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大林組のバックホー自律運転が進化! 遠隔操作を併用し、オペ1人で複数の建機を運転
工事現場でよく使われるのが、バックホーという建設機械です。大林組と日本電気(NEC)、大裕(本社:大阪府寝屋川市)は、現場に仮置きした土砂をバックホーでダンプトラックに積み込む作業を自動化する「バックホー自律運転システム」を開発し、2019年7月に発表しました。(詳しくは、2019年7月22日付けのイエイリラボブログ記事を参照) 土砂の山から土をすくい取り、ダンプの荷台に載せるまでを完全自動化した「バックホー自律運転システム」(以下の資料:大林組 当時、公開されたYouTube動画を見ると、一つ一つの動作がぎこちない感じでしたが、この2年間でかなり進化したようです。バックホーが土砂をすくい取りやすいように土砂をかき寄せたり、ダンプの荷台に積んだ土砂を崩れない荷姿に整形したりする作業を、ナ、ナ、ナ、ナント、人手と同等に行えるようになったのです。3社は進化した自律運転システムと、複数のメーカーのバックホーを使って、トンネル工事現場での土砂の積み込み・搬出を行う実証実験を行いました。これまで、人手で行っていた作業を自律運転化するため、センサーでピット内の土砂形状を把握し、土砂を最適な位置にかき寄せる機能や、掘削したバケット内の土砂堆積を推定する機能を開発し、制御に盛り込みました。その結果、搬出時の総重量を目標値の98~100%の精度で積載することができました。ダンプの荷台の形を深度カメラで認識させることで、あらゆる形のダンプに対応できるようになりました。バックホーの自律運転は、ダンプトラックの運転手が現場のボタンを押すことで開始され、一定量の積み込みが終わると自動停止するようになっています。 進化したバックホー自律運転システムよって、トンネル現場での土砂の積み込み・搬出作業を行ったイメージ 自律運転中のシステム管理画面。センサーで計測した土砂形状から、土砂をかき寄せる機能も追加した とは言え、自律運転中でも何かトラブルがあった場合には、人間のオペレーターが運転して、柔軟に解決できることも必要です。そこで、今回、大林組と大裕が共同開発した建機用の遠隔操縦装置「サロゲート」を使い、バックホーの遠隔監視・操作も可能にしました。自律運転中、オペレーターは遠隔地に設置したモニターで、現場にある複数台のバックホーの姿勢や状態、積み込み状況などをリアルタイムで監視します。そして何かあったときには、遠隔操作に切り替え、オペレーターは現場のカメラ映像や作業音などを聞きながら、バックホーを遠隔操作します。 複数台のバックホーを遠隔監視する中央制御室 なにかあったときはオペレーターが遠隔操作するための操縦席 これまではバックホー1台ずつに1人のオペレーターが必要でしたが、このシステムを使うと1人のオペレーターが複数台のバックホーを“お守り”でき、いざという時は自ら運転して問題を解決できます。しかも、バックホーに乗り込むのに移動のムダはありません。これによって土砂の積み込みという単純作業は、テレワーク化できることになり、現場のベテランオペレーターはよりスキルが必要な作業に専念できることになります。大幅な生産性向上が期待できますね。
2021/09/14 18:26 株式会社イエイリ・ラボ
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バックホーの掘削、積み込み作業を無人化!大林組らが自律化システム第1弾を開発
バックホーで土砂をすくい、ダンプトラックに積み込む作業は、トンネルや道路、建築基礎など土を扱う工事にはつきものです。 土をすくってからこぼさずにダンプの荷台に積み込むまでには、バックホーのアームやブーム、バケットを巧みに操る必要があり、熟練技能を要します。 しかし、人手不足が深刻化している今、このような単純作業はできれば自動化し、貴重な熟練オペレーターはもっと専門的な作業を行ってもらいたいですね。 そこで大林組、日本電気(以下、NEC)、大裕(本社:大阪府寝屋川市)は、「バックホー自律運転システム」を開発しました。 バックホーで土砂の山から土をすくい取り、旋回してダンプの荷台に載せるまでを、 ナ、ナ、ナ、ナント、 完全自動化 してしまったのです。(大林組のプレスリリースはこちら) 土砂の山から土をすくい取るバックホー(以下の写真、資料:大林組) バックホーの運転席には、大林組と大裕が共同開発した汎用遠隔操縦装置「サロゲート」が取り付けられています。これまでは、別の場所にいるオペレーターがバックホーを遠隔操作するという方法で使われていました。 そのサロゲートを、バックホーの動特性や応答遅延を考慮して制御を行うNECの「適応予測制御技術」や、ベテランオペレーターの操縦ノウハウをAI(人工知能)に学習させたシステムが自動運転するようにしたのです。 土をすくう作業を効率化するため、山の状況を3Dスキャナーで計測し、1回にバケットにすくえる土砂の量が最大になる掘削位置を判断。そこを狙ってバケットを突っ込みます。 実際の土砂の山 3Dスキャナーで計測 1回にバケットにすくえる土砂の量が最大になる掘削位置を決める YouTubeに公開されている動画「バックホウ自律運転システム」を見ると、土をバケットですくった後、こぼれないようにバケットを小刻みに ブルブルと振動 振動させて、旋回時などに土がこぼれないようにする細かい動作も行っていました。 そして、積み込んだ土砂がダンプの規定重量に達したときは、自動的に停止し、次のダンプが入ってくるまで待機します。 「バックホー自律運転システム」を使った現場の全景 大林組らは今回、開発したシステムを建設機械の「自律化第1弾」と位置づけており、2019年12月に大林組の土木工事現場に導入する予定です。 動画を見ると、ベテランオペレーターが掘削、積み込み作業を行う場合に比べて、動作はかなりゆっくりした感じです。しかし、今後、次世代通信技術「5G」を使えるようになると、見違えるようにスピードアップするに違いありませんね。
2019/07/22 10:17 株式会社イエイリ・ラボ
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