日立建機トラックが米州市場向けダンプトラックを本格的に生産開始

2024/04/1511:39配信

米州市場でダンプトラックの現地生産・サービス体制を構築し、ビジネスの独自展開を加速

日立建機トラック(カナダ・オンタリオ州)

 日立建機株式会社(執行役社長:先崎 正文/以下、日立建機)は、米州市場向けの鉱山用AC 駆動式ダンプトラック(以下、ダンプトラック)の現地生産・サービス体制を構築するため、ダンプトラックの保守サービス部品の生産や再生を行う100%子会社日立建機トラックLtd.(本社:カナダ・オンタリオ州、取締役社長:濱町好也/以下、日立建機トラック)で、2026年度より、本格的にダンプトラックを生産開始することを決定しました。

 日立建機グループは、2022年3月より、米州全域で自社のネットワークを通じて、新車販売からバリューチェーン事業*1までの独自展開を開始しています。今回の決定により、米州市場の旺盛な需要に応えて、ダンプトラックの現地生産・サービス体制を構築し、現地の市場ニーズに迅速に対応し、現地の調達率を引き上げると共に、ビジネスの独自展開を加速します。

*1:新車販売以外の「部品・サービス」、「ソリューションビジネス」、「レンタル・中古車」などの事業

 北中南米全体で世界のダンプトラック(150t以上)市場の約4割*2を占め、特に南米市場は今後も需要拡大が見込まれる銅・鉄鉱石・金などのハードロックが多く採掘されます。日立建機グループは、これまで常陸那珂臨港工場(茨城県ひたちなか市)でダンプトラックを生産し、世界中に供給してきましたが、米州市場向けダンプトラックをカナダで現地生産することで輸送日数を短縮し、お客さまニーズに合致した製品をスピーディーに供給する体制を構築します。

 カナダで生産するダンプトラックは、メインフレームなどの製缶構造物、エンジン、ラジエーター、その他の部品を現地調達することで現地での調達率を上げると共に、キーコンポーネントは日本から輸入することで、日本国内生産のダンプトラックと同等の信頼性を確保します。さらに、設計者をはじめとするエンジニアが日立建機トラックに常駐することで個別の車体の仕様変更に柔軟に対応し、お客さまニーズに合った製品と質の高いサービスを提供します。

*2:Parker Bay 統計(2010年度-2022年度需要台数合計)より

 日立建機トラックは、1988年に日立建機が経営権を取得した Euclid-Hitachi Heavy Equipment Inc.(ユークリッド日立社)が前身です。かつてはダンプトラックを生産していましたが、2018年度にダンプトラックの生産を休止し、それ以降は、既納機用サービス部品の生産、超大型油圧ショベルとダンプトラック向け部品の再生を行っています。今後、2026年度のダンプトラックの本格生産開始に向けて従業員数を2倍に増やし、体制を強化してまいります。

 2023年度から始まった日立建機グループの中期経営計画「BUILDING THE FUTURE 2025未来を創れ」では、経営戦略の4つの柱の中に「米州事業の拡大」を掲げており、2025年度に独自展開分のみで米州売上収益3,000億円以上をめざします。

最終更新:2024/04/1615:43

日立建機日本株式会社