スクレーパーにもイノベーションを!日本国土開発が「つくば未来センター」を開設
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)、AI(人工知能)、ロボットと、建設業のICT(情報通信技術)導入はとどまるところをしりません。
これまで建設とICTは、専攻する人種や文化も違えば、扱うもののスケールや単位も違うという具合に、“水と油”のような関係でしたが、これからは積極的に合体して、建設業や現場を変えていくイノベーションが起こることが期待されているのです。
そこで日本国土開は、同社の伝統である機械土工などの技術と、異種企業や外部研究機関と連携してオープンイノベーションを実現するため、
つくば未来センター
という研究施設をオープンしたのです。(つくば未来センターのウェブサイトはこちら)
つくば未来センターの建物。建物の環境性能指標である「CASBEE」のSランクを取得している(以下の写真、資料:日本国土開発)
つくば未来センターのウェブサイト
2019年7月5日に行われたオープニングセレモニーであいさつする日本国土開発の朝倉健夫社長
つくば未来センターの建物は、S3階建てで延べ床面積2723m2の規模です。
屋上緑化や太陽光発電はもちろん、ダブルスキンガラスによるカーテンウォールや地中熱ヒートポンプ、タスク・アンビエント照明など様々な環境負荷低減技術が導入されています。
その結果、建築環境総合性能評価システム「CASBEE」の最上位である「Sランク」を取得しました。
研究開発の内容は、日本国土開発が強みとする大型重機土工のほか、汚染度の無害化や超高層建築、太陽光発電、さらには超高層建築まで、幅広い内容となっています。
つくば未来センターの研究内容の一例
オープニングセレモニーでは、建設発生土をリサイクルする回転式破砕混合工法(ツイスター工法)のマシンも公開された
大型重機土工関係の技術では、
ナ、ナ、ナ、ナント、
スクレーパーの刃先データ
に、GNSS(全地球測位システム)の位置情報や、ドローン(無人機)による測量情報を統合して、より速く、よりよい燃費で大型土工の効率を30%アップさせる開発にも取り組んでいます。
掘削から積み込み、運搬、敷きならしを1台でこなせるスクレーパー
スクレーパーは普通の現場ではなかなかお目にかかることがない珍しい重機です。
この巨大な機械がICTによって自動化されると、大規模工事の生産性がぐっと上がりそうですね。
最終更新:2019/11/2018:08