コマツ 2020年3月期 第3四半期決算短信〔米国基準〕(連結)

2020/02/0318:07配信

[建設機械・車両]

建設機械・車両部門の売上高は1兆6,580億円(前年同期比10.2%減)、セグメント利益は1,828 億円(前年同期比32.9%減)となりました。

中期経営計画の成長戦略3本柱の1つであるイノベーションによる価値創造において無人ダンプトラック運行システム(AHS)の強化を重点項目の1つに掲げ、ブラジル北部にある世界最大級のカラジャス鉄鉱山へ、37台の電気駆動式超大型ダンプトラック930E及びAHSの導入に取り組みまし た。また、同鉱山近郊にコマツとして初の「AHSトレーニングセンタ」を新設し、ブラジル北部におけるAHSに関する運用及び保守のトレーニングを幅広く提供する活動を進めました。 

さらに、2015年2月にスタートした建設現場向けソリューション事業「スマートコンストラクシ ョン」を確実に推進し、これまでに国内においては9,700を超える現場に導入しました。海外においては、米国やドイツなどでパイロット導入し、本格導入に向けて活動を進めました。 

今後も、安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場をお客さまとともに実現していき ます。 

[産業機械他]

産業機械他部門では、自動車業界向けの鍛圧機械及び工作機械の販売が減少したことに加え、半 導体市場向けエキシマレーザー関連製品の販売減少もあり、売上高は1,270億円(前年同期比 11.0%減)、セグメント利益は96億円(前年同期比24.0%減)となりました。 昨年11月より、ギガフォトン(株)の中国内のサービス拠点を統括する新会社「GIGAPHOTON CHINA Inc.」が営業を開始し、サポート体制強化及び充実したサービスの提供に取り組みました。 

(2)連結財政状態に関する定性的情報

<財政状態>

当第3四半期連結会計期間末は、米ドル、ユーロ、人民元などに対して為替が前期末に比べ円高となった一方、新会計基準の適用によりオペレーティングリース使用権資産を新たに連結貸借対照表上に認識したことに加え、たな卸資産の増加などにより、総資産は前期末に比べ910億円増の3 兆7,292億円となりました。有利子負債残高は、前期末に比べ1,176億円増の1兆483億円となりま した。また、株主資本は前期末に比べ119億円減の1兆8,036億円となりました。これらの結果、株主資本比率は前期末に比べ1.5ポイント減の48.4%となりました。 

<キャッシュ・フロー>

 当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、運転資本が増加したもの の、四半期純利益や減価償却費等により、1,579億円の収入(前年同期比576億円の収入増)となり ました。投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の購入などにより、1,493億円の支出 (前年同期比70億円の支出増)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、法人税や配当金を支払うための資金を調達したことにより、262億円の収入(前年同期は507億円の収入)となりました。これらに為替変動の影響を加えた結果、現金及び現金同等物の当四半期末残高は、 1,836億円(前期末比351億円の増加)となりました。 

(3)連結業績予想に関する定性的情報

昨年10月30日に公表しました2020年3月期の連結業績予想に変更はありません。


地域別の概況は以下のとおりです。 

<日本> 日本では、2017年9月に施行された新排出ガス規制に伴う駆け込み需要の反動減からの回復やイ ンフラ関連需要が堅調に推移したことなどにより、売上げは前年同期並みとなりました。 

<米州> 北米では、レンタル向け一般建機を中心に需要が堅調であったものの、代理店在庫の調整を進め たことから、売上げは前年同期を下回りました。中南米では、チリにおいて鉱山機械の売上げが増加したものの、経済情勢悪化が続くアルゼンチンやメキシコにおいて需要が減少したことから、売上げは前年同期を下回りました。 

<欧州・CIS> 欧州では、主要市場である英国では需要が減少したものの、ドイツ、フランスなどでの需要が堅調であり、売上げは前年同期を上回りました。 CISでは、石炭向けの鉱山機械需要の減少に加え、一般建機の需要も減少したことなどにより、 売上げは前年同期を下回りました。 

<中国> 中国では、国内経済の不透明感が強まっていることに加え、国産メーカー比率の上昇により、売上げは前年同期を下回りました。 

<アジア・オセアニア> アジアでは、燃料炭価格の低迷に伴い、最大市場であるインドネシアでの鉱山機械の需要が減少したことに加え、各国の一般建機の需要が低調に推移したことにより、売上げは前年同期を大幅に下回りました。 

オセアニアでは、鉱山機械の部品・サービス売上げを着実に取り込んだものの、一般建機・鉱山機械本体の売上げが減少したことなどにより、売上げは前年同期を下回りました。 

<中近東・アフリカ> 中近東では、主要市場であるトルコにおいて通貨安の影響による需要低迷が続いており、UAEにおける一般建機の需要が増加したものの、売上げは前年同期を下回りました。 アフリカでは、南部アフリカ地域での一般建機の売上げは前年同期並みであったものの、その他地域での需要が低調に推移したことなどにより、売上げは前年同期を下回りました。 

[リテールファイナンス]

リテールファイナンス部門では、北米、欧州などでの資産増加効果に伴い、売上高は529億円 (前年同期比14.6%増)となりました。セグメント利益は、中国での債権回収に関する引当金戻し益がなくなったこともあり、108億円(前年同期比16.9%減)となりました。 

2.その他の情報

(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社(特定子会社)の異動

 該当事項はありません。 

(2)簡便な会計処理及び特有の会計処理の適用 

 該当事項はありません。 

(3)会計処理の原則・手続、表示方法等の変更/会計方針の変更・会計上の見積りの変更 

①会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 当連結会計年度より、会計基準アップデート2016-02「リース」を適用しています。同アップデ ートは、借手については、ほとんどすべてのリース契約に対して、貸借対照表上での使用権資産と リース負債の計上を要求しています。貸手については、概ね変更されていません。また、米国財務会計基準審議会は、リースの定義について修正を行いました。加えて同アップデートは、質的及び量的開示の拡充を要求しています。同アップデートに関連する会計処理について、当社はリースの構成要素と非リースの構成要素の区分をせず、全体を単一のリースの構成要素として扱う規定、及び短期リースを貸借対照表に計上しない例外規定を適用しています。また、同アップデートに関連する移行措置については、適用開始日にすでに契約が終了している、あるいは契約中のリース契約に対し、リースに該当するか否かの検討、リース分類、初期直接コストの資産化について再評価しないという一連の実務的な簡便法を適用しています。また、追加の移行措置である、新会計基準適用時の比較年度の表示・開示を修正再表示しない措置、及び新基準適用日にすでに終了している、 あるいは契約中の地役権のうちリースとして会計処理していない部分については再評価しない措置を適用しています。なお、同アップデートの適用が、当社の財政状態及び経営成績に与える重要な影響はありません。 

当連結会計年度より、会計基準アップデート2017-12「ヘッジ活動に関する会計処理の限定的改善」を適用しています。同アップデートは、企業のリスク管理活動の経済的結果をより的確に財務諸表へ反映するため、特定の状況におけるヘッジ会計の適用を改善しています。同アップデート は、ヘッジの有効部分と非有効部分を分けて測定・表示する要求事項を削除し、また、ヘッジ手段 の公正価値変動全額をヘッジ対象から生じる損益と同一の損益計算書の表示科目に計上することを 要求しています。なお、同アップデートの適用が、当社の財政状態及び経営成績に与える重要な影 響はありません。 

②①以外の会計方針の変更 

該当事項はありません。

  • 3
  • 6

タグ

最終更新:2020/02/0718:39

株式会社小松製作所