ワイルドなシーンもOK!東京・渋谷のスクランブル交差点を栃木県に再現
東京・渋谷のスクランブル交差点は、いまや日本国内だけでなく、外国人観光客にも有名な観光スポットとなっています。
当然、ここで映画やドラマを撮影したいというニーズも高いわけです。しかし、ここで現場ロケをするとなると、交通規制や現場の占有という点で、様々な困難があります。
例えば、「横断歩道を整然と列をなして渡る歩行者に、『だんじり』のように人が立った二階建てバスが突っ込む」といったワイルドな映像を現場で撮ろうとしても、ほとんど不可能ではないでしょうか。
「整然と列をなす歩行者に、『だんじり』のように人が立った二階建てバスが突っ込む」ようなシーンのイメージ
(以下の資料:足利市映像のまち推進課ホームページより)
しかし、こんなワイルドなシーンが、思う存分、何度でも繰り返して撮影できることになりました。
「映画のまち構想」を推進する栃木県足利市は、同市五十部町の競馬場跡地の一部を使って、渋谷スクランブル交差点の、
ナ、ナ、ナ、ナント、
オープンセットを建設
することになったのです。(足利市のプレスリリースはこちら)
渋谷・スクランブル交差点のオープンセットイメージ
建設場所は、足利市五十部町の競馬場跡地の一部
オープンセットに使用する面積は1万5000m2で、使用期間は2019年7月から12月までです。
完成イメージを見るとオープンセットの周囲は緑色の「グリーンスクリーン」で囲まれるようです。
このスクリーンを利用して、撮影した映像を画像処理することで、交差点や人物などを切り抜き、背景に交差点を囲むように建っているビルや高架橋などのCGを配置すれば、まるで渋谷の交差点で撮影されたようなシーンが撮れるというわけですね。
そして、敷地の周りは駐車場やサッカーコート、道路などで囲まれており、高い建物はあまり見当たりません。そのため、実際の映像で撮られた青空や雲なども生かせそうです。
オープンセットで撮影された映像は、こんな感じに。スタバや三千里薬局などと書かれた場所に、ビルのCGを重ねればまるで現場で撮影した映像のようになりそう
別の角度から見た交差点の映像イメージ
このオープンセットを制作したのは、映像美術会社とのことです。
足利市としては「渋谷の街」を再現できる場所を探しているとの情報を受けて、様々な候補地を提案するなど
積極的な誘致を行う中
で、今回の建設に至ったとのことです。
都会のど真ん中のシーンを、まさか地方の競馬場跡地で撮影するとは。これもVFX(ビジュアル・エフェクツ)などのデジタルな映像処理技術が進化したおかげです。
このオープンセットでは映画やドラマなど、複数の作品が撮影されるそうです。作品を見たファンなどが、“バーチャルな聖地”としてここを訪れる機会も増えそうですね。
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最終更新:2019/11/2018:08