いすゞ、国産初のハイブリッド連節バス「エルガデュオ」を発売
いすゞ自動車株式会社(本社:東京都品川区、社長:片山正則、以下「いすゞ」)は、国産初のハイブリッド連節バス「エルガデュオ」を本日より全国一斉に発売します。
今回発売する「エルガデュオ」は、日本の道路事情を踏まえた車両寸法とし、効率的な大量輸送を実現しました。また、路線バスでは世界初の「ドライバー異常時対応システム(EDSS:Emergency Driving Stop System)」を搭載し、安心・安全な交通社会の実現に貢献します。さらに、ハイブリッドシステムの採用により環境負荷にも配慮しています。
主な特長は、以下の通りです。
日本の道路事情を考慮した車両寸法とし、朝夕時間帯に利用客が集中する通勤通学ラッシュ時や一日を通して利用客が多い観光地での大量輸送を実現しました。
・車両特徴
全長18m
定員120名 (標準仕様 最大値)※1
※1:個別仕様により定員変動あり
・最小回転半径 / 所要道路幅
全長の長い連節バスでありながら、レイアウトの最適化により、優れた小回り性を実現しました。
・連節器
前車室と後車室の角度(連節角)が一定以上になると、連節器の破損を防ぐために警報音により注意を促す連節制御システムを採用し、十分な安全性を確保しています。※2
また、後退時に車速が6km/h以上になると、エンジントルクを制御します。※3加えて、前車室と後車室の角度が大きくなると警報ブザーが鳴り、さらに角度が大きくなると連節器エマージェンシーブレーキが作動して車両を停止させます。
※2:連節器ターンテーブル上の立席定員はとれません。また、走行中ターンテーブルに立つ事は安全上禁止されています。
※3:坂道等道路状況により6km/h以下で制限する場合があります。
・インテリア
前車室から後車室につながるノンステップエリアはゆとりある室内高を実現。さらに、開放感のあるサイドウインドは座席からでも車外の確認がしやすく、明るい室内空間になりました。加えて、後車室後方の対面シート部は余裕のある膝前の空間を確保しました。
また、前扉にはグライドスライド扉、中/後扉には拡幅引き扉を採用、扉幅の拡大により大量輸送の乗降時間短縮に貢献します。
・バリアフリー
前車室はフルフラットとし後車室もノンステップエリアを広く確保するとともに、連節バスとして最適なシートレイアウトにより、乗客の利便性、快適性を実現しています。
・ドライバー異常時対応システム(EDSS:Emergency Driving Stop System)
路線バスでは世界で初めてとなるドライバー異常時対応システム(EDSS)を採用しました。
走行中、ドライバーが急病などで安全に運転できない状態に陥った場合、乗客や乗務員が非常ブレーキスイッチを押すことで、減速して停止します。※4車内では赤色フラッシャーランプと音声アナウンスにより、異常時であることを乗客に伝達します。さらに、周囲にはホーンを鳴らし、ハザードランプとブレーキランプを点滅させて異常を知らせます。立席の乗客の安全性に配慮し、路線バスに適した制御となっています。
※4:国土交通省策定「ドライバー異常時対応システム」技術指針に準拠。
・ニーリング
乗降時に車両を左に傾けることで、乗降性が向上し、お客さまの安全な乗り降りをサポートします。また低速走行中、路面の障害物を避ける時の車高アップ機能と頭上の障害物を避ける時のロアリング機能も備えています。
【パワートレイン】
・A09Cエンジン排ガス処理システム
エンジンは総排気量8,866cm3(cc)のA09Cエンジンを採用しました。さらにPMとNOxを低減するための後処理装置にはPM除去装置+尿素SCRを採用し、パワーと省燃費の両立を高次元で実現しました。同時に、排出ガスを削減するアイドリングストップ&スタートシステムを採用し、省燃費や騒音防止に貢献しています。
・ハイブリッドシステム
最新のクリーンディーゼルエンジンとハイブリッドモーターを組み合わせ、パワーと省燃費の両立を高次元で実現しています。また、ハイブリッドバッテリーで駆動する電動式パッケージクーラーなど最新技術を採用しました。
・トランスミッション
クラッチ操作の不要な7速AMTを採用しました。また、ギヤ段を自動で選択する自動変速モードと、走行状況に応じて手動でギヤ段を選択できる手動変速モードの切り替えにより、道路状況に合わせた運転が可能になりました。
【名前の由来】
いすゞの路線バスシリーズを表す「エルガ」に「2つ」を表す「デュオ」を加えました。「連節バスの2つの車両」と、「少ない乗務員で大量乗車が可能という2つのメリット」をイメージする名前としました。
以上
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最終更新:2019/11/2018:08