真夏の除雪訓練も可能に! NEXCO中日本らが除雪車シミュレーターを開発
ドライビングシミュレーターで再現された除雪車両
除雪車両には車両幅よりも長い巨大な「スノープラウ」が付いており、その上下位置や角度などを常に調整しながら雪道を走ります。車道に極力、雪を残さないようにするために、オペレーターには熟練の技が求められます。
高速道路の除雪は、車道全体を1回で除雪するため、複数の除雪車両が“編隊走行”のように走る「梯団(ていだん)除雪」によって雪を順次、道路脇に寄せていくチームワークも求められます。
そこでこのシミュレーターには、シミュレーターを3台まで連携させて梯団除雪を行える機能が搭載されています。オペレーターが1人の場合でも、他の車両を自動運転することによってこの訓練が行えます。
車両3台による梯団除雪の様子(写真:NEXCO中日本)
ドライビングシミュレーターによる梯団除雪の訓練風景
除雪車両の運転席を忠実に再現するために、運転席の左側には
スノープラウの操作
を行うスティックなども備えられています。
訓練に使用するVRモデルには、実際の高速道路通りにカーブや勾配のほか、橋梁やトンネル、料金所などの施設も忠実に再現されています。
さらに運転席には、除雪時の振動を体感できるフォースフィードバックシステムも搭載されています。
様々な特殊な気象条件を変えながら訓練を行い、後でリプレイ機能によって除雪作業を振り返ることができます。
また、走向コースや蛇行、接触回数、車間距離などの項目で運転診断や評価を行う機能も付いています。
このシミュレーターはまず、名神高速道路の関ヶ原IC~八日市ICと北陸自動車道の木之本IC~米原ICの除雪を担当する中日本ハイウェイ・メンテナンス名古屋の彦根基地に導入し、未経験や経験が浅いオペレーターを中心に訓練を始めます。
真夏でもクーラーが効いた部屋で涼しげな雪景色を見ながら快適に除雪訓練を行い、冬の本番には、十分に心の準備を整えて出動する、といった働き方改革にもつながりまそうですね。
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最終更新:2020/12/1014:39