日野自動車 <インタビュー>神奈川県葉山町 地域と日野が共に考えるごみ収集支援サービス「GOMIRUTO」

2024/09/2611:33配信

――――住民サービスや現場管理の面で課題はありましたか。

当時は、事務所にいる職員が収集員のリアルタイムの動きを細かく把握しきれないという課題がありました。クリーンセンターには住民の方から収集時刻の確認や収集漏れの報告の問い合わせが届きます。従来は問い合わせを受けた事務所職員が紙の地図上で場所を特定し、作業中の収集員へ電話で連絡・確認していました。しかし、収集中にすぐには電話に出られず、住民の方への返答に時間がかかってしまうことがありました。そういったものが改善できるのではと考えました。

2. 細かいことも一緒に考えた

サービス導入に向けては、日野の担当者が収集車を追走し作業現場を調査したり、約2500枚の紙の日報をデータ化したりと、葉山町様のご協力のもと現地で現物に触れて実態を確かめました。さらに、実際に利用する方の使い勝手を重視し、葉山町様から要望を挙げていただきました。

――――使いやすくするためにどんなリクエストをしましたか。

収集作業と並行して使用することを想定し、現場の職員に積極的に使ってもらえるように、直感的に操作できる形をお願いしました。日野さんの反応が早く、すぐに対応してくれて見やすくなりました。戸別収集の現場を一緒に見てくれる担当者がいたから、このような形で進められたと思います。寄り添ってくれてうれしかったです。
また、大きな話ではないかもしれませんが、表示画面を見やすくするため、システム上に表示する動線の色や太さについても要望しました。細かい部分に関しても一緒に考えてくれました。

戸別収集では、一軒ごとの家を地図上で特定する必要があります。作業中の収集員が時間をかけずに操作できるよう、拡大しやすく、特定しやすい詳細な地図に変えてもらいました。

――――機能についてどう感じていますか。

使い勝手の面では、管理画面を閲覧するための端末を限定せず、どのパソコンやスマホでも見られることに驚きました。導入検討の段階でハードルが下がりましたし、役場の他の課と連携するなど活用の可能性を広げられるのではないかとも思いました。

機能追加を話し合う葉山町と日野の担当者

――――日野と試行錯誤を重ねた取り組みの中で印象的な出来事はありますか。

昨年の日報のデータ化では、各収集班から毎日一枚ずつ出る日報を日野さんへ渡し、収集状況の分析をふまえたルート効率化の提案をもらいました。新体制の検討材料にするだけでなく、最近はクリーンセンター再整備工事の都合で早い時刻までに収集を終わらせなければならない一時的な制約が生じた際に、日野さんの効率化の提案を採用させてもらいました。

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最終更新:2024/09/2611:50

日野自動車株式会社

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