日立建機 小型振動ローラ向け衝突被害軽減アシスト装置をオプション発売

2022/08/0313:14配信

障害物を検知して衝突被害の軽減を支援、道路工事現場の安全性向上に寄与

2022 年 8 月 3 日

「衝突被害軽減アシスト装置」イメージ

 日立建機株式会社(執行役社長:平野 耕太郎/以下、日立建機)は、国土交通省排出ガス対策型建設機械指定機である小型振動ローラ ZC-5シリーズ*のオプションとして、作業中に障害物を検知した際に、車体速度と物体までの距離に応じて、段階的に衝突被害の軽減を支援する「衝突被害軽減アシスト装置」(以下、本装置)を、日本国内向けに 2022 年 10 月より発売します。標準小売価格 は 145 万円(税抜)、販売目標は年間 200 台を見込んでいます。 

*対象機種:コンバインド振動ローラ 2 機種(ZC50C-5、ZC35C-5)、タンデム振動ローラ 2 機種(ZC35T-5、ZC50T-5) 


 締固め機械は作業時に車体周辺に作業者が多く、接触による事故発生リスクが高いことから、安全性の向上が課題となっています。これまで、本装置をタイヤローラ ZC220P-6 やマカダムローラ ZC125M-5 といった、締固め機械の中でも大型クラス向けに展開してきました。小型クラス向けにも展開してラインアップを拡充することで、お客さまの現場のさらなる安全性向上に寄与します。


 本装置は、ミリ波レーダで物体を検知し、車体の速度と検知物体までの距離に応じて 3 段階での警告、制御を行います。運転室内のモニター表示や回転灯・ブザー音で、オペレータや周囲の作業者に警告するほか、車体と物体の距離が近接した場合は、油圧ブレーキを自動制御して車体を減速あるいは停止すること で、衝突被害の軽減を支援します。


■主な特長

1.車体速度と物体までの距離に応じて 3 段階で警告・制御

 衝突被害発生のリスク度合いに応じ、LEVEL1~3 の各段階で警告、制御を行います。LEVEL2 で十分に減速した後に LEVEL3 のブレーキが作動するため、路面材の押し出しを抑制します。急な飛び出しなどの場合、LEVEL2 の減速を待たず、LEVEL3 のブレーキが作動します。

「衝突被害軽減アシスト装置」段階イメージ

LEVEL1:モニター上に「警告」と表示し、回転灯とブザー音で警告。 

LEVEL2:モニター上に「減速」と表示し、回転灯とブザー音の警告に加えて、減速。 

LEVEL3:モニター上に「ブレーキ」と表示し、油圧ブレーキで停止。停止後は駐車ブレーキが作動。

2.見えにくい車体後方の物体を検知

 車体後方に取り付けたミリ波レーダにより、車両から 7m 以内の範囲の物体を検知します。前方にもミリ波レーダを追加オプションで装着することで、前進時の衝突リスクも低減し、さらに安全性が向上します。

検知範囲(左:前方、右:後方)

3.回転灯により周囲に注意喚起を行う 

 本装置の作動時には、回転灯で車体周辺の作業者にも注意喚起を促し、衝突リスクの低減に寄与します。車体周辺の作業者は、回転灯の点灯により、本装置の作動を確認することができます。


日立建機グループは、「人と機械の最適な関係」をめざし、引き続きお客さまの課題を解決するソリューション「Reliable solutions」をお客さまと協創し、お客さまの課題である「安全性向上」「生産性向上」「ライフサイクルコスト低減」に貢献していきます。 


 ■関連情報 

ZC35C-5、ZC50C-5、ZC35T-5、ZC50T-5 を発売 ―振動ローラ 4 機種をモデルチェンジ―(2015 年 9 月 10 日) 

道路工事現場の安全性向上に寄与するタイヤローラ向けオプションを発売(2019 年 9 月 19 日) 

道路工事現場の安全性向上に寄与するマカダムローラ向けオプションを発売(2021 年 4 月 14 日) 


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最終更新:2022/08/0313:40

日立建機日本株式会社