日野自動車 周回航続距離世界記録を樹立した長距離飛行試験機「航研機」が「航空宇宙技術遺産」に認定

2025/04/0915:46配信

 日野自動車株式会社(本社:東京都日野市、社長:小木曽聡、以下 日野)の前身である東京瓦斯電気工業株式会社(以下 東京瓦斯電気工業)が製造した長距離飛行試験機「航空研究所試作長距離機(以下 航研機)」が一般社団法人日本航空宇宙学会から「航空宇宙技術遺産」の認定を受け、日野は航研機を設計した東京大学(当時 東京帝国大学)とともに、4月4日(金)に東京大学安田講堂で認定証を授与されました。

 航空宇宙技術遺産は、日本の航空宇宙技術発展史上の画期的な製品および技術に対して認定されるものです。航研機は、国内で唯一周回航続距離の世界記録を樹立した点、本機の設計、開発、製造を通して得られた経験や知見、人材教育などが戦後の民間航空機産業の礎となった点などが評価され、認定を受けました。

左から、日本航空宇宙学会56期会長 中須賀教授・東京大学先端科学技術研究センター 伊藤教授・日野自動車総務部総務室社会貢献グループ 山口執行職

 航研機とは、東京帝国大学の航空研究所が長距離飛行の世界記録樹立を目標として設計した機体です。1934年に日野の前身である東京瓦斯電気工業が東京帝国大学から機体の製造を引き受け、1937年に完成させました。その後、1938年5月に陸軍木更津飛行場から飛行試験を行い、木更津→銚子→太田→平塚→木更津の周回コースを29周、飛行時間62時間22分49秒、周回航続距離11,651.011kmという飛行記録を樹立しました。飛行試験で打ち立てた周回航続距離は、国際航空連盟(FAI)から国内では唯一の世界記録として認定されています。

飛行中の航研機

 日野の歴史と技術を紹介する博物館「日野オートプラザ」では、航研機の1/5スケール模型が展示されています。ぜひ、本博物館にもお越しください!

航研機1/5スケール模型

最終更新:2025/04/0915:54

日野自動車株式会社

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