足場の単管でLAN電波を送る!古野電気と戸田建設が現場LANシステムを開発
建設現場でロボットやAI(人工知能)、測量機器などが働くためには、現場内に無線LAN環境を構築する必要があります。
ところがビル現場のように縦方向の無線LANがフロアで区切られている場合、上下方向の通信をどう確保するかが課題でした。
そこで、古野電気(本社:兵庫県西宮市)と戸田建設は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
足場用の単管
で無線LANの電波を、階を貫いて送る方法を開発したのです。(古野電気のプレスリリースはこちら)
「ウェーブガイドLANシステム™」を活用したビル建設現場イメージ(左)と、各フロアに設置されたアンテナユニットのイメージ(右)
このシステムは「ウェーブガイドLANシステム」と呼ばれるものです。
両社は仮設足場に使われる単管パイプに着目し、この中に無線LANの電波を通すことにより、階を貫いた通信を可能にする「導波管」として活用することを思いついたのです。
単管パイプと、電波を放射するアンテナユニットを組み合わせて高さ方向へ敷設し、各フロアに設置したアンテナユニットを通じて電波を放射することで、LANケーブルを敷設せずに階を貫いた、建物全体での快適な通信環境を構築することに成功しました。
単管パイプを用いた「ウェーブガイドLANシステム」の取り付け状況
これまでは、有線のLANケーブルを敷設していましたが、このシステムでは現場でおなじみの単管パイプを使用するため、
簡単に設置、解体
が行えます。
無線LANの電波は、各階に設けられたアンテナユニットを通じて電波を放射するので、LANケーブルの敷設やアクセスポイント、ハブなどの設置が必要ありません。
また、無線LANの通信範囲を拡大する場合は、単管パイプとアンテナユニットを増設するだけでよいので、工事の進ちょくに合わせて簡単に設置を変更できます。
なお、このシステムは2019年10月15日~18日に、千葉・幕張メッセで開催される「CEATEC 2019」に出展されますので、ご興味のある方はどうぞ!
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最終更新:2019/11/2018:07