような活動が、HINOウェイをもっと深化させていくことにつながっていくのだと思います。
会社としても引き続き、こういったことをどんどんサポート・奨励していきます。
4. 新しいワーキングウエアの特長
機能面では、スポーツウエアの知見を持つパタンナーが監修した3Dパターンを採用し、動きやすさ・働きやすさを向上させました。
デザインは「人間中心設計の機能美」をテーマに、HINOブランドを表す「HINOレッド」を取り入れスタイリッシュなかっこよさを目指しました。

肩まわりから上肢の運動を考慮し
動きやすさを追求したパターン

座る・しゃがむ、脚を曲げる・広げるなど
動きやすい快適仕様

HINOレッド
安全面では、暗い場所での視認性を高めるため反射材を導入しました。反射材の取り付け位置は、ワーキンググループのメンバーが職場での作業姿勢を考慮し提言しました。
また、濃色になったことで汚れが目立ちにくくなります。

暗い場所で光る反射材
日野は現場を重視し、人に寄り添う経営改革を進めてきました。また、人づくりへの積極投資の一環としてワーキングウエアのリニューアルをはじめとする職場環境の改善をしました。今後もこれらの取り組みを継続し、人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献できるよう、努めてまいります。
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最終更新:2025/05/1515:32