写真や点群を3D地図でクラウド共有!福井コンピュータの「CIMPHONY Plus」
広い範囲で行われる土木工事では、工事写真や点群データなどの施工記録を管理、共有するためには、どうすればわかりやすくできるかは、施工管理者にとって悩みの種です。
そこで福井コンピュータは本日(2019年9月24日)、「CIMPHONY Plus」というサービスを開始することになりました。
データ共有クラウドサービス「CIMPHONY Plus」の概念図(以下の資料:福井コンピュータ、道端組)
ナ、ナ、ナ、ナント、
クラウド上に3D地図
を作り、その上に位置情報付きの写真データや、ドローン(無人機)空撮などで作成した点群データを置いて管理しようというものです。
現場データを管理するプラットフォームとなる現場の3D地図
3D地図上に保存された工事写真。時間軸のスライドバー(画面下)を動かすことで、過去に戻って現場を確認できる
現場データを管理するプラットフォームとなる現場の3D地図は、国土地理院の「地理院地図」や「標高タイル」、OSM財団の「OpenStreetMap」を使って作ります。
この3D地図に位置情報と時間情報が付いた様々な現場データを重ねて管理します。
現場写真の保管には、同社の電子小黒板対応のスマホアプリ「どこでも写真管理 Plus」や、土木施工管理システム「EX-TREND武蔵(写真管理)」が使えます。写真以外の様々な書類も配置・保管が可能です。
また、点群データの保管は点群処理システム「TREND-POINT」など、同社の設計ソフトが使えます。
一方、「CIMPHONY Plus」で保管されたデータの利用には特別なソフトは必要なく、ウェブブラウザーがあればOKです。
工事現場は時々刻々と変化するので、「時間軸」の機能を使って過去のある時期に戻って、そのときの工事写真や点群などを見ることができます。
点群は3D地図に重ねるように管理できる
さらに驚くべきことに、ウェブブラウザーを使って
土量計算や断面の生成
なども行えるのです。
ウェブブラウザーを使って切り土量や盛り土量を計算し、グラフ化した例。日々の土量進ちょく管理に使える
実測データと設計データを比較して差分土量を算出した例
点群データから断面を生成した例
気になる利用料金ですが、写真データや書類を保管できる「Standardプラン」が年間3万6000円(税別)からとなっています。また設計データや点群データを保管できる「Professionalプラン」は、2020年1月から運用が開始され価格は未定です。
このシステムがあれば、必要な写真や点群データを確認するために特定のパソコンのところに行く“移動のムダ”が削減されるだけでなく、場所と時期に合ったデータを見つけるための“探す時間のムダ”、データを加工して土量や断面を作成する“加工のムダ”までも削減できそうですね。
最終更新:2019/11/2018:09