AIで自動通訳も!飛島建設とロゼッタがハンズフリー通信システムを開発へ
工事現場内での通信は、トランシーバーやスマートフォンがよく使われていますが、話をするときに作業を中断するので非効率が発生するとともに、片手が使えないので安全面でも課題があります。
そこで飛島建設とロゼッタグループ(本社:東京都千代田区)は、両手を離したまま使える多機能ハンズフリー通信システム「T-4PO」の製品化に向けて共同開発を始めました。
しかし、単なる通話システムだけにはとどまりません。通信デバイスには
ナ、ナ、ナ、ナント、
産業用スマートグラス
「HMT-1」(日本システムウェア製)を使用するのです。(飛島建設のプレスリリースはこちら)
通信デバイスとして使われる産業用スマートグラス「HMT-1」(写真:日本システムウェア)
多機能ハンズフリーシステム「T-4PO」の全体イメージ(資料:飛島建設)
このシステムを使うと、作業を中断することなくハンズフリーで会話できるほか、HMT-1に搭載されたカメラやディスプレーを使って現場の音声や画像、図面、動画などの共有も行えます。
今後はBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)とも連携して、詳細な3D情報も共有できるようにする予定です。
また、「HMT-1」を装着した技術者が話した内容をテキストデータ化し、音声や画像情報とひも付けてサーバー上に保存することで、事務所での書類整理や作成の簡素化にもつながります。
つまり、技術者自身が「ドライブレコーダー」として現場を常に記録できるので、ヒヤリハットやトラブルが起こったときも、その原因を究明しやすくなります。
さらに、驚くべき機能としては、話した言葉を音声認識によって
リアルタイム通訳
し、テキストで表示する機能もあるのです。
現場で働く外国人労働者とのコミュニケーションにも、便利に使えそうですね。
ロゼッタグループは2004年から自動翻訳の開発を続けており、2015年には東証マザーズ市場に上場した実力派の企業です。
両社はシステム開発や実証実験を行った後、製品化し、2020年5月に発売する予定です。タブレットやスマホとは一歩進んだ現場の生産性向上が期待できそうですね
最終更新:2019/11/2018:09