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“玉”が自動的に浮かぶ?!アクティオがクレーンの玉掛け作業を自動化
クレーンのワイヤ先端にあるフックを、吊り荷についたロープの吊り具(玉)に引っかけたり、外したりする「玉掛け」作業は、危険を伴うものです。最近はベテランの熟練労働者が少なくなり、この玉掛け作業を安全に行うことが課題になってきました。そこで建設機械のレンタル会社、アクティオは、ナ、ナ、ナ、ナント、遠隔操作で玉掛けや解除が行える「自動玉外し装置」のレンタルを2020年7月13日に始めたのです。(アクティオのプレスリリースはこちら) 遠隔操作で玉掛け・解除が行える「自動玉外し装置」(以下の写真、資料:アクティオ) この装置は、フックを遠隔操作で回転されることにより、玉掛けと解除の両方の作業が行えます。製品名にあえて「玉外し」をうたっているだけに、吊り具を外す際の安全性には特に配慮がなされています。その一つはフェイルセーフ設計(安全設計)です。フックに20kg以上の荷重がかかっているときは、フックが回転しようとするときに、幾何学的に吊り具がひっかかることによって解放を防ぐ仕組みになっています(ジオメトリー設計)。また、重力を利用した装置による解放防止装置も付いています。フックに20kg以上の過負荷がかかった場合、フックを動かすモーターが動かなくなる仕組みもダブルで付いているのです(セキュリティー・トルク・リミット=STL機能)。 フックに20kg以上の荷重がかかっているときは、ジオメトリー設計(左)やセキュリティー・トルク・リミット機能(右)でフックが開かないようになっている 一方、玉掛け時にも「マグネットシステム」という面白い仕組みが導入されています。自動玉外し装置の内部には、強力な「ネオジム永久磁石」が32個、規則的に配置されており、吊り具を磁力で空中に持ち上げ、そこにフックを引っかけるようになってするのです。これらの磁界によって、吊り具をフックに引き寄せ、センターに合わせ、フックと直角方向に向けるという3つの動きを自動的に行えます。吊り具は様々なものに対応しています。 強力な磁石によって吊り具を空中に浮上させ、正しい方向に向けてフックを引っかける また、操作用のリモコンには、自動玉外し装置のロードセルで計測された荷重をリアルタイムに表示させることができ、複数のクレーンを使って「共吊り」する時も、荷重のバランスがとれているかどうかを数値で確認できます。 「自動玉外し装置」の外形図。メーカーは「エレビア」で自重は54kg。使用荷重は16トン この装置を使う場合でも、作業は「玉掛け技能講習」の修了者が行うことが必要ですが、作業の安全性は大幅に高まりそうですね。
2020/07/22 11:14 株式会社イエイリ・ラボ
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