土のうやポリタンを空輸!大林組らがドローンで重量物の自律運搬に成功
建設現場では人手不足を解消するため、単純な運搬作業などを自動化するダンプトラックやロボットが続々と開発されています。
しかしながら、山間部や急傾斜地で施工することが多い土木工事では、陸送での資材運搬を自動化することが困難でした。また人力による輸送は、事故や災害が起こるリスクがあります。
こうした問題を解決しようと、大林組は、SkyDrive(本社:東京都新宿区)とともに、愛知県豊田市にある研究施設「知の拠点あいち」で実証実験を行いました。
その内容は、土のうやポリタン、木杭といった重量物を
ナ、ナ、ナ、ナント、
ドローンで空輸
するというものだったのです。(SkyDriveのプレスリリースはこちら)
実験に使用した重量物運搬ドローン(以下の写真:大林組)
今回の実験に使用したドローンは、SkyDriveが開発している「カーゴドローン」で、30kgまでのものを運べるパワフルなものです。
サイズは全長1.3m×全幅1.7m×全高1.0mで、機体重量は25kg。時速40kmで15分間飛行し、最大積載時には3kmまで飛ぶことができます。
今回の実験ではポリタンや土のう、木杭、ブルーシート、金属製パイプという5種類の荷物を空輸しました。
今回の実験で運んだ資材
機体への積載は、固定式ボックスや、着陸せずに荷物を吊り上げるウインチ機構を使いました。
その結果、30kg程度の資材を積んで、目視の範囲内で
自律飛行で安定した運搬
が行えることを確認したそうです。
資材を積んで自律飛行するドローン
実証実験の様子(SkyDriveのYouTube動画より)
30kgというと、人間でも持ち上げるのが大変な重さですね。それをドローンが運んでくれるとは驚きです。
今後、両社は実際の建設現場で実証実験を重ねながら、現場に適した機体の開発や活用方法を検討していくとのことです。
建設業で使われるドローンは、重さ200gを切る超小型のものから、重量物を運ぶ超大型のものまで、多様化が進んできました。
最終更新:2020/02/1412:51