最近の機械貿易動向(7 月)~機械輸出額 21 ヶ月連続減少~

2020/09/2517:43配信

2.機械貿易動向

(1)機械輸出入動向~輸出は 21 ヶ月連続、輸入は 10 ヶ月連続で減少~ 

1)全商品輸出額の約 63%を占める 7 月の機械輸出額は 3 兆 3,563 億円、20.8%減と 21 ヶ月連続で減 少した(6 月 28.8%減)。なお、為替・営業日要因を除いた実質的伸び率16.7%減であった。 

2)一方、全商品輸入額の約 34%を占める機械輸入額は、1 兆 8,240 億円、16.8%減と 10 ヶ月連続で減少した(6 月 11.3%減)。

(2)為替・営業日動向~7 月は 4.9%の減少要因、8 月は 4.9%の減少要因~    

1)2020 年 7 月1 ドル=107.2 円となり、前年に比べ 0.7%の円高となった。また、対ユーロ120.9 円 と前年に対して 0.7%の円高となり、合わせて約 0.4%の為替減少要因となった。営業日は前年に比べて 1 日少ないため、約 4.5%の減少要因となり、合わせて約 4.9%の減少要因となる。7 月の輸出額は 20.8%減であったことから、実質的伸び率16.7%減と 6 ヶ月連続で前年同月比減少となった(6 月 34.8%減)。    

2)2020 年 8 月1 ドル=106.2 円で前年比 0.9%の円高対ユーロ124.2 円で前年比 3.9%の円安となり、合わせて約 0.2%の為替減少要因となった。営業日は前年に比べて 1 日少ないため、約 4.8%の減少要因となり、合計で約 4.9%の減少要因となる。 

3)2020 年 9 月は、対ドルが 9 月 18 日 17:00 時点の 104.5 円とすれば、前年比 2.0%の円高、また、 対ユーロ123.8 円5.1%の円安となり、合わせて約 0.7%の為替減少要因となる。営業日は前年に 比べて 1 日多いため、約 5.3%の増加要因となり、合計で約 4.6%の増加要因となる。

(3)地域別動向~中国、韓国・台湾向けを除き、4 地域向けで前年同月比減少~ 

 機械輸出額の地域的動きをみると、①全体の 26.3%を占める北米向けでは、52%を占める自動車 (13.9%減)をはじめ、産業機械(19.3%減)、電池等軽電気機械(7.1%減)、航空機部品(32.5%減)等が減少し、19.3%減となった。②8.7%を占める EU(英国を除く 27 ヶ国)向けは、33%を占める自動車(48.1%減)をは じめ、産業機械(22.9%減)、理化学用機器等軽機械(17.5%減)等が大きく減少して 35.7%の減少となり、③ 28.1%を占める中国向けでは、15%を占める電子ディバイス(3.1%減)等が減少したものの、24%を占める産 業機械(7.4%増)、19%を占める自動車(13.6%増)、8%の配電機器等軽電気機械(4.7%増)等が増加して 5.0%増となった。④11.9%を占める韓国・台湾向けは、自動車(13.7%減)が減少したものの、産業機械 (20.4%増)、電子ディバイス(5.2%増)等が増加して4.1%増となり、⑤12.5%のASEAN・南アジア向けは、ベトナム(0.7%増)向けは微増したものの、ベトナム以外のインドネシア(67.2%減)、タイ(31.9%減)、フィリピン (27.5%減)、インド(47.6%減)等の主要国はすべて二桁の減少となり、業種でも電子ディバイス(5.6%増)が 増加したものの、産業機械(30.3%減)をはじめ、自動車(64.9%減)、軽電気機械(23.0%減)、重電気機械 (22.9%減)等が大きく減少して 31.3%減となった。⑥11.3%のその他地域向けでは、中南米(60.1%減)、大洋州(26.6%減)、中近東(48.6%減)、ロシア東欧等(38.1%減)、アフリカ(51.7%減)向けがいずれも減少し、業種 でも自動車(49.8%減)、産業機械(26.3%減)、船舶(72.3%減)等が大きく減少して 46.3%の減少となった。⑦7 月は 6 月に比べて中国が前年同月比で増加に転じただけではなく、米国向けの輸出において自動車が大きく回復したことにより、米国の前年同月比の減少率が大きく改善した。

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最終更新:2020/09/2518:39

日本機械輸出組合