台風19号/復旧工事加速へ/適切な契約を要請/各整備局、都道府県らに通知/国交省

2019/10/1710:40配信

 国土交通省は、全国各地に甚大な被害をもたらした台風19号に伴う災害復旧など今後、見込まれる被災地域での発注に万全を期す。15日に災害復旧における入札・契約の取り扱いと円滑な施工の確保を念頭に置いた適切な予定価格の設定について、各地方整備局と都道府県、政令指定都市に通知。ことし6月に公布・施行された公共工事品質確保促進法改正法(改正品確法)で規定された災害時の緊急対応の基本理念と発注者の責務に基づき、適切な契約方法を選択することなどを要請した。

長野市穂保地区の千曲川左岸堤防決壊地点

被災地では応急復旧工事が始まっている(長野市穂保地区の千曲川左岸堤防決壊地点、14日正午ごろ)

 改正品確法では、災害復旧工事などの入札契約について「発注者は随意契約または指名競争入札を活用するなど緊急性に応じた適切な入札および契約の方式を選択するよう努めること」「積極的に見積もりを活用して積算するなど施工地域の実態に即した実勢価格などを機動的に把握し、適切な予定価格の設定に努めること」が規定されている。
 災害復旧での随意契約や指名競争入札の適用の考え方や、入札・契約手続きにおける留意点は、同省が作成した『災害復旧における入札契約方式の適用ガイドライン』を参考とするよう通知。発災直後、応急復旧、本復旧といった各段階で発注者が留意すべき基本的な考え方などが整理されており、被災した自治体にとっては、適切な入札契約方式を選択するための支援ツールとして活用できる。
 被災地域における調達環境の変化や作業条件の制約から、現行の積算基準や資材の単価をそのまま適用することが適当でないと考えられる場合の対応として、見積もり活用など機動的な運用を推奨する。あらかじめ入札への参加者などから集めた見積もりを予定価格に反映させることで、実態に即した予定価格の設定を促す。
 地域の守り手である建設企業の実情も考慮する。豪雨によって施工できなくなった場合だけでなく、優先されるべき災害復旧への対応に受注者が奔走しているケースは、適切に工事・業務の一時中止を判断。当面の災害復旧を優先した体制を敷く。
 通知の内容は、110の建設業団体にも共有し、団体傘下の建設企業に対する周知も要請している。
 また、国交省は15日付で、北海道建設業信用保証、東日本建設業保証、西日本建設業保証に台風19号の災害復旧に関する前払金保証の事務処理の迅速化・円滑化を要請。その内容を踏まえ、同日付で都道府県・政令指定都市に災害復旧を実施する建設業者に対する前金払い、中間払い金の取り扱いを通知した。前金払いの推進によって速やかな資金供給を行うことで、災害復旧の円滑化につなげる。
 保証会社には、手続きに必要な書類を消失した場合の代替書類などによる弾力的な確認や、書類を持参できない場合にファクスで受け付けるなど、受注者の置かれた状況を踏まえた対応を求めた。自治体には、発注工事での柔軟な対応を求めている。

最終更新:2019/10/1710:48

株式会社日刊建設通信新聞社

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