墨出し後、3Dスキャナーで確認!デジタルツイン時代の測量機が登場
移動式3Dレーザースキャナーは、車載式のMMS(モービルマッピングシステム)のほか、背負ったり手に持ったりして計測する小型の機器が目に付きました。
そして、いかにも「デジタル・ツイン」時代の測量機という感じで話題を集めていたのは、トプコンの「GTL-1000」という新製品でした。
ナ、ナ、ナ、ナント、
墨出し器と3Dスキャナーが合体
し、現場で墨出しを行った後に、3Dレーザースキャナーで現場を点群計測し、墨出しが設計通りに行われたかどうかを1人で確認できる“ロボット”なのです。
話題を集めたトプコンの「GTL-1000」
上部に3Dレーザースキャナー、下部に墨出しに使える自動追尾式のトータルステーションが搭載されている
「デジタル・ツイン」(電子の双子)とは、現場を忠実にデジタルモデル化したもので、実際の建物や構造物を形・大きさともに忠実に再現したBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)のようなものです。
まずは設計データの位置を墨出し器によって現場に落とし込み、その後、現場を3Dスキャナーで点群計測することで、「データ」→「現場」→「データ」というデジタルのワークフローが1人で行えます。
そして設計データと現場をスキャンしたデータを比較することで、設計通りに墨出しが行えたかどうかをすぐに確認できるのです。
GTL-1000によって墨出し/現場スキャンを行った後の点群データ処理ワークフロー(資料:トプコン)
新製品発表のセミナーで講演するトプコンの建築市場ディレクター、リサ・ダンカン(Lisa Duncan)さん
ひと昔前は、測量機器と現場の業務はそれぞれ独立したものでしたが、3Dの測量データをBIMモデルと一緒に扱えるようになった今、測量機器も建設ワークフローと一体化した製品開発が行われ、現場業務をどんどん効率化する方向に進化しています。
その考え方を端的かつ象徴的に表すキーワードこそ、「デジタル・ツイン」という言葉なのかもしれませんね。
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最終更新:2019/11/2018:08